テーマトーク：私の好きなこと【3】

十数年前に世界でブームになった、マス目に数字をあてはめるパズルにハマっています。脳トレの一環として、問題集を買い込んで黙々と挑戦し、難易度を少しずつアップさせて、今では上級クラスにまで到達しました。なんといっても問題をクリアしたときのあの快感・満足感がたまりません。
些細（ささい）なことですが、私にとってはちょっといい気分を味わえるのが魅力です。

一人で誰に気兼ねすることもなく、黙々と問題と向き合えますし、新聞・雑誌、スマホやパソコンのネット配信で、いつでもどこでも夢中で取り組めるのもこのパズルのいいところだと思っています。

お店で食べるようなスパイスカレーを自分で作ることにハマっています。難しそうだなぁと思っていたスパイスカレーですが、いざレシピを見て作ってみると、自分好みの味付けにすることができて大満足です。

それからというもの、いろいろな種類のスパイスを購入し、バリエーションを増やしています。今では「将来、スパイスカレーのお店を開きたい！」と夢を持つほど好きになってしまいました。
これからもどんどんレシピを研究して夢を実現できるまで突き詰めたいと思います。スパイスカレー、やめられません。

スーパーに買い物に行くと、入り口から香ばしく甘～い香りを漂わせている焼き芋が私の大好物。必ず買ってしまいます。最近は、季節を問わずホカホカの焼き芋が売られており、「こんなに濃密な食べ物が200円ほどで手に入るなんて！」と、感激しています。

そのまま食べるのもいいですが、サツマイモの品種に合わせて味に変化をつけると、無限に楽しみが広がりやめられません！　ホクホクとした“五郎島金時”や“かほっくり”は、バターを添えて。ねっとりとした紅系統の品種には、アイスを添えて。「今日は何の品種？」とドキドキしながら、焼き芋の香りに吸い寄せられるように、いつもスーパーに入店しています。

気に入った小説やコミックの登場人物に、実在の俳優を当てはめて想像することが好きです。映像化するなら誰に演じさせるか、自分が監督になった気分で配役リストを作ります。誰に見せるわけでも話すわけでもありませんが、空想にひたる幸福感がたまりません。

私は点訳ボランティアに携わっているのですが、ある海外小説を担当したときのことです。物語は映画化にもってこいのドラマティックな冒険ロマン。こうなると配役を考えずにはいられません。登場人物を書き出して、あれこれ悩みながら配役作業に没頭。完成した一覧を見ながら「完璧！」と自画自賛、会心の笑みを浮かべ、我ながら大満足の時間を過ごしました。

私のささやかな楽しみは、一人になったときに尺八を吹くことです。昔から伝わっているさまざまな曲を、そのときの気分に合わせて吹いています。音の出にくい奥の深い楽器なので、いつまでたっても飽きることがありません。

無心に奏でていると、心に響いてくる独特の音色が、森羅万象の世界へと、いざなってくれるような気持ちになります。ゆったりとした気分で、ものの哀れや「侘（わび）」「寂（さび）」の情緒に浸ることができると、至福の喜びが感じられます。そんなとき「ああ、尺八をやっていてよかった」とつくづく思うのです。