平日朝夕割引が24時間に拡大? 4月試行開始の「フリータイム通勤パス割引」とは?
国交省では今後の全国展開も検証通勤時の渋滞解消に向け平日朝夕割引を見直し
国土交通省は2月、NEXCO3社が提供している高速道路料金の割引サービス「平日朝夕割引」について、見直しを行うと発表しました。
現行の平日朝夕割引とは、平日の朝6時~9時または夕方の17時~20時に入口料金所または出口料金所をETCで通過した場合、100㎞相当分までの通行料金最大50%分を翌月の無料走行分として還元するというもの。
この平日朝夕割引は、並行する一般道路が通勤時間帯に混雑するのを緩和するため、主に地方部の高速道路で提供されていますが、勤務形態の多様化による通勤時間帯の拡大や、割引が適用される通勤時間帯に高速道路が渋滞するという問題も生じています。
こうした状況を受け、国土交通省では、現在の平日朝夕に限定されている適用時間帯を全日24時間に拡大した、新たな割引制度の試行を2023年4月から開始します。
フリータイム通勤パス割引の仕組みとは?
新たな制度となる「フリータイム通勤パス割引」とは、曜日や時間帯にかかわらず、指定の対象区間内を最大50%割引で利用できるというもの。4月の時点では試行として、NEXCO中日本が管轄する北陸自動車道の一部区間を対象に実施されます。
資料提供=NEXCO中日本
フリータイム通勤パス割引では、現行の平日朝夕割引における割引分の料金を、ETCマイレージサービスを通じて翌月の無料走行分として還元する、という仕組みとは異なります。例として片山津IC~金沢東ICの区間を普通車で走行する場合、あらかじめ1万2300円を支払うことで、2万4600円分までの利用が可能になります。
資料提供=NEXCO中日本
走行できる回数は1日3回まで、車種や区間によって料金が異なるため、事前に車種・区間を指定する必要があるといった条件があります。
フリータイム通勤パス割引の申し込みは3月1日より先着順! 全国展開はいつ?
NEXCO中日本では、このフリータイム通勤パス割引について当面の間はモニター販売として、各月先着順で計1,000名を対象に提供するとのこと。申し込みには事前にNEXCO中日本の「速旅」会員に登録の上、3月1日(水)10時よりNEXCO中日本公式ウェブサイトでETCカード番号など必要事項の入力が必要となります。
また国土交通省では、フリータイム通勤パス割引制度の全国展開について、今回の試行によって生じる一般道路から高速道路への交通転換や混雑状況の変化などについて、結果を検証した上で考慮していくとの方針です。
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