伝統の技法にデザイン性をプラス。細部まで美しい、い草ラグ「組子」~3重織り い草ラグ編~
精巧で、長く愛用できるメイド・イン・ジャパンの製品。その裏では、熟練の職人たちが知恵と経験と技を総動員し、日々研鑽を積んでいる。見えないところにまで手間をかけ、より高いクオリティを目指して心血を注ぐ匠たちの静かな矜持。この<匠The日本>では、モノづくりの神髄を感じさせる製品とつくり手にフォーカスする。
歴史あるい草織りと伝統工芸のデザイン・技法が融合した上質なラグ
今回ご紹介するのは、美しい伝統文様が印象的な、い草のラグ。家具づくりで名高い福岡県大川市の「大川組子」という伝統工芸の柄がモチーフだ。200以上ある緻密な図柄から日本古来の伝統文様である「麻の葉」と「亀甲」が匠の技術によって織り上げられている。家具づくり約300年、い草織りに至っては約1400年の歴史が、1枚のラグに集結。さらに、ラグの縁には久留米織を採用。福岡県南部の伝統工芸・久留米絣をより気軽にと生まれた久留米織が、い草と調和してモダンなデザインに仕上がっている。さらりとした感触は、思わず寝ころびたくなる心地よさ。夏のインテリアに取り入れてはいかがだろうか。
ラグの周囲は久留米織で縁取りをしている(写真の商品は正方形・グレー)
純国産の選び抜いた良質な「い草」だけを使用
こちらの製品に使用されているのは、厳選された純国産の「い草」。国内市場の約9割を中国産い草が占める中、本品は丈夫で良質な熊本産だけでつくられている。豊かな水に育まれた熊本産い草は、1本1本が太く、繊維がきめ細かくて弾力性があり、耐久性が高い。その中でも特に長い120cm以上のい草を使用することで、根に近い白い部分や先端部分を省くことができるので、丈夫なだけでなく、染色した際に色むらがなくきれいに染まる。い草は調湿効果や消臭効果によって快適な空間を演出し、その爽やかな香りからアロマセラピー効果なども期待されている素材だ。
技法を継ぐ職人が織り上げる重厚感のある1枚
い草ラグを手掛けるのは、50年にわたって第一線で活躍するベテラン職人の椛島一郎さん。「い草織りの歴史は鎌倉時代から。良いものだからこそ長く続いているのだと思います。素晴らしい日本の文化を継承していきたいですね」と、素材の魅力を語る。い草は1本として同じものはないため、製品に適したものを手作業で選りすぐる。1畳あたり普及品では約3200本に対し、本製品は約3900本のい草を使用。織機の声に耳を傾けながら、丁寧に織り上げる。織りは本袋3重織りで、ボリューム感と重厚感のある仕上がりに。さらに通常より縦糸を100本多くして、繊細な組子の模様を美しく表現している。
「3重織り い草ラグ 組子」を夏のインテリアに
緻密な組子の織り柄とい草の風合いが特徴のラグ。夏にふさわしいさらりとした肌触りと、爽やかな自然の香りに心惹かれる。ご紹介する製品は、高級感のある額縁タイプ。飽きのこない落ち着いた雰囲気が、和室・洋室問わずどんなインテリアにも映えるデザインだ。正方形・長方形の2サイズ、色もグレー・ブラウンの2色が用意されているので、好みに合わせて選ぶことができる。
長方形・ブラウン
こちらの製品はJAF通販紀行でお買い求めいただけます。