今週のクルマお悩み相談

リターンライダーの注意点は?

クルマにまつわるお悩みを解決!

2022.06.06

回答者=佐川健太郎(モーターサイクルジャーナリスト)/イラスト=大塚 克

2022.06.06

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1年点検を受けると、だれにでもチャンス

Q.子育てが落ち着いたので30年ぶりにバイクに乗ろうと思いますが、どんな点に注意したらいいですか?

A.個人差はあるものの、体力や視力が低下してくる年齢なので、“身の丈に合ったバイク”から再スタートするといいでしょう。

※モーターサイクルジャーナリストの佐川健太郎さんがお答えします。

ご質問された方のように数十年ぶりにバイクに乗る人は増えており、そのような人は「リターンライダー」と呼ばれています。リターンライダーとは、若い頃にバイクに親しんだものの就職や結婚などの理由で一度バイクから離れ、その後、生活に余裕が出てきたのを機に再びバイクに乗り始めたライダーを指します。

ちなみに、(一社)日本自動車工業会が2021年度に実施した調査では、バイクの新車購入者の平均年齢は54.2歳。つまり、バイクに乗り始める人の多くを中高年のリターンライダーが占めている、と言っても過言ではありません。

50代のライダーの事故が増えている

ただ、かつての若者も長いブランクを経て、今や40代後半から50代。体力やバイクの性能の変化に感覚が追いつかず、単純な操作ミスなどから事故につながるケースが増えています。警察庁が自動二輪車乗車中の年齢層別死傷者数の推移を調べたところ、2021年までの過去10年間で最も事故が増えたのが「50~54歳」で、次が「55~59歳」。その背景には、リターンライダーの増加が一因にあると見られています。

警察も事故の主な原因として「加齢による集中力や体力の低下からくる漫然運転」や「最近のバイクの性能向上に対応できていない」ことを挙げているので、昔バイクに乗っていたからといって、自分の経験や運転技術を過信しないことが大事です。

リターンライダーでも免許さえあれば簡単に高性能バイクで復帰できてしまいますが、一方で、たとえば1,000ccクラスの大型スポーツバイクは、ひと昔前のGPマシン(最高峰クラスのレース用バイク)並みの性能を持っています。それに公道でいきなり乗れてしまうわけですから、一歩間違えば大きなリスクになってしまうことは想像に難くないでしょう。年齢による体力や視力の衰えも十分に考慮したうえで、“身の丈に合ったバイク”を選ぶことも大事です。

軽量・コンパクトな250~400ccクラスがおすすめ

その点、普通二輪免許でも乗れる250~400ccクラスのモデルでリターンするのがおすすめ。このクラスは軽量・コンパクトな車体で扱いやすい出力特性のモデルが多く、価格も比較的手頃になっています。運転に十分慣れてきたら、さらに大型の高性能モデルに乗り換えていくのもバイクライフの楽しい目標になるはずです。

また、「通勤や通学で毎日乗りたい」とか「日本中をツーリングしたい」など、実際の使い方や目的に合ったタイプのバイクを選ぶこともポイント。中古・新車にかかわらず、信頼できる販売店で相談しながら自分に合った一台を探してみてください。

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佐川健太郎

さがわ・けんたろう モーターサイクルジャーナリスト、(株)モト・マニアックス代表、「Webikeバイクニュース」編集長、MFJ認定インストラクター。“ケニー佐川”の愛称で、2輪専門誌やWebメディアで活躍しながら、「ライディングアカデミー東京」の校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。

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