イラスト=川崎タカオ

JAF会員が遭遇! 本当にあった怪奇談39選

怖いのに、なぜか聞きたい、話したい。怪奇談の魅力に迫る。

JAF Mate読者が体験した怖い話・不思議な話をアンケートで募集したところ、なんと1万5000件を超える体験談が寄せられました。ヒンヤリと涼しさを感じる、39の特選怪奇談をお届けします。

目次

※JAF Mate 2021年8月号「読者が体験! 怪奇談」を再構成して掲載しています。

車で恐怖体験!

1) 深夜1時頃に高速道路を走行中、中央分離帯に半袖半ズボンの男の子がいた。不思議と恐怖はなく「霊だな」と思っていると、突然無人の助手席のシートベルト警告音が鳴った。今まで、そんなことは一度もなかった。心の中で「出ていけ、俺は何もできないぞ」と念じたら警告音が鳴りやんだ。
(栃木県・男性・30歳代)

2) 子供を2人乗せて山道を走っていると、ドアを外側からドンドンドンと何回も強く叩かれた。3人で「今の何!?」とゾッとした。
(群馬県・女性・60歳代)

3) 深夜に一人で運転していると、後続車の人に車を止めるよう促され、「子供が後部座席の窓から上半身を出していて危ないだろう!」と言われた。中を確認してもらって「一人ですよ」と言ったら、真っ青になり自分の車に戻っていった。
(愛知県・男性・40歳代)

4) 家族でゴルフ場に向かっていたときのこと。右折する場所を探していると、向かいのトンネルから出てきた白い対向車が左折。「あそこだね」と走っていくと、白い車が左折した場所は崖だった。曲がれる場所も、白い車も見当たらなかった。
(東京都・女性・50歳代)

5) 深夜、海岸沿いを一人でドライブしていると、車の屋根を不定期にコンコンと叩く音が聞こえてきた。
(北海道・女性・40歳代)

6) 交通量が多く排ガスの多い道を運転中、助手席側からシャボン玉が1つ飛んできて、ハンドルを握っている手の上をスーッと横切り運転席側の窓から出ていった。「誰か外で飛ばしてるんかな……って、どうやって入ってきたんや!」とひとりツッコミを入れた。窓はすべて閉め切っていたので。
(大阪府・女性・30歳代)

サンルーフからのぞく男と車内の人のイラスト

7) 夜、塀に囲まれた場所に停車し、車内で会話をしていると、サンルーフから突然大きな男の人にのぞかれた。気づいた瞬間、同乗していた人は「見るな!」と叫び、急発進。その男の人は塀を登った様子もなくただ上半身だけを出してきた感じだった。
(神奈川県・男性・30歳代)

8) 観光で東北をドライブしたときのこと。滝を見に行ったのだが、地図通りに走ったはずなのに、いつまでもたどり着けなかった。あきらめて戻る途中、キツネに会った。
(東京都・女性・40歳代)

9) 学生時代、有名な心霊スポットへ友人と車で向かっていると、現地に近づくにつれてどんどん寒く感じるようになり、真夏なのに暖房を全開にすることに。停車して「帰ろうか」とつぶやいた瞬間、車のすべてのガラスが真っ白に曇った。
(熊本県・男性・40歳代)

10) 深夜、高速のパーキングエリアでのこと。車中でトイレに行った友人を待っていて、戻ってきたと思ったら「開けて! 開けて!」と窓を叩いてきた。しかし鍵も開いているし、声は本人だったが様子がおかしかったので対応にとまどっていると、静かになった。その後すぐに友人がドアを開けて入ってきたので「さっきのは何?」と尋ねると、友人は「全く心当たりがない」と言っていた。
(三重県・男性・30歳代)

金縛り中の出来事

11) 実家に帰省し、仏間で寝ていると、私が飼っている犬の足音がした。水でも飲みに行ったのかと思った数分後、布団の外に出ていた右手の指を思いっきり嚙まれた。痛くて目が覚めたが声が出ないし、体も動かない。よく考えたら、その日は犬を実家へ連れて来ていなかった。
(青森県・男性・50歳代)

12) 大学生時代に寝ていると、ふすまがわずかに開いて大きな目玉が自分を見ていた。逃げようにも体が全く動かなかった。
(北海道・男性・70歳代)

13) 寝ているときに金縛りになり、布団の中で白い服の女性が私の腹にしがみついていた。
(鳥取県・男性・20歳代)

14) 兄と留守番中、昼寝をしていたら金縛りに。目の前に青いジーンズをはいた兄の足が見えたので、助けてもらおうと顔を上げると金縛りは解けた。兄に「助けてくれてありがとう」と言うと、けげんな顔をした兄は、白いズボンをはいていた。
(宮城県・女性・30歳代)

15) 一人暮らしをしていた5階の部屋で、たびたび金縛りにあった。「疲れているなぁ」としか思っていなかったが、あるとき何気なく窓から外を見ると、向かいの建物の屋上にある部屋の窓に、びっしりとお札が貼られていた。
(香川県・男性・30歳代)

16) 夜、目が覚めたら体が動かず、知らない犬と猫が自分の周りを回っていた。
(静岡県・男性・50歳代)

17) 「お化けが出る」と聞いていた峠で、行きも帰りも車がエンスト。帰宅して寝ていると金縛りになり、人の頭ほどの毛の塊のお化け? が2体現れた。
(茨城県・男性・40歳代)

18) 寝ていると動けなくなり、枕元に親友の亡くなったおじいさんが座っていて、「この頃、ちっとも遊びに来ねえな。たまには来いよ」と言った。翌日、親友の家に行くと、彼女のお父さんが亡くなったばかりと知らされ、急いで喪服に着替えて焼香に行った。
(埼玉県・女性・70歳代)

UFO目撃談

19) 高速道路を走っていたとき、変な音がずっと聞こえていた。パーキングエリアに車を止めて外に出ると、赤と青に点滅する光を放った何かが、角度を変えながら飛んでいた。
(愛知県・男性・50歳代)

20) 近所に買い物に行くと、オレンジ色に光るアーモンド形の物体が音もなく空中に静止していた。妻と一緒に見ていると1、2分で消えた。
(東京都・男性・60歳代)

21) 45年前、跨線橋を歩いていたら空に青白く光る棒状の物体があった。動いているのか止まっているのかもわからず、見ているうちに雲に隠れ、雲が晴れたら見えなくなっていた。
(青森県・女性・60歳代)

パチンコ店の上を飛ぶ円盤に驚く男性のイラスト

22) 高校生の頃、郊外のパチンコ店の駐車場でシングルレコードほどの大きさのUFOを見た。それはステンレスの灰皿のような形で、ふらふらと揺れながら、目線の高さを飛んでいたが、次の瞬間、上昇したかと思うとサッと消えてしまった。
(東京都・男性・50歳代)

23) 中学生の頃、教室の窓から空を見ていると、黒くて四角い物体がクルクル回っていた。当時UFO番組がはやっていたので、友達と大はしゃぎした。
(愛知県・男性・40歳代)

24) 夕方、アパートのベランダにいたら、遠くでオレンジ色の光がぐるぐる動いていた。翌日の新聞に、光の真下あたりの田んぼの中にミステリーサークルができたと載っていた。
(広島県・女性・50歳代)

25) 星かな?と観測していた光が接近してきて、頭上近くで5色の光になり、旋回した。
(宮城県・女性・50歳代)

不思議な出来事

26) 幼い頃、公園の砂場で友達と両側からトンネルを掘っていた。指先に友達の手の感触があり笑顔を向けると、友達は離れた場所で違う遊びをしていたので、慌てて手を引いた。
(千葉県・男性・60歳代)

押し入れの中の真っ黒な顔を見る男性のイラスト

27) 夜中になぜか押し入れがとても気になり、ふすまを開けてみるとモクモクとした煙の中に真っ黒い顔をしたおじさんが見えた。怖くなりいったん閉めて、また開けてみても同じ状態。三回目に開けてみたときには何もなかった。
(神奈川県・男性・60歳代)

28) 神社に咲いていた彼岸花を携帯電話のカメラで撮影すると、叫んでいるような3つの顔が写ったので、あわてて消した。
(東京都・女性・70歳代)

29) 孫のおゆうぎ会を見ているときに、亡くなった夫の携帯電話の番号から着信があった。夫の携帯電話は仏壇に置いてあったので、娘と確認し驚いた。
(宮城県・女性・70歳代)

30) 子供の頃、田舎の祖父母宅で寝ていると、大きな亀が障子を開けて入ってきて、顔をなめて出ていった。
(長崎県・男性・50歳代)

31) リビングで家族と食事していると、亡くなった父親がドア越しにのぞいていた。
(東京都・男性・60歳代)

32) 40年前の夏の早朝、自転車で2つの池の間を通る道を走っていると、河童と遭遇した。お互いにびっくりして、河童は池の中に泳いでいき、私も叫びながら必死に逃げた。今も鮮明に覚えている。
(愛知県・男性・50歳代)

33) 一人で風呂に入り、体を洗っていると背中をつつかれた。3回目に勇気を出して振り向いたが誰もいなかった。
(広島県・女性・30歳代)

34) 小学生のとき、ごみを捨てに行く途中にお墓のそばを通り過ぎると、突然ボッと音を立てて目の前に火の玉が現れた。
(和歌山県・女性・40歳代)

35) 青空から突然、頭の上に荒縄が鞭の先のように飛び出して消えた。
(神奈川県・男性・70歳代)

36) 小学生のとき、コックリさんがはやっていて、隣のクラスと同時にある事件の犯人の名前を聞いたら、2クラスとも同じ名前が出た。
(沖縄県・男性・60歳代)

37) 油圧ショベルで地面を掘っていると、突然機械が止まったので、スコップで掘り進めると骨壺が出た。丁寧に取り除いた後、機械は普通に動き出した。
(愛知県・男性・50歳代)

38) 早朝、道ですれ違った人に違和感を覚え振り返ると、三角の頭に黒い網状の顔をした人で、目が合った瞬間耳鳴りがした。数十年前のことだが、宇宙人に会ったと思っている。
(大阪府・男性・50歳代)

39) おじいさんの七回忌の前日、夢におじいさんが出てきて「日本酒が飲みたい」と言った。思えば、おじいさんは日本酒が好きだったのに、お供えはビールばかりだったと気づき、日本酒をお供えした次の日、おじいさんのヘソクリを見つけた。
(愛知県・女性・20歳代)

体験者が語る! 本当にあった怪奇談2024

人気怪談師が贈るとっておきの怖い話を動画でお楽しみください!!

怪談家ぁみが語る
「聞きたい、語りたい、怪奇談の魅力」

僕が思う「怪奇談」の魅力は、未知なるものや解明できていないものに対しての、好奇心やロマンです。みんなで集まって語り合ったときに、ワクワクしたり、一緒に怖がる面白さもあれば、心にくる話にうなったり、みんなで気持ちを共有することができる楽しさもあります。
特に、人物が登場する「怪談」は人間ドラマだと思っています。怖い話も確かに多いですが、怪奇な話を蒐集していると、不思議でワクワクしてしまう話、教訓になるような話、心の温まる話などさまざまな話があります。
僕の知人の男性は、ある日、仕事で大失敗。ひどく落ち込み帰宅した翌朝、洗面所の鏡に映る暗い自分をながめていると、亡き母の姿が見えた。そして都会での一人暮らしに向けて実家を出たあの時と同じような優しい笑顔で、後ろから両肩をポンポン叩いてくれたそうです。母が励ましてくれたと感じたその男性は、前向きに頑張る気持ちになったそう。そんなお話をいくつもお聞きします。
起きた出来事は不可思議だったり、怖かったりしますが、そこには、人の気持ちや亡くなられた方の思いがあったり、誰かの物語があったりする。だからこそ、語らせていただくときは、人生の一部をお預かりしていると思って大切にしゃべらせていただいています。
今回、1万5000件以上の「怪奇談」が寄せられたと聞き、驚きました! 車の怪談でよくお聞きするのは、たまたま通った道で不思議な出来事があり、調べると有名な怪奇スポットだった……という話ですが、怪談家としては今回の「車で恐怖体験!」で紹介されていた「シャボン玉」の話なんてたまらないですね。なぜか、どういう意図か、そこに何かいるのか……など、さまざまな角度から考えてしまう謎と余白が、怖くもあり、とても興味深い。「不思議な出来事」の、亡くなったお連れ合いの電話から着信があった話も気になります。おじいちゃんは携帯電話を通じてその会に来ることができたのかな、お孫さんのかわいい姿を見られたのかな。そんな思いを馳せてしまいます。ほかにも改めてしっかり取材させていただきたいような魅力的なお話ばかりでした。
小さい頃から怪談を聞くのが大好きで、しゃべるのが大好きで、そのまま語り部となってしまった自分としては、これだけの話が集まるということも、それを皆さんがお寄せになるほど特別な存在として感じておられることも、とてもうれしく思いました。やっぱり不思議なことはこの世に本当にありますよね。ロマンが広がります。最高です。

怪談家ぁみ

かいだんか・ぁみ 怪談家。怪談最恐位「怪凰」。日本最大級の怪談エンタメLIVE「渋谷怪談夜会」を渋谷O-EASTにて毎年主宰。ライブハウス4ステージ同時開催の前代未聞の怪談夏フェス「HORROR TELLER FESTIVAL」主催。2017年に初の全国ツアーを全公演 SOLDOUTさせ以後毎年開催中。メディアやイベントや大型野外フェス等へも出演。作家、脚本、演出、原作提供、等々。司会進行・MC としての活動も多い。YouTube「怪談ぁみ語」「霊話」ニコ生「渋谷怪談夜会ch」なども人気。人気書籍「レイワ怪談」シリーズをはじめ書籍の執筆や原作提供を行う。 ぁみオフィシャルウェブサイト

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