離れて暮らす親のデジタルライフと、これからのこと
シニアのスマホ・パソコンサポートと介護の備え方遠方に暮らす親と会えない状況が続いたコロナ禍では、ビデオ通話などのリモートコミュニケーションの必要性を感じた方も多いのでは? なかには親がデジタルに不慣れなため諦めた方もいるかもしれません。 いまや安心・便利な暮らしにデジタルは欠かせない時代。不慣れな親にもIT機器を取り入れ慣れてもらうことも必要なのではないでしょうか。 今回はシニアのデジタルライフサポートと、その先の介護の備え方について取り上げます。今度の帰省を、家族で話し合う機会にしてはいかがでしょうか。 お話を伺ったのは下記優待施設2社です。 ・PCホスピタル(旧ドクター・ホームネット)(デジタル機器のトラブル解決サポート) ・ニチイ学館(ニチイ まなびネット)(医療・介護分野の資格講座)
〔1〕 シニアのデジタルライフサポート
「親はスマホやパソコンを使いこなせているだろうか」、「セキュリティは大丈夫?」、「実家のネット環境は?」、「せめてビデオ通話ができるようになってほしい」
親がデジタルに強ければ何の問題もありませんが、不慣れな場合は一筋縄ではいきません。自分がそばでサポートできない場合は、プロの手を借りるという選択肢も。
デジタル機器の出張サポートを行っている「PCホスピタル(旧ドクター・ホームネット)」
に、シニアのデジタルライフサポートについて伺いました。
気軽に相談できる窓口を用意する
普段スマホやパソコンは使えても、システムや機器の設定は苦手という方は多いはず。「PCホスピタル」は、全国300以上の拠点からスタッフがご自宅に伺い、利用者に合った機器選びから設定、レッスン、トラブル解消までサポート。
「デジタル機器は難しい・手が付けづらいと感じている方でも、“わからない”をすぐに“できた”に変えられると、チャレンジしてみようという気持ちになりやすい。気軽に相談できるサービスの存在をまずは知っていただきたいと思います」
一緒に操作方法を確認。体験しながら、わかりにくいことはその場で解消。
ビデオ通話も“使いやすさ”を重視する
ビデオ通話ができれば、お互いの近況を目で確かめられる!
「使い慣れた機器がすでにあるのであれば、その機器を利用することが一番。パソコンは大きな画面でビデオ通話を楽しめます。一方スマホやタブレットは持ち運びしやすく、外出先でも利用ができるメリットがあります」
使いやすいほうが使用頻度は高まるので、操作性や視認性、利便性、ライフスタイルなどを考慮したうえでデバイス選びをすることが大切です。
デジタルに不慣れな親に教えたい出張サポート
「PCホスピタル」はデジタル機器に関するあらゆるトラブルに年中無休で対応します。
★新しい機器を導入した方は「初期設定サポート」や「使い方レッスン」
購入後すぐに利用できるように初期設定をサポートし、難しく感じている操作についてレクチャーします。プロが専門用語を使わず、一人ひとりのレベルに合わせたサポートを提供。何でも気軽に相談できると評判のサービスです。
★ウイルスや詐欺被害が心配な方にはセキュリティ対策サポート
昨今さまざまなウイルス被害が発生しているため、セキュリティソフトの導入など事前の対策が重要です。お手持ちの機器のセキュリティ状況がわからない場合は、放置して手遅れになる前にまずは相談を。プロが状況を確認し、必要に応じて「ウイルス対策設定」や「OSアップデート」などセキュリティ強化の作業を施してくれます。
★スムーズなビデオ通話のためにネット環境もチェック
パソコンで安定した通信を希望する場合は有線接続での利用がおすすめ。Wi-Fiを利用する場合はルーターの位置などによっては通信が不安定になることもあるので、中継機の設置を提案するなど、プロが現地で判断し、最適なアドバイスを行います。
「自分に代わって、離れて暮らす親のサポートを頼めますか?」
「PCホスピタル」は、依頼者に代わって遠方に住む家族の機器サポートなどにも対応。離れて暮らす親の見守りのため、ウェブカメラやロボット、ビデオ通話用などにパソコンの導入をしてあげたいなど、さまざまな要望に応えます。
「ご予約時にご実家の利用機器やネット環境について伺いますので、わかる範囲で確認をお願いしています。ネット環境がない場合は回線の提供なども可能ですので、円滑な準備のためにもぜひ事前にご相談ください」
1回目はなるべく同席したほうが親も安心です。今度の帰省に合わせて、依頼を検討してみては?
〔2〕 親と自分自身のために「介護の備え方」を知る
介護の話にナーバスになる方もいるかもしれませんが、家族の幸せを思えば避けずに向き合うべきこと。親が元気なうちに家族間でどのような「備え」や「話し合い」をしておけばいいのでしょうか。介護資格講座や介護サービスを展開している「ニチイ学館(ニチイ まなびネット)」 に伺いました。
家族が集まれるときに話し合っておくことが大切。
第一歩として、どんな備えをするべき?
① 制度やサービスの情報収集をする
いざ、介護に直面したときにすぐに行動できるよう事前の情報収集が重要。介護保険制度について、要介護認定の仕組みや介護サービスの全体像を理解し、居住地の自治体や企業が提供する介護保険外のサービスなどの制度、市町村の介護保険窓口や地域包括支援センターなどの相談先を調べておきましょう。
② 加齢に伴う心身機能の変化を理解する
加齢に伴って身体機能や認知機能が低下することを理解しておくことも大切。離れてお住まいの場合は、ご家族の様子に変わりはないか普段からコミュニケーションを。特に「認知症」にはいくつかの種類があり、症状も異なります。その特徴に合わせた治療や介護が必要になると知っておくとよいでしょう。
③ 家族間の関係を構築
介護が始まる前から、「ご両親がどんな人生(老後)を望んでいるのかを知る」、「兄弟、配偶者、子供を含めた家族間で話をする」、「良好な家族関係を構築しておく」ことが重要です。
介護の知識やコツを身に付けて、さらに備える
「ニチイの介護講座」では、一部地域で無料の介護体験セミナーを開催。家族介護で必要という方、将来の家族介護に備えてという方、介護の仕事や資格に興味がある方、教養として知っておきたい方など、参加理由はさまざま。
介護の知識やちょっとしたコツを理解しているのといないのとでは、その差は大きいといいます。
セミナーでは介護の備え方や知識を学び、介護技術(立ち上がりの基本動作・衣服の着脱介助・車いすでの移動)を体験。
●介護や病気に関する知識があれば、介助される側の気持ちを理解できる
脳血管疾患(脳卒中など)による障害や認知症への理解を深めることで、介護される方の気持ちがわかるようになります。
●介護のコツを知るだけで、介護する側もされる側も負担が軽減される
“てこ”の原理を応用したボディメカニクスなどを使い、介護のコツを身に付けることで心身の余裕が生まれます。
「介護の現状や多くの人が直面する介護の“困りごと(悩み・ストレス)”を知り、介護が身近な問題であることに気づいていただくためのセミナーです。介護の知識や技術を得ることの重要性を実感したというお声をたくさんいただいています」
ニチイの介護サイト
でも「介護のキホン」を紹介しています。
本格的に学んで資格取得も! 通信&通学で最短1.5か月
介護業界への就職はもちろん、「将来の親の介護のために」、「いずれ親の介護にも役立てられる仕事だから」といった理由で「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」を受講して、未経験から本格的に学び始める方も。
受講期間は、自宅学習(通信)とスクーリング(通学16日間)を並行して学習を進めた場合、最短で1.5か月。教室は全国に約300か所あり、介護事業所併設の教室や駅の近くなど、自宅や職場から通いやすい教室を選ぶことができます。短期・平日・土日・夜間などクラス設定も豊富で、自分に合った無理のない学び方が可能です。
講師陣は現場も講義経験も豊富なベテラン。より実践的な知識と技術を学べます。
「ニチイの介護講座」では資格取得や就職も専門スタッフがサポート!
JAF優待施設は、「JAFナビ」で検索!
下記の施設では、JAFの優待が利用できます。詳しい優待内容は、ウェブサイト「JAF ナビ」 でご確認ください。
- ※掲載内容は、2022年11月24日現在の内容です。