車中泊できる駐車場とは？

コロナ禍もあり、最近では車中泊がブームになっていて、ご質問のように高速道路のサービスエリアや道の駅などで車中泊をしようと思っている人が少なくありませんが、仮眠での利用に限定している所が多いので注意が必要です。

ドライブ中の休憩施設として多くの人がイメージするのは、高速道路のサービスエリア（SA）やパーキングエリア（PA）でしょう。広い駐車場には、トイレはもちろん、飲食ができる施設や売店、自動販売機などもあるので、車中泊をするのに最適と思われがちです。

そこで東名高速道路などを管理しているNEXCO中日本に聞いたところ、「SAやPAは高速道路を利用する人の休憩などを目的としている施設なので仮眠を取っていただくことはできますが、車中泊はご遠慮いただいております」とのこと。車中泊と仮眠の違いは明確ではないものの、泊まるとなるとそれだけ長時間駐車することになり、他の利用者が駐車できなくなるといった問題が発生するのでやめてほしいという考え方のようです。

では、一般道の「道の駅」はどうでしょうか？ 道の駅は各地の地方自治体と道路管理者が設置し、国土交通省が登録する道路施設。道路利用者のための「休憩機能」や地域の人々のための「情報発信機能」などがあり、2022年2月現在、全国に1,194か所あります。高速道路のSA・PAと同じで、24時間無料で利用できる駐車場にトイレ、施設によっては地元の特産物を販売していて、車中泊にはとても便利な施設といえます。

しかし、道の駅を管理する国土交通省のホームページには、「道の駅は休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいております」と書かれており、NEXCO中日本と同じ考え方のようです。

ただ、道の駅はそれぞれの地域でルールを定めていることもあり、宿泊利用を断っている道の駅もあれば、「RVパーク」という有料で車中泊ができる施設を併設するなどして、車中泊を認めている道の駅もあるので、事前に確認するといいでしょう。RVパークの利用料金は施設によって異なりますが、1泊1台2,000円ほどで利用できる所が多く、施設によってトイレや水道に加え、Wi-Fiやシャワー、隣接する温泉施設 （別料金）が利用できます。

また、ホテルや旅館、温泉施設などの駐車場の一部を、車中泊用に有料で提供している所もあります。下記「関連する情報はこちらから！」に、車中泊ができる施設を案内するサイトを紹介しているので参考にするといいでしょう。

なお、道の駅の中には、車中泊をする人による迷惑行為が原因で車中泊を断っている施設もあるようです。具体的には、ゴミの不法投棄や洗面所での炊事・洗濯、駐車場でのバーベキュー、長期にわたる宿泊など。これらは施設だけでなく、施設を利用する他の人にとっても重大な迷惑行為になります。たとえ車中泊を認めている施設であっても、マナーを守って利用することが大切です。