JAFユーザーテスト/最も燃費が良いのはどの速度?|自動車交通トピックス

最も燃費が良いのはどの速度? 速度が燃費に与える影響をJAFユーザーテストで公開!

時速80km・時速100km・時速120km走行速度で燃費はどう変わる?

燃料価格が高騰している中、ガソリン代に直結する燃費にも注目が集まっています。そこで今回のユーザーテストでは、走行速度によってどのくらい燃費に変化があるのか? また、走行距難によってどのくらい燃料代に差がでるのかを検証してみました。

目次

5つの条件のテスト車両で御殿場IC~新城ICまでを往復

テスト車両の概要と外観写真

車両はトヨタ・ノアのハイブリッド車とガソリン車で、満タンにしてからテストスタート。乗車するドライバーによって車両総重量に差が出ないよう、車に重りを積載して調整した。また、設定速度が時速120kmの(3)は、最高速度が時速120kmの御殿場JCT~浜松いなさJCT間(約145km)のみ時速120km、他の区間は時速100kmで走行。

今回は走行速度が燃費に及ぼす影響をACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)の設定を変えて調査してみました。写真の(1)~(5)の条件を設定したテスト車両で新東名高速道路(一部東名高速道路を含む)御殿場IC~新城IC間(約162km)を走行し、車載の燃費計で燃費を検証しました。

走行時に使用したACCは運転支援機能で、あらかじめ設定した速度で走行するよう、車載コンピューターが自動でアクセルとブレーキを操作してくれるもの。車両(4)はACCを使用せず、ドライバーによる操作とACCで、どちらの燃費が良いのかを比較しました。

燃費が一番良かったのは時速80㎞での走行

テスト区間走行後の燃費、所要時間、平均速度(距離を所要時間で割った時速)は下記の通り。この結果を見ると(1)の時速80kmが良い結果を残しています。反対に一番燃費が悪いのは(3)の時速120km。車両の空気抵抗は速度の二乗に比例するため、速度が上がるほど走行に大きな力が必要となり、ガソリン消費量も増加したと思われます。(3)と(5)の燃費差は0.6km/Lで、ハイブリッド車も速度が高くなるとガソリン車とあまり変わらない結果になりました。

●今回のテスト結果

(1)80km ACC 使用
【平均燃費】24.4km/L
【所要時間】2時間10分
【平均速度】74.8km/h

(2)100km ACC 使用
【平均燃費】20.7km/L
【所要時間】1時間55分
【平均速度】84.5km/h

(3)120km ACC 使用
【平均燃費】17.1km/L
【所要時間】1時間42分
【平均速度】95.3km/h

(4)100km ACC なし
【平均燃費】19.1km/L
【所要時間】1時間52分
【平均速度】86.8km/h

(5)100km ACC 使用
【平均燃費】17.7km/L
【所要時間】1時間57分
【平均速度】83.1km/h

低燃費走行に役立つACCの使い方

ACCはメーカーごとに呼び方が異なりますが、一般的には適切な車間距離を保ちながら一定速度で走行してくれる機能を指します。使い方は車種により異なりますが、ハンドルに取り付けられた起動スイッチを押し、速度や車間距離を指定します。速度や車間距離はあらかじめ設定することもできます。取扱説明書を確認し活用しましょう。

ハンドルに設置されたACCのスイッチ

ACCはあらかじめ設定した速度や車間距離を保ってくれる便利な機能ですが、車種により操作が異なるので取扱説明書を確認し活用しましょう

詳しいテスト結果は、JAFユーザーテスト資料編にまとめています

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