文=岡田 衛

2025年は5チームが参戦! UNIZONE(ユニゾーン)公式リーグ戦が2月に開幕

国内で唯一のJAF公認eモータースポーツリーグがいよいよ開幕!

2023年に発足した、国内で唯一JAF公認となるeモータースポーツリーグ『UNIZONE(ユニゾーン)』が、いよいよ2025年2月に公式リーグ戦開幕を迎える。2025年のUNIZONEはどのようなリーグ戦となるのか? また、他のeモータースポーツとは何が違うのか? 新しい形のモータースポーツを存分に楽しむために、開幕前に紹介しよう。

目次

国内唯一のJAF公認eモータースポーツリーグ

『UNIZONE』とは、一般社団法人 日本eモータースポーツ機構(JeMO)によって設立されたeモータースポーツリーグの名称。UNIZONEという名称には、「ファン・ドライバー・関係者が一体となり(Unite)、クルマ・ゲーム・社会の新しい領域(Zone)に挑戦する」という意味が込められている。デジタル領域の強みを生かした新しいビジネスチャンスを創出し、eスポーツプレイヤーの社会的地位向上や、ファン、ドライバー、関係者が一体となってクルマ、ゲーム、社会の新しい領域に向かうことを目指している。

2023年12月16日にUNIZONEとして初のエキシビション大会「e-Motorsport UNIZONE Meetup」が開催されると、エキシビションマッチの実施や東京ゲームショウへの出展を行い、2025年2月より行われる本リーグ戦開幕への準備が進められている。

他のeモータースポーツと異なるUNIZONEの魅力とは?

2月からのリーグ戦を存分に楽しむため、UNIZONEが他のeモータースポーツと違う特徴はどこなのかを簡単に紹介しておこう。主な特徴は以下の3点だ。

特徴その1:リアルモータースポーツに近いレーシングシミュレーターの使用

多くのeモータースポーツ大会で使用されているのは、『グランツーリスモ7』をはじめとした家庭用ゲーム機『PlayStation 5』をプラットフォームとしているゲームソフト。一方UNIZONEで使用されるのは、PC専用のソフトウェアで、過去のエキシビションマッチの多くは『iRacing』というソフトで行われてきた。

PC専用のソフトウェアは、設定や周辺機器(プレイに必要なハンドルやペダルなど)の選定に専門知識が必要なほか、プロのレーシングドライバーがレース前の練習にも活用している。つまり、より高度でリアルなレース展開が楽しめるということだ。

UNIZONE EX MATCHでの競技シーン

UNIZONEが使用しているのは「iRacing」のPC用レーシングシミュレーター。F1ドライバーをはじめ多くのプロドライバーがトレーニングに使用している本格的なソフトだ(写真=©eモータースポーツリーグ【UNIZONE】)

特徴その2:ハイレベルな「技能要件」を満たした上級プレイヤーのみが参戦できる

UNIZONEの本リーグ戦は、誰でも出場できるわけではない。出場するには、JeMOが認める「UNIZONEライセンス」を取得する必要がある。ライセンスの取得には「基本要件」のほか、「技能要件」が定められており、JAF が定める「国際Bライセンス」以上のライセンスを保有している、もしくは「iRacing」のレーティングシステム「iRating」で、「フォーミュラ」「スポーツカー」のいずれかで4,000 以上のスコアを保有していることが必要になる。

つまり、実車のレーシングドライバーとして一定のレース経験がある選手か、eモータースポーツの世界で活躍する上級プレイヤーのみが参戦できるため、ハイレベルなレース展開が繰り広げられる。

UNIZONE EX MATCHでの競技シーン

出場するには「UNIZONEライセンス」の取得が必要。取得の要件はレベルが高く、実質的に実車のレーシングドライバーか、eモータースポーツの上級プレイヤーに限られる(写真=©eモータースポーツリーグ【UNIZONE】)

特徴その3:個人戦ではなく、プロ野球のようなチームでのリーグ戦

個人戦ではなく、法人格を有する組織によるチーム戦となっているのも、UNIZONEの特徴の一つ。現在5つの企業団体が参戦を表明しており、各団体が「UNIZONEライセンス」を保有する選手を所属させることでチームを結成し、年間のリーグ戦で最も成績のいいチームを決める戦いとなる。

また、所属する選手には「UNIZONEドライバーが2名以上、国際ライセンスドライバー1名以上が所属」という規定もあり、実車レーシングドライバーのみ、またはeスポーツプレイヤーのみといった、偏った編成が禁止されているところも面白いポイントだ。

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eスポーツのメリットを生かした開催形式

2025年1月10日現在、まだ2025年シーズンの正式な大会開催日程やレースのレギュレーションなどは公開されていない。年間5~6戦のレースが開催され、オフライン形式(一つの会場に集まり競技が行われる形式)およびオンライン形式(各チームの拠点からシミュレーターをオンラインでつなぐ形式)で行われるとのこと。

オンライン形式が多いのは、異なる会場から同時に競技を行えるeモータースポーツの利点を生かし、多くの地域でモータースポーツ人気の活性化を狙うためだという。オンライン形式でも、自宅で選手がプレイするのではなく、チームごとに一般客を入れてのイベント開催を予定しているとのことで、気軽に「現地観戦」を楽しむことができそうだ。

さまざまな選手がバーチャルコースで競い合う!

2025年シーズンは未発表の部分も多く、具体的な選手構成を明らかにしているチームはない。誰がどのチームに所属し、誰とチームメイトになるのか……。その動向の予想がつかないのが本リーグ初年度の面白さでもある。

これまでのUNIZONEエキシビションマッチでは、スーパーフォーミュラやスーパーGTで活躍するトップレーシングドライバー、そしてまだ普通自動車免許を持たない18歳以下の選手も含むeモータースポーツのトッププレイヤーが共演しており、まったくフィールドの異なる選手がバーチャルのコース上で競い合うというシーンを多く見ることができた。

2月に開幕するリーグ戦でも、国内トップカテゴリーに参戦するレーサーをはじめ、さまざまな選手によるハイスピードバトルが見どころの一つだ。ぜひUNIZONEリーグ開幕に注目してほしい。

UNIZONE E-Tokyo Festival2024でプレイする木村偉織選手

本リーグ戦開幕後も、エキジビションマッチを盛り上げた選手を筆頭に実車レーシングドライバーとeモータースポーツプレイヤーが入り乱れ、チャンピオンを争うことが予想される。写真は2024年のエキシビションで活躍した木村偉織選手(写真=©eモータースポーツリーグ【UNIZONE】)

対するeモータースポーツプレイヤーの筆頭としては、昨年の「FIA Motorsport Games 2024」Esports GTで世界4位の成績を持ち帰った武藤壮汰選手が参戦。eスポーツ世界大会を経験する武藤選手の中でも『iRacing』は得意のタイトルとなっており、勢力図の中心となることは間違いないだろう。

これらの選手が、どのチームに所属し、誰と誰がチームメイトになるのか……。その動向の予想がつかないのが本リーグ初年度の面白さでもある。ぜひ2月のUNIZONEリーグ戦開幕に注目してほしい。

FIA Motorsport Gamesでプレイする武藤選手

eモータースポーツプレイヤーの注目は、やはり武藤壮汰選手。2024年のFIA Motorsport Gamesでは惜しくも4位だったが、実力は間違いなく世界レベル

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