鮭の焼漬、大根のからし巻き、きりあえ、カレーなる肉味噌
写真=佐藤朗

新潟のご飯のお供おすすめ4選! 鮭の焼漬け、からし巻きなど郷土の味を厳選

ツレヅレハナコさんが紹介! 白ごはんが止まらない!
ツレヅレハナコ

新米の季節。米どころ新潟には、炊きたての白ごはんをもっとおいしくしてくれる「ご飯のお供」がいっぱい! 食と酒と旅を愛し、雑誌や書籍、ウェブなどで活躍する文筆家・料理研究家のツレヅレハナコさんが、新潟ならではの4品を紹介します。村上に伝わる「鮭の焼漬」、西蒲区の「大根のからし巻き」「きりあえ」、地元の老舗2社がコラボした「カレーなる肉味噌」。土地の食文化や作り手のこだわりとともに、その魅力を味わってみませんか。

目次

鮭の町・村上が育んだ伝統の味! しっとり香ばしい
「特撰 鮭の焼漬」(千年鮭きっかわ)

特撰 鮭の焼漬

鮭が遡上する三面川(みおもてがわ)が流れる村上市は、「鮭の町」として知られています。頭から尾まで大切に食べる文化が根付いており、地元の鮭料理は100種類以上あるのだそう。

その一つが「鮭の焼漬け」。白焼きにした鮭を熱いうちにたれに漬け込む保存食で、冷凍技術がなかった江戸時代から作られてきた郷土料理。各家庭の味があり、お弁当のおかずや酒の肴としても愛され続けています。

老舗の鮭専門店「千年鮭きっかわ」の「鮭の焼漬」は、本節、昆布、椎茸からていねいにだしをとった特製のかえし醤油に、二晩じっくり漬け込むのが特徴。注文を受けてから焼いて漬け込むため、作りたての風味を楽しめます。

特撰 鮭の焼漬

「コロ切り」という独特の四角い形に切りそろえるのも、この地ならでは。しっとりとした身をほぐしながらいただけば、熱々のごはんが止まりません

ツーンとした辛さがクセになる! 手巻きで受け継ぐ
「大根のからし巻き」(岩崎食品)

大根のからし巻き

新潟市西蒲区(にしかんく)の郷土料理「からし巻き」は、食べ物の少ない冬に大根を無駄にしないよう乾燥させ、保存食として仕込んだのが始まり。田植えや稲刈りの際には、作業の合間の料理としても親しまれてきました。

この漬物を長年つくり続ける「岩崎※食品」では、自社栽培の大根を輪切りにするところからすべて手作業。じっくり乾燥させ、水で戻した大根の表面にからしを塗り、一つひとつ手で巻いてから漬け込みます。そこには、昔ながらの味を守る、老舗ならではのこだわりがあります。

  • ※正しくは「崎」の異体字

大根のからし巻き

切干大根ならではのコリコリとした歯ごたえに、鼻に抜けるツーンとした辛み。そのあとに広がる醤油ベースの甘辛い味わい。思わずもう一つ、つい手が伸びるおいしさです

手間のかかる手巻き製法こそ、地域に伝わる「ばあちゃんの味」。新潟の冬の暮らしに思いを馳せながら、ぜひ味わってみてください。

カレー×越後味噌はご飯と相性抜群! 老舗が生んだ
「カレーなる肉味噌」(新潟小川屋)

カレーなる肉味噌

新潟古町地区にある老舗食品メーカー「新潟小川屋」と、同地区にある明治7年創業のホテル「イタリア軒」のコラボレーションで生まれたカレー風味の肉味噌。

国産鶏挽き肉を使用し、玉ねぎやにんじんなど野菜のうまみが溶け込んだ「イタリア軒」名物のチキンカレー。この味をベースに、うまみの強い越後味噌や塩麹を加え、豊かな風味と濃厚な味わいの肉味噌が完成しました。

カレーのスパイス感がありながら味噌のコクが効いているため、どこか和の趣を感じる味わいとなっています。

カレーなる肉味噌

いつもの白ごはんにのせるだけで、手軽なカレーライス気分! 「新潟小川屋」は明治26(1893)年創業、鮭や鱒をはじめとする新潟の味を届けてきた老舗

真っ黒な見た目にびっくり! 黒ごまたっぷり、新潟の郷土食
「きりあえ」(越後みそ西)

きりあえ

新潟県西蒲区周辺の郷土料理「きりあえ」は、味噌漬け大根や柚子の皮などを細かく刻み、ごまと和えてつくる生ふりかけ。

たっぷり入った黒ごまのおかげで、見た目は真っ黒。幕府の年貢の取り立てが厳しかった江戸時代、「農家が行事で白米を食べるのはけしからん」と言われないよう、白米を隠すようにこれをかけて食べたのが始まりだそう。

地域や家庭によってさまざまな味があり、昔は野菜が少なくなる冬場の貴重な食材として、また農作業の合間のご飯のお供として親しまれてきました。今では発祥地周辺の旅館などで、朝食メニューに提供しているところもあるのだとか。

きりあえ

味噌のうまみと野菜の歯ごたえ、漬物の塩気が重なり、素朴ながら後を引く味わい。おにぎりの具や酒の肴にもぴったりです

ツレヅレハナコ

つれづれはなこ/文筆家・料理研究家
食と酒と旅を愛し、雑誌・書籍・ウェブなどでレシピやエッセイを発表。揚げもの専用鍋やアルミ丸バットなど、オリジナル調理器具のプロデュースも手掛ける。著書に『女ひとりの夜つまみ』『まいにち酒ごはん日記』(ともに幻冬舎)、『ツレヅレハナコのじぶん弁当』(小学館)、『ツレヅレハナコのおいしい名店旅行記』(世界文化社)、『ツレヅレハナコのからだ整え丼』『ツレヅレハナコのからだ整えカレー』(ともにGakken)、など多数。

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