イラスト=中井 涼

交通手段で、コストと時間はどれだけ違う?

クルマにまつわるお悩みを解決!

Q.連休を使って大阪から鹿児島に帰省するのですが、費用や時間の点から交通手段をどうするか迷っています。

A.コスパ重視ならマイカー、時短派なら新幹線か飛行機、ゆったり派ならフェリーがオススメです。

長距離の移動でとりわけ大きな出費になるのが交通費です。また、移動時間が短いほど目的地での時間を有効に使えます。そこで交通手段を、①マイカー、②新幹線、③飛行機、④マイカー+フェリーの4つに分け、大阪から鹿児島までの交通費と時間を算出し、それぞれのメリットやデメリットを考えてみましょう。

コスパ重視で、運転が好きならマイカーで!

4つのパターンを比較した結果、もっとも安いのはマイカーでした(下図)。必要なのは高速道路の通行料金とガソリン代のみ。ETC利用なら、日時によってさらに深夜割引や休日割引なども受けられます。また、駅や空港まで荷物を持って移動する必要がないので、多少荷物が多くても大丈夫。小さなお子さんや高齢者のいるご家族には、適した交通手段といえます。ただ、問題なのは走行距離が約900㎞に及ぶこと。休憩をしっかり取り、奥様など他にも運転できる人がいる場合、交代しながら運転しましょう。

「時短派」は新幹線や飛行機

コストは高くなるものの、「あまり休みが取れない」「少しでも早く着きたい」という時短派なら新幹線か飛行機です。空港までの移動時間や搭乗手続きに多少時間はかかるものの、飛行機なら乗っている時間はわずか1時間ちょっと。新幹線でも4時間かからないので、朝8時に出れば昼には鹿児島に着き、1日目の時間を効率よく使えます。なお、飛行機ならLCC(格安航空会社)もありますし、新幹線や飛行機は一般的に早期予約割引が受けられるほか、レンタカーやホテルとのセット割引を利用できれば、コストを抑えることが可能です。

時間に余裕がある「ゆったり派」はフェリー

時間に追われない「ゆったり派」ならフェリーがオススメです。例に挙げたマイカープランの個室(デラックス)は8万円ほどかかりますが、小さなお子さんがいる方なら周囲に気を使わずに済みます。時間がかかるうえ、コスパが悪いと思われがちですが、乗船中はガソリン代がかからず、夜出発して船内で宿泊するので、1泊分の宿泊費が含まれると考えれば、十分比較対象になるでしょう。

また、レストラン、大浴場、キッズルームなどが完備され、船内を自由に歩き回れるので、マイカーや新幹線のように座りっぱなしのストレスからも解放されます。渋滞の不安や運転の疲労もないので、到着後はすぐマイカーで目的地へ向かえるのも利点です。JAF優待や学生割引を受けられることがあるので、確認するとよいでしょう(他の割引プランとの併用はできません)。

無理のないスケジュールで安全な旅行を

このように比較すると、交通手段の選び方で費用と時間だけでなく、疲労の度合いも異なることがわかります。休日の長さや予算、家族構成に合った交通手段を使い、無理のないスケジュールで安全な旅行&ドライブを楽しみましょう。

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