カバーストーリー

ネコネコごよみ・春

岩合光昭
2022.04.12

©Mitsuaki Iwago

2022.04.12

©Mitsuaki Iwago

この記事のキーワード
この記事をシェア
1年点検を受けると、だれにでもチャンス

映画『ねことじいちゃん』の監督をしたときのこと。主役となるネコを探すため、いくつかの動物プロダクションを訪ねます。何事にも動じず、それでいて演技力のある、スーパーキャット……。100匹以上のネコと会います。8匹ほどまで絞り込み、最終オーディションでは、ヒトの主役である立川志の輔師匠と歩いてもらうことに。魅力的なネコばかりで審査は難航。
地味なキジトラ柄のアメリカンショートヘア種のネコが、部屋に入ってくるなり、壁際に立っていたスタッフの足もとを巡ります。そこにいたすべてのヒトに挨拶をしました。 志の輔師匠と歩き始めると、師匠の顔を2回、見上げます。これには思わず唸(うな)ります。スタッフが拍手をします。満場一致で決定! タマ役のベーコン、このとき3歳。三河湾に浮かぶ佐久島で2か月間、冬から春、サクラが満開になる日まで撮影をします。

桜をバックに微笑む猫の写真

ベーコンは役を完璧にこなしていきます。奇跡のようなシーンの連続。まさにスーパーキャットでした。
©Mitsuaki Iwago ※2018年撮影

岩合光昭

いわごう・みつあき 地球上のあらゆる地域をフィールドに活躍する動物写真家。身近なネコを半世紀以上ライフワークとして撮り続けている。NHK BSP『岩合光昭の世界ネコ歩き』が好評放送中。©︎Iwago Photographic Office

オフィシャルサイト
【岩合光昭】 official site

この記事のキーワード
この記事をシェア

この記事はいかがでしたか?

関連する記事Related Articles