【SUPER GT 2025最終戦】GT500はau TOM’Sが3連覇、GT300はマッハ号が初優勝!
3年連続王者と22年目の初勝利!SUPER GT最終戦で見えた“勝者の条件”2025年のSUPER GTシリーズ最終戦がモビリティリゾートもてぎで開催され、GT500はNo.1 au TOM’S GR Supraが3年連続王者に、GT300はマッハ号が参戦22年目で初優勝を飾った。海外ラウンド復活やスプリントレース導入など、来季に向けた注目ポイントも詳細レポート。
トヨタTOM’SがGT500史上初の3連覇を達成!
2025年のAUTOBACS SUPER GTシリーズの最終戦が11月1日(土)、2日(日)に栃木県にあるモビリティリゾートもてぎで開催され、GT500クラス、GT300クラスともに今シーズンの年間チャンピオンが決まった。
トヨタ、ホンダ、ニッサンがしのぎを削るGT500クラスは、昨シーズンの王者で今季も開幕戦から安定した強さを見せているNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔選手/山下健太選手)が底力を存分に発揮。予選2番手から坪井選手がスタート直後にトップを奪い、後続を引き離す走りを披露。後半はニッサンZの2台が背後まで迫ってきたが「勝ってシーズンを終える」という強い思いで山下選手がトップを守り切り、今季3勝目を記録。チームとしてはGT500クラス史上初となる3年連続チャンピオンに輝いた。また個人では坪井選手が3年連続(GT500史上初)、通算4度目の王座に。山下選手も2年連続、3度目の栄冠を手にする偉業となった。
2番手スタートからトップに躍り出た。後半は2台のニッサンZに背後に詰められるも最後までトップを守り切り今季3勝目を挙げ、GT500クラス史上初となる3連覇を達成
史上初となるGT500クラス3連覇を達成したau TOM’S GR Supra。左から山下選手、2017年から同チームを率いている伊藤監督、坪井選手の3名。また坪井選手は3年連続(GT500史上初)、通算4度目の王座に輝いた
GT300はマッハ号が22年目で奇跡の初優勝を飾った
2番手のスタートからトップ争いを展開。19周でピットインしたマッハ号は、ドライバーのみが交代しタイヤ無交換作戦を敢行。それでも終盤ペースが落ちず、2003年からシリーズに参戦しているマッハ号が22年目にして初優勝を飾った
一方のGT300クラスは、マザーシャシーのMC86で奮闘するNo.5マッハ車検エアバスターMC86マッハ号(木村偉織選手/塩津佑介選手)が、タイヤ無交換作戦を見事に的中させ、逆転でトップに浮上。そのまま後続に対して9.2秒のリードを築き、チームとしては参戦22年目で初優勝を記録した。また、チャンピオン争いでは6位に入ったNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥選手/菅波冬悟選手)が、チームとしては2018年以来となるチャンピオン獲得を成し遂げた。
GT500・GT300ともに2025年の王者の強さは安定感!
ランキングトップで迎えた最終戦だが、予選14番手スタートと苦しい展開のNo.65 LEON PYRAMID AMG。徐々に順位を上げ、最後は6位でゴールし2度目のチームタイトルを獲得。蒲生尚弥選手/菅波冬悟選手は、2025年のGT300ドライバーズチャンピオンに輝いた。2025年は各チャンピオンの粘り強さや安定感が目立つ結果となった
今年も最終戦でチャンピオンが決定したが、GT500クラスの1号車、GT300クラスの65号車ともに共通して「安定してポイントを稼ぐ」ことに徹したシーズンだった。両者とも開幕戦の岡山大会で優勝を飾り、常にランキング首位を維持。その分、成績に応じて課せられるサクセスウェイトは、常にライバルよりも重い状態だった。
通常なら、中盤戦でポイントが取りづらくなる状況になり、その間にサクセスウェイトが軽いライバルがポイントを積み重ねて、最終戦で僅差の戦いが繰り広げられるのだが、1号車は自分たちの強みを生かしたレース運びで追い上げて、当初の予想よりも多くポイントを稼いだ。
一方の65号車は「ポイントを取りこぼさない」ことをチームのテーマに掲げ、アクシデントなどで後退する場面があっても、必ず挽回してポイント圏内でゴールしていた。こうした地道な積み重ねにより、最終戦でトップを争う場面や、1ポイントが取れるか否かという局面でライバルとは違った余裕が感じられた。まさに王者らしい堂々とした走りをシーズンを通して見ることができた。
2027年にワンメイクタイヤ化! 来季のSUPER GTはどう変わる?
GT500、GT300の両クラスともに2027年からタイヤのワンメイク化が決定。まだどの銘柄になるかは未定だが、タイヤメーカーによる争いが見られるのは2026年が最後となる
2025年のSUPER GTは、さまざまなトピックスがあった。まずは2019年以来となる海外ラウンドの復活。舞台となったのは同地では12年ぶりの開催となったマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットだ。2日間を通して7万5977人の動員を記録し、盛況のうちに終わった。
ただ、マシンや機材の輸送手配などでは課題が残った部分もあり、GTアソシエイションの坂東正明代表は「プロモーターやマレーシア政府も試行錯誤しながらだったが、(復活して)1年目ということで、そういう問題が出てきたのだと思う」と最終戦の定例会見でコメント。来年はより良い状態にするべく、意欲を見せていた。
また、8月の第4戦では公式戦では初めてとなるスプリントレース形式での開催となり、土日の2日間で3レース(1レース目は混走、2レース目はクラス別)が実施され、いつもとは異なるレース展開をみせた。
そして、これまで複数のタイヤメーカーが参入し競い合うことがSUPER GTの大きな醍醐味だったが、2027年からGT500、GT300ともにタイヤワンメイク化が決定。どの銘柄になるかは現在入札を実施中とのこと。文字通り2026年は複数タイヤメーカーによるガチンコ勝負が見られるラストイヤーとなるため、ますます目が離せないシーズンとなりそうだ。
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