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特集|クルマにある「謎の穴」あなたは、いくつわかりますか?
構成=リノクリエイティブ/文=諸星陽一/写真=谷井 功

クルマに隠された「謎の穴」! 知らないと損する便利機能と緊急時の使い方とは?

アクセサリーソケットからシフトロック解除まで、意外と知らないクルマの秘密を徹底解説!

普段は気にも留めないけれど、クルマの内外をくまなく見てみると「これって何?」「どんな役割があるの?」と感じるモノが結構ある。もちろん意味はあるけど、取扱説明書にもとくに記載がないものも……。

今回はそんなモノの中から「穴」に関する気になるモノをピックアップ。知っているとちょっと便利で、知らないと万が一のときに困ってしまう「謎の穴」。あなたはいくつわかりますか?

目次

第1問(難易度⭐️)
車内にあるこの差し込み穴はなんでしょう?

ヒント:スマホの充電などに便利

アクセサリーソケット差し込み口の写真

答え:DC12Vアクセサリーソケット

電子機器などの充電に役立つ便利なソケット

アクセサリーソケットは、かつてはシガーライターソケットと呼ばれていました。その名のとおり、タバコに火をつけるシガーライターを加熱するためのもので、多くのクルマに装備されていました。時代が進み、喫煙者は激減。シガーライターは標準装備されなくなりましたが、クルマのバッテリーから電気が供給されているこのソケットを利用して、情報機器などをつないで使用できるように、さまざまな便利グッズが開発・販売されるようになりました。その頃から「アクセサリーソケット」と呼ばれるようになっています。スマートフォンの充電に利用している人も多いことでしょう。乗用車などの12V車とトラックなどの24V車ではソケットのサイズが異なり(24Vのほうが直径が大きい)、誤用を防ぐようになっています。

クルマのインパネ付近に装備されているアクセサリーソケット。廉価車種には装備がないこともある

クルマのインパネ付近に装備されているアクセサリーソケット。廉価車種には装備がないこともある

アクセサリーソケットにUSBポートを備えたアダプターを装着すれば、スマホなどを充電することができる

アクセサリーソケットにUSBポートを備えたアダプターを装着すれば、スマホなどを充電することができる

SUVではアウトドアでの使用を考慮してラゲッジスペースの壁面にアクセサリーソケットが備わる車種も多い

SUVではアウトドアでの使用を考慮してラゲッジスペースの壁面にアクセサリーソケットが備わる車種も多い

第2問(難易度⭐️⭐️)
バンパーにある蓋を外すと現れる穴は何のため?

ヒント:車両が動かなくなってしまったときに使います

バンパーについている蓋

答え:「けん引フック」の取り付け口

けん引フックの積載場所も事前に確認しておこう!

クルマが故障して動かなくなってしまったときに積載車に積み込んだり、落輪したクルマを引き上げる際にウインチを使用しますが、そのウインチのワイヤーとクルマをつなぐための器具がけん引フック。フックはクルマにしっかりと固定しなくてはなりません。そのために、一般的な乗用車の場合はバンパー内などに取り付けるネジ穴があり、そこにフックを取り付けて使用します。フックの取り付け口は前後のバンパーに1か所ないし2か所あります。また、けん引フックは車載工具と一緒にクルマに積まれていますので、取り付け方法と併せて一度確認しておくといいでしょう。

フタを外すと奥にフックを取り付けるネジ穴があります

フタを外すと奥にフックを取り付けるネジ穴があります

けん引用のフックを取り付けた状態

ネジ穴にけん引用のフックを取り付けた状態

第3問(難易度⭐️⭐️⭐️)
後席にあるこのスリット状の穴は何でしょう?

ヒント:後席を折りたたむときに使います

後席付近に設置された謎のスリット状の穴

答え:後席シートベルトバックルの差し込み(固定)穴

スリット状の穴にシートベルトのバックルを差し込んだ状態

スリット状の穴にシートベルトのバックルを差し込んだ状態

後席シートベルトのバックルを固定するための穴

後席のシートベルトは、使っていないときは巻き取られてシートに沿っているため、邪魔になることやバタバタと不安定になることはありません。ですが、後席の背もたれを倒して荷室スペースを拡大する場合、シートベルトは宙ぶらりんで不安定な状態になってしまいます。そのままの状態で走行すると、バックルが内装に当たって音がしたり、内装に傷をつけることがあります。それを防ぐために用意されているのが、シートベルトのバックルを固定する機能です。ちなみに、写真のようなスリット状の穴でバックルを固定するタイプは近年登場したもので、まだ採用している車種は限られているため、知っていた人は、かなりのマニアかも。

車種により固定機能がない場合もあり、荷物を積む際などに邪魔になるケースもある

車種により固定機能がない場合もあり、荷物を積む際などに邪魔になるケースもある

穴にバックルを差し込んでベルトを固定した状態。この方法は日産・ノートなどが採用しています

穴にバックルを差し込んでベルトを固定した状態。この方法は日産・ノートなどが採用している

多くの車種に採用されているクリップ形状のベルト固定機能。操作も簡単でスッキリ収まる

多くの車種に採用されているクリップ形状のベルト固定機能。操作も簡単でスッキリ収まる

第4問(難易度⭐️⭐️⭐️⭐️)
シフトレバーの横にある小さな穴は何のために使う?

ヒント:車両が動かなくなったときに使います

シフトレバー付近にある穴

答え:「シフトロック解除」に使用する穴

ATセレクターを強制的に動かすための穴です

シフトロックとは、AT車においてブレーキペダルを踏んでいないとP(パーキング)の位置からATセレクターを動かせないシステムのこと。これは間違った操作によってクルマが動かないようにするための機構です。しかし、バッテリーが上がった状態だと、この機構を解除できず、けん引ができません。そうした緊急時にATセレクターを動かせるようにするのがこの穴です。この穴にクルマの鍵(キー)やマイナスドライバーなどを差し込むことで、ATセレクターをN(ニュートラル)に動かせるようになります。スマートキーの場合、物理キーはスマートキーに内蔵されていることが多いのですが、自分のクルマがどのような方式なのか、取扱説明書などで事前に確認しておきましょう。

シフトレバーの前方に設置され、写真のようにフタが付いていることが多い

シフトレバーの前方に設置され、写真のようにフタが付いていることが多い

シフトロックの穴にマイナスドライバーを差し込んで、シフトレバーを動かす

シフトロックの穴にマイナスドライバーを差し込んで、シフトレバーを動かす

第5問(難易度⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️)
運転席付近にあるスリット状の穴は何?

ヒント:車内を快適に保つために重要な役割を果たします

運転席付近に設置されているスリット状の穴

答え:「室内温度センサー」の穴

荷物などでふさがないように注意しよう!

現代のほとんどのクルマはオートエアコンを装備しているため、常時、車内の温度を測る必要があります。この穴の中には温度センサーがあり、車内の温度を計測して、設定された値に空調を自動的に調整しています。なので、この穴をふさいでしまうと快適な室内環境を保てなくなってしまいます。あまり知られていませんが、重要な部分なのです。エアコンのグレードによって違いますが、ほかにも複数のセンサーが存在し、さらに日射センサーやエアコン内部のセンサー、外気温センサー、エンジンの水温センサーなど、さまざまなセンサーからの情報で温度が調整されています。

トヨタ・パッソの温度センサー設置場所

車種によってセンサーの設置場所は異なります。たとえば、トヨタの2代目パッソはセンターコンソールのエアコン操作パネル部分にレイアウトされている

あなたは何問正解できましたか?

普段は気にも留めないようなことですが、毎日の使い勝手をちょっと便利にしてくれたり、万が一のときに慌てないで対処できたり、知っていたほうがいいことがクルマにはたくさんあります。今一度、クルマの中も外もグルッと見回してみると、新たな発見があるかもしれませんよ。

諸星陽一

諸星陽一さんの顔写真

もろほし・よういち 幼少期から三輪車、自転車、バイク、そしてクルマへと、つねに乗り物に接し、23 歳で自動車雑誌の編集者に。その後フリーランスとなり、自費でプロダクションカーレースへも参戦。自身の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとしている。また、多分野への関心と好奇心も強く、雑学知識も豊富。

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