あなたは犬派? 猫派? ご家庭のアイドル、みんなのペットを大調査
交通事情から日常の小さなことまで。全国のJAF会員にアンケートを行い、世の中の潜在意識をちょっとだけ明らかにする「JAF Mate 総研」。今回は「ペット」をテーマに調査を敢行。人気ランキングからちょっと変わった我が子自慢のエピソードまで、盛りだくさんでお届けします。
アンケートで判明
JAF会員の約半数が犬と生活した経験あり!
アンケートに回答した3万人超のうち、「過去にペットを飼ったことがある」に「はい」と回答したのは77.6%。犬、猫などの哺乳類から魚類や昆虫まで含めて、7割以上の方が生き物を飼った経験があるという結果となりました。「飼ったことがあるペット」の順位はこちら。
あなたが過去に
飼ったことのある生き物は何ですか?
(複数回答可)
犬が51.0%でダントツの1位! JAF会員の約半数の方が、犬と生活を共にした経験があることが判明しました。
2位は犬と人気を二分して語られがちな猫……かと思いきや、金魚が32.7%でランクイン。猫は惜しくも第3位(26.1%)、以降は4位は鳥(25.7%)、昆虫(17.3%)、ハムスター(14.5%)……という結果となりました。
「日本書紀」にも登場するほど、日本人となじみの深い犬。
- 子供の頃「ボクが全部面倒みるから飼って」と泣きついて犬を飼いはじめましたが、それもはじめのうちだけ。結局一番お世話をしてくれたのが母親でしたが、犬が病気になり息を引き取る直前に私の顔をジーっと見てくれて、グッときた思い出があります。(千葉県・男性・80歳代)
- 柴犬を飼っていました。私が外出先から車で帰宅すると、車を降りる前から尻尾を振り、「おかえり!」というように大きな声で鳴くのが、何ともかわいかったです。(滋賀県・男性・80歳代)
と、年齢を重ねても大切な思い出がある方や、
- 山へ犬を連れて行き、私が山の斜面を転がり落ちて死んだふりをしたら、犬がどういう反応するか確かめたら、犬は知らん顔だった。(愛知県・男性・60歳代)
- 昔飼っていた犬は吠えることが苦手で、私が「にゃおー」と猫の鳴きまねをすると「はーう」と一生懸命まねをしていました。(栃木県・男性・60歳代)
といった、思わず笑ってしまうエピソードも。大切な家族の一員として愛されている様子が寄せられました。
2位は、全年齢で約3割の方が「飼育経験がある」と回答した金魚。
- 小学生のとき縁日ですくった金魚が15年くらい生きて大往生しました。(愛知県・女性・20歳代)
- 子供がお祭りの夜店で金魚すくいをして持って帰ってきた金魚たち。みるみるうちに大きく育っていきました。その後、友達から「金魚は、飼育する水槽の大きさでいくらでも大きくなる」と教えられました。(静岡県・女性・50歳代)
- 夜店の金魚すくいで持ち帰った金魚が卵を産み、現在5代目。(兵庫県・男性・70歳代)
と、世代を問わず「縁日などの金魚すくいがきっかけ」という方が大多数。そこから「鯉のように大きくなった」「とても長生きした」と長年を共に過ごした方も多い様子でした。
縁日や夜店でペットと出会った人も多く、
- 夜店でヒヨコを買った。私が歩くとひょこひょこついてきて「かわいい!」と思っていると、あれよあれよと大きくなってニワトリになり、卵を産んでくれた。(東京都・男性・80歳代)
- 子供が小学校低学年のとき、ペットショップで購入したミドリガメ。捨てるわけにもいかず、やむなく30年飼っている。(千葉県・男性・70歳代)
といった味わい深いエピソードもありました。
JAF Mate読者の方には岩合光昭さんの写真でもなじみの深い猫は、第3位にランクイン。40歳代後半から60歳代までのミドルシニア層が飼育経験者平均の26.1%を超えていました。猫派に特徴的だったのは、生活に密着した幸せいっぱいのエピソード。
- 冬の寒いとき、飼っていた猫が暖を取りに布団の中に入ってきたときはとても愛おしくて、また猫の体温も気持ちいいので安心して眠ることができました。(静岡県・女性・30歳代)
- 猫を飼っていたとき、後からわが家に誕生した息子を子守してくれていた。息子にいたずらされても耐え、優しく見守りながら遊びに付き合ってくれたり、ときには昼寝の枕になってくれていたことに感動した。(埼玉県・男性・70歳代)
- 飲み会後、酔って帰った夫の話し相手は専ら愛猫(あいびょう)。以前は家族が相手をさせられて大変でしたが、ホントに助かっています。猫ちゃん様々です! (宮城県・女性・50歳代)
と、ほほえましい思い出が寄せられましたが、中には、
- 昔、飼っていた猫が車の屋根に乗っているのに気付かず、そのまま駅まで行ってしまいました。駅で気が付いたときには、すっかりおびえた猫に逃げられてしまい、大ショック。しかし10日後、ボロボロの姿で家に帰ってきてくれ、号泣しました。(埼玉県・女性・50歳代)
という衝撃的なエピソードも。みなさん、くれぐれも愛猫が車の屋根に乗ったり、エンジンルーム内に入ったりしないよう、ご注意ください!
両生類、爬虫類は若年層が支持!
ハムスターはブームの影響も?
年代差が特徴的だったのは、好き嫌いがはっきりと分かれそうな、爬虫(はちゅう)類、両生類。飼育経験者はどちらも24歳以下がトップ(爬虫類9.8%、両生類8.4%)で、1割弱の若者が飼育経験あり。年齢が上がるに連れて飼育経験者は減少し、75歳以上の爬虫類飼育経験者は1.1%、両生類飼育経験者は0.8%でした。若い人のほうが、両生類や爬虫類に魅力を感じていることが明らかに。
- フトアゴヒゲトカゲを飼っていたのですが、私が産まれる前からいたので、兄妹のように過ごしました。寿命の約2倍生きてくれました。(大阪府・女性・24歳以下)
- 亀を飼っていた。呼び掛けに反応するようになってとてもかわいかったです。(千葉県・男性・24歳以下)
- カエルを飼っていました。夜行性のため昼間と夜では瞳の大きさが違っていて、夜はパチパチおめめがかわいい! ただエサは生きている蜘蛛(くも)だったため、エサを捕まえるのが大変でした。(愛知県・女性・20歳代)
と、爬虫類・両生類のペットに対する愛情たっぷりのエピソードが若年層から寄せられました。
また、注目したいのがハムスターの飼育経験率。平均が14.6%に対し、30歳代は26.1%と大幅に上回る飼育経験率をマークしたのは、2000年放送開始の人気アニメ『とっとこハム太郎』の影響もあるのかもしれません。
- ハムスターがブームのときに、ハムスターを飼っておりました。とてもかわいがっていました!(神奈川県・男性・30歳代)
- アニメ『とっとこハム太郎』が大好きだった私が小学3年生のときの誕生日。叔父からの誕生日プレゼントとしてハムスターがやってきました。「本物のハムスターはしゃべらへんで〜」と言われたが、そんなことはわかっている! しゃべらなくたってかわいい! よく食べてよく運動する子でした。(大阪府・女性・20歳代)
ペットにもブームはあれど、家族として迎えた生き物との楽しい時間は一過性ではないようですね。
犬派は四国地方に、
猫派は東北地方に。
愛犬家が多い県1位は?
分析を続けるうち、ペットの好みにも地域性があることがわかりました。犬と猫を飼ったことがある人の割合は、地域別では次のような結果に。
地域別・犬の飼育率ランキング
地域別・猫の飼育率ランキング
犬と暮らしたことがある方が全国最多をマークしたのは四国地方。中でも、香川県は全国平均を大きく上回る64.2%の方が犬と暮らしていたことが明らかになりました。一方猫は東北地方での支持が強く、約3割の方が猫との生活を楽しんでいたという結果に。やはり、猫はこたつで丸くなるのが似合うためなのでしょうか……?
- どの子(犬)も、もらったか拾った子。何頭も飼いましたが、一番長生きした子は18年生きました。最後の数か月は認知症になり介護も大変でしたが、朝起きたら横で亡くなっていたので、庭に埋めました。その上に植えたヤマボウシの木が、もう大分大きく育ちました。(香川県・女性・60歳代)
- 新築物件に住み始めてすぐ息子が拾ってきた黒猫を飼いました。小さな体で最期まで小さいままでしたが、13年も長生きしました。自分は人間のつもりでいるんじゃないかという行動も多かった気がします。死んでからも我が家は大過なく、猫の恩返しって本当にあるかも知れませんね。(秋田県・男性・60歳代)
と、犬や猫が身近な地域だからこそ、運命の出会いも多いのかもしれません。
寄せられたエピソードには、珍しいペットを飼ったことがある人も。中には「ヤギ」「馬」「ニホンザル」「フクロウ」「ヘビ」「イグアナ」「ピラニア」といった、意外な“わが子”自慢も見受けられました。
- 子供の頃、実家にヤギがいて、その世話(食事係)をしていました。道端の草を刈って与えるとおいしそうに食べてくれました。(岩手県・男性・60歳代)
- 馬を飼っていたとき、毎朝川の堤防で乗馬していました。鞍(くら)なしで乗っていたある日、落馬して手綱を放してしまい、馬が道路に出そうになったところでやっと捕まえた思い出があります。(愛知県・男性・70歳代)
- 小さなウーパールーパーが道の駅に売っていたので、買って育てました。小さい頃はそんなに顔に変化はなかったのですが大きくなるに連れていつもニコッと笑っているように見えてきました。毎日その顔を見るととても癒やされこちらも笑顔になれました。(滋賀県・女性・40歳代)
縁や出会いはさまざまですが、迎え入れたペットと共に過ごした時間は大切な思い出ですね。