横断歩道が光る! 日本初の埋込型信号が大阪府守口市に登場
韓国で事故13%減 子供や高齢者を守る新たな安全対策に注目2025年6月23日、大阪府守口市の大枝公園前の横断歩道に、日本で初めて「埋込型信号」が設置された。
この新しい信号は、横断歩道の地面に埋め込まれたLEDラインが黄色く光り、歩行者に注意を促すものだ。従来の信号機とは全く異なる発想で、交通安全に革新をもたらしている。
地面が光る埋込型信号とは? 従来の信号機との違い
今回設置された埋込型信号はアトラス埋込型信号機株式会社が設置したもので、横断歩道の両端に設置されたLEDラインが特徴である。このLEDラインが黄色く点滅し、横断歩道の存在を強調する仕組みになっている。
従来の信号機は、縦型のポールに取り付けられるか、道路上に吊り下げられる形式が一般的で、いずれも視線より高い位置に設置されている。そのため、歩行者は上を見上げないと確認しにくい課題があった。
一方、埋込型信号は地面に設置されているため、下を向いて歩く人でも自然に視界に入る。スマートフォンを見ながら歩く人や、背の低い子供、腰が曲がった高齢者にとって特に有効だ。
この信号は、既存の信号機を置き換えるものではなく、補助的な役割をはたす。従来の信号機と併用することで、横断歩道の視認性を高め、歩行者の安全性向上を図る。
LEDラインの明るさも特徴の一つだ。昼間でもはっきりと見えるほどの光量があり、夜間にはさらに目立つ。これにより、ドライバーも横断歩道の存在に気づきやすくなり、歩行者とドライバー双方の注意を促す。特に、見通しの悪い場所や通行量の多い横断歩道での効果が期待されている。
韓国で1万台超の埋込型信号が導入済み、事故減少効果も確認
埋込型信号は、韓国で先行して導入が進んでいる。韓国警察庁のデータによると、床型歩行信号表示装置の設置数は急速に増加しており、2022年の3,078台から、2025年には累積1万3,718台に達した。わずか3年で4倍以上に拡大したことになる。
導入の背景には、高齢者や子供といった交通弱者(交通事故に遭いやすい人々)への安全配慮がある。都市部を中心に設置が進められ、赤信号の残り時間を表示する装置も1,500台以上設置されるなど、交通安全補助装置全体の普及が加速している。その効果も実証されている。
仁川市の調査では、床型歩行信号機の設置により、自動車と歩行者の事故件数が全体で13.2%減少した。特にスクールゾーン(学校周辺の安全地帯)では、事故が24.4%も減少するという顕著な効果が報告されている。
こうした韓国での成果は、埋込型信号が単なる新技術にとどまらず、人命を守る実効性の高い安全対策であることを示している。日本でも、同様の効果が期待される。
大阪府守口市での導入理由と市民の反応、今後の普及に向けて
守口市の大枝公園前の様子
守口市の大枝公園前が、日本初の埋込型信号の設置場所に選ばれたのには理由がある。この横断歩道は、高齢者や子供の通行が多く、休日には交通量も増える地点だ。さらに、公園と公園を結ぶ道路上にあるため、子供の飛び出しも想定される。
同社によると、実際に現地を利用する市民からは好意的な声が上がっているという。
「公園と公園の間だから、よく子供が飛び出しますし、車のスピードも速くていつも不安でした。とても明るくてよいと思います」と語る市民もいる。
別の市民は「これだけ明るいと、ドライバーにも横断歩道の存在が伝わりやすい」と評価する。
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