フォーミュラカーへの変更や外国人ドライバーの参戦など、女性ドライバーの戦いがさらに白熱!
昨年女王の斎藤選手を筆頭にベテランから若手まで2025年は20名が参戦KYOJO CUPとは、富士スピードウェイを舞台に2017年からスタートした女性ドライバーのみで戦うレースシリーズ。レース全体がマシンの性能競争に向かうなか、ドライバーの能力にスポットライトが当てられることが少なくなってきた。KYOJO CUPは、純粋に技術を競い合うスポーツとして、女性ドライバーに焦点を当てたレース。そんなKYOJO CUPの魅力と2025年の見どころについて紹介しよう。
フォーミュラマシンに変更、外国人ドライバーも新加入!
2025年のドライバーは20名。フォーミュラ経験者から17歳のルーキー、さらに4名の新外国人などバラエティー豊かなドライバーたちで競われる
まず2025年の最大の変更は、車両をハイブリッドフォーミュラにチェンジしたことです。この車両は、可能な限りイコールコンディションを保つため、KYOJO CUPが一括でメンテナンスを行い、レースウイークにエントラントに貸し出すという形式を採用しています。さらにレースフォーマットも、予選と決勝を1日で行うワンデーレースから、土曜日に予選とスプリントレース「KYOJO Sprint」を行い、日曜日にもう1レース「KYOJO Final」を戦う2レース制を採用しました。
新生KYOJO CUPのエントリーは20名。昨シーズンの女王、斎藤愛未選手がゼッケン1をつけて参戦するほか、FIA F4でフォーミュラレースの経験が豊富な下野璃央選手、2022年の女王、翁長実希選手など、これまでKYOJO CUPで活躍してきたドライバーに加え、ヨーロッパやアジアから4名の新外国人ドライバーも参戦します。
開幕戦は下野選手が圧倒! 3位に最年少の佐藤選手が入賞
開幕戦は合同テストから圧倒的な速さを見せていた下野選手が「Sprint」、「Final」ともに一度もトップを譲らずポールトゥウィンを飾った
2月、3月、4月と3度の合同テストを経て、5月10日(土)、11日(日)にいよいよシーズンが開幕。レースウィークはウェットコンディションで幕を開け、開幕前の合同テストでライバルたちを大きくリードしていた下野選手が、予選でポールポジションを獲得。0.02秒の僅差でバートン・ハナ選手が2番手に、0.5秒差で翁長実希選手が3番手となりました。
10周で争われるKYOJO Sprint、12周のKYOJO Finalともに、下野選手が一度もポジションを譲らずポールトゥウィン。ファステストラップも記録し、週末を完全制覇しました。KYOJO Sprintは2位に翁長選手、3位には平川真子選手が続き、昨年もKYOJO CUPで上位争いを繰り広げていたメンバーたちが表彰台を獲得。翌日のKYOJO Finalは翁長選手が2戦連続の2位となり、3位にはシリーズ最年少(17歳)の佐藤こころ選手が平川選手を下して初表彰台を獲得しました。
開幕戦Finalを制したのは下野選手(写真中央)。2位は翁長選手(写真左)、3位には最年少17歳の佐藤選手(写真右)が入り、今後の展開がさらに期待される
SFと併催の7月と10月は一段と気合いの入った走りに注目!?
昨年女王の斎藤選手はSprintが14位、Finalは7位。他の選手同様にニューマシンに慣れてくる中盤以降の巻き返しに期待したい
車両変更で勢力図が変化したKYOJO CUP。開幕戦ではフォーミュラカーでの経験値が高いドライバーが速さを見せ、下野選手の独壇場となりましたが、合同テストと比較すると、どのドライバーも車両への理解度が進むにつれてタイムが向上。どのドライバーがどれだけの伸び代を持っているのかは未知数です。
また、今シーズンのKYOJO CUPは5大会を予定。7月と10月には、全日本スーパーフォーミュラ(SF)選手権と併催でレースが行われます。昨年の7月に初めて実現した国内最高峰フォーミュラカーレースとの併催では、5万人近い観客の前でレースを披露。トップドライバーたちに引けを取らない熱いバトルを繰り広げ、一気にKYOJO CUPの注目度が高まりました。車両が変わった今シーズンも、彼女たちの戦いの熱量は変わりません。表彰台の頂点を目指し、速さと強さに磨きをかけ成長していくドライバーたちにぜひご注目ください。
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