時代を越えてクルマと再会! 走りと暮らしでたどる日本のモビリティ史「タイムスリップ・ガレージ」
クルマと時代が交差する“時間旅行”へようこそ2025年10月30日から11月9日まで、東京ビッグサイト(江東区・有明)で開催される「Japan Mobility Show 2025」。
その特別展示「タイムスリップ・ガレージ」(東7ホール)は、クルマとともに歩んできた日本の暮らしを、懐かしい名車と共に振り返る体感型ヒストリー空間である。
展示は1970年代以前 、1980〜90年代、2000年代以降の3つの時代で構成され、それぞれの家電や街並み、音楽、流行文化を再現。世代を問わず「こんな時代があったのか」と感じられる内容になっている。
高度成長の息吹を感じる、夢と技術が走り出した時代
まずは1970年代以前のエリア。戦後の復興を経て日本中が“豊かさ”を手にしたころ、街には活気があふれていた。
都市や農村を駆け巡り、庶民の足として愛されたクルマが登場し、マイカーブームを支えた。
当時の住宅街やテレビ、洗濯機などの展示を通じて、「家族の笑顔とクルマのある生活」がよみがえる。
一方で、大気汚染や石油ショックといった社会問題にも直面したこの時代は、クルマにおける排ガス対策や省エネなど、未来を見据えた技術の芽が育ち始めた時期でもある。
ホンダ シビック(初代)
スズキ ジムニー(初代)
プリンス スカイライン 2000GT
フォード マスタング ハードトップ
バブルとシティポップの時代: 輝く街と自己表現のモビリティ
1980〜90年代エリアでは、街にネオンが輝き、音楽はシティポップ。“バブル期”の華やかさがそのまま再現されている。
高級車やスポーツカーはステータスの象徴となり、若者の憧れを集めた。この時代のクルマは、単なる移動手段ではなく「個性」や「夢」を表す存在であった。
また、女性ドライバーの増加やアウトドアレジャーの流行により、モビリティは生活を彩る道具へと進化した。
この時代は、1980年代のバブル景気、1990年代のバブル崩壊後の混乱、平成不況といった経済・社会の浮き沈みがあった一方で、「余裕」と「見栄」の文化が強く表れた。モビリティにおいては、高性能化・豪華化、電子制御技術、ボディ剛性強化、安全装備などが進展した。
展示では当時の音楽や映像演出も交え、あの頃の熱気や高揚感を体感できる構成となっている。
スバル LEGACY ツーリングワゴン(左)いすゞ FFジェミニ(右)
トヨタ セルシオ
トヨタ カローラレビン
ホンダ シティ(初代)
マツダ RX-7
ホンダ モトコンポ
デジタルと多様化の時代がもたらした新しいクルマのかたち
時代が1990年代に進むと、社会は成熟期を迎え、価値観はより多様になった。
トヨタ プリウス(初代)
ハイブリッド車の登場や環境技術の進化が注目を集め、インターネットがクルマの世界にも浸透していく。
トヨタ エスティマ(初代)
いすゞ ビークロス
SUVやミニバンが人気を集め、家族と過ごす時間や趣味を重視したクルマ選びが広がった。デジタル機器やスマート家電とともに展示されるクルマたちは、「便利さとやさしさ」を追求したモビリティの進化を象徴している。
過去から未来へ“走る思い出”がつなぐ世代の絆
「タイムスリップ・ガレージ」は、単なる名車展示ではない。そこには、時代ごとに変化してきた人々の暮らし、価値観、社会課題、そして夢が映し出されている。
親子で訪れれば、「お父さんが初めて乗ったクルマだ」「こんなデザインが流行ったんだ」と会話が弾むだろう。
あの頃のエンジン音、街の匂い、ドライブの記憶……それらが世代を超えて再び交差する空間である。過去を懐かしむ人も、未来のモビリティを思う人も、心躍る“時間旅行”がここから始まるのだ。
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