みんなの本音を大調査!JAFMate総研

車選びの基準をエピソードでのぞき見! JAF会員のマイカー事情を調査

2022.12.03

漫画=いぢちひろゆき/図版=宮原雄太

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交通事情から日常の小さなことまで。全国のJAF会員のアンケートから、世の中の潜在意識をちょっとだけ明らかにする「JAF Mate 総研」。今回はJAF会員が所有する車のボディタイプについて調査しました。

男性はコンパクトカー
女性は軽自動車がトップ!

車選びの基準はいろいろありますが、なかでも「ボディタイプ」は車に求めるものが顕著に表れる大きな要素です。「大家族なので大型ミニバンを」、「自宅周辺の道が狭いのでコンパクトカーに」など必要に迫られたものもあれば、「SUVが大好きだから!」、「キャンプ道具をたくさん積めるように!」といった趣味のものまで千差万別。

今回はそんな車のボディタイプについて、JAF会員を対象にアンケート。まずは全体の傾向から見てみましょう。

あなたは、マイカーでどの車種に乗っていますか?

一番多かったのはコンパクトカー、続いて軽自動車、ミニバン、SUV、セダンという結果に。トップ2のコンパクトカー・軽自動車をお持ちの方に選んだ理由を聞いてみると……。

コンパクトカー派

  • 小回りが利き街乗りに便利なため。(福岡県・男性・50歳代)
  • 若い頃はミニバンに乗っていたが、年取ってからは安全で運転しやすい自動ブレーキ機能等がついたコンパクトカーを運転している。(神奈川県・男性・70歳代)

軽自動車派

  • 色やスピードに対して特にこだわりはなく、生活に関わる範囲(燃費、広さ、小回り)ではとても満足のいく車だったため。(京都府・男性・30歳代)
  • 駐車場で軽自動車専用スペースだけが空いているときに停められる優越感。(愛知県・女性・40歳代)

狭い道路とストップアンドゴーが多い日本の交通事情からか、皆さんコンパクトさと燃費を重視しているようですね。

中にはこんなシンプルな理由も。

  • 行ったディーラーで販売している車の中で一番安かったから。(コンパクトカー・千葉県・男性・50歳代)

一番安いのがビッグサイズの車だったらどうしたのか、ちょっと気になります。

第3位のミニバンはコンパクトカーとは反対に、ボディサイズで選んだという声が多くありました。

ミニバン派

  • 子供や親を乗せる機会があるので。(埼玉県・男性・40歳代)
  • 家族全員がゆったり乗れて、荷物も多めに積めて、なんなら後ろのシート全部倒して車中泊も可能。(広島県・男性・50歳代)

また、

  • 運転席が高めで視界が広く、運転しやすいから。(長野県・男性・60歳代)

とコンパクトカー・軽自動車のお株を奪うような意見も。運転席の視点が高くボンネットが短いミニバンは、視界の良さと車両感覚のつかみやすさから、意外と運転しやすいようです。ボディサイズの大きさで敬遠している方は、一度試乗してみるのもいいかもしれません。

そのほかミニバンをお持ちの方からは、ご家族での思い出が多く寄せられました。

  • 家族5人で四国のテーマパークに旅行したのですが、人気のためすごい人、人、人。なので前日に出発して、テーマパークの近くで一泊(車内)。子供たちは初めてのことなので大喜びしていたことを思い出しました。(山口県・男性・60歳代)
  • ミニバンに多い両側電動スライドドアは、子供がだっこが必要だった赤ちゃんの時期にはとても便利でした。少し大きくなって自分で乗り降りするようになってからも、隣に駐車している車にドアがぶつかることがないので、選んでよかったと思います。(山口県・女性・40歳代)

また「震災があったときにペットと一緒に避難するため」(神奈川県・男性・40歳代)という声も。ペットと一緒だと避難所に入れないケースもあるので、確実に一緒に避難できる場所として備えている方もいるようです。

男女別に見てみると…

男女別マイカーのボディタイプ

全体では4割弱だったコンパクトカー+軽自動車ですが、女性だけで見てみると半数超という結果に。

  • 見た目がかわいいので、乗るのが楽しく愛着がある。(滋賀県・女性・40歳代)

という声もあるように、コンパクトなかわいさも女性人気の高い理由かもしれません。

一方男性はというと、1位のコンパクトカーは変わらずですが、2位にミニバン、3位にセダンと続きました。最近はミニバンやSUVの人気が注目されますが、男性のJAF会員だけに絞ると、軽自動車やSUVを抑えて、セダンが3位にランキングすることがわかりました。

年代別のボディタイプは?

男性人気3位に食い込んだセダンですが、その人気をどの世代が牽引(けんいん)しているかは、このグラフを見ると一目瞭然。年代が上がるごとにセダンが占める割合がどんどん増えていき、80歳以上では約3割がセダンを所有していることが判明しました!

セダン派

  • 30年ほど前、セダンタイプの車で高速道路を走っているときに追突事故に遭ったのですが、トランクは潰(つぶ)れたもののそのおかげで車室部分が守られた経験があり、それ以降、トランクスペースのある車以外、どうも安心できません。(東京都・男性・50歳代)
  • 昭和の古い人間で、セダンは「車の王道」と今でも考えているから!!(福岡県・男性・60歳代)

「車といえばセダン」という声も多く、昔から乗り継いでいるセダン愛の強い方が多いようです。もちろん若者にもセダン好きはいて、

  • 走行が一番安定していて、見た目も個人的に一番好み。(東京都・男性・20歳代)

とのこと。これまでよりも若い層をターゲットにした、スポーティなセダンも増えている昨今。セダン人気の返り咲きに期待したいです!

ミニバン所有者の割合で人生が見える?

もう一つ注目すべきは、年代が上がるごとに所有割合が上がり続け、50代から下降するミニバンです。

  • 最近は子供たちが成長して夫婦2人だけになってしまったから、コンパクトカーに乗り替えようか迷ってます。(埼玉県・男性・60歳代)

こんな声もあるように、大人数が乗れることがミニバンの魅力なだけに、乗る人数が減ったのを機に小さめの車に乗り替える方が多いようです。

年代ごとのミニバン所有者の割合を見てみると、若いときに小さめの車を購入し、家族が増えてミニバンに乗り替え、50代以降の子供が巣立ったタイミングでもう少しコンパクトな車に乗り替える、というライフスタイルの変化によるマイカー遍歴のイメージが裏付けられる結果となりました。

皆さんがマイカーを選んだ理由を一部お届け!

コンパクトカー、軽自動車、ミニバン、セダン以外をお持ちの方からはこんな声が。皆さんのマイカー事情をのぞき見です!

軽トラック・バン派

  • 大きな荷物はもちろん、大量の草や木だけでなく動物までも荷台に載せて走れるため。(三重県・女性・40歳代)
  • 釣りや山小屋に行くため荷物が積めるから。(滋賀県・男性・70歳代)

軽トラック・バンの魅力は荷物の積載量! 「農作業の必需品」という声もあり、お仕事にレジャーにと、荷物の運搬が必要な方からの支持が絶大でした。

軽ハイトワゴン派

  • 荷物が楽に積める。雨の日に自転車通勤の同僚を送ってあげようとした際、さすがに自転車は無理かなと思いながらもネットで調べたらまさかの積み方が出てきて、結局自転車も同僚も乗せて送ることができました。(神奈川県・男性・30歳代)
  • テントや寝袋とキャンプに必要なギアをたくさん積み込んでソロキャンプに行ったが、一人旅ならまだまだスペースに余裕があった。帰りは3時間半、運転しっぱなしだったが、疲れもほとんど感じず、今どきの軽自動車は本当によくできていると感じた。(東京都・男性・40歳代)

ボディサイズに比べて広い室内空間が大人気で、「お年寄りでも乗り降りがしやすいです」(愛知県・男性・50歳代)と、乗り降りのしやすさもメリットのようです。一方、車重の軽さ+背の高さで「強風があるときは横風でハンドルを取られることがある」(兵庫県・男性・60歳代)とデメリットを挙げる声も。

軽SUV派

  • 魚釣りが趣味で悪路にも対応できると思い選びました。(熊本県・男性・50歳代)
  • 車幅の広い車の運転が苦手だけど、アウトドアを満喫したいから。(岡山県・男性・60歳代)

釣りに狩猟にオフロード走行にと、軽SUVをお持ちの方からは趣味性の強い回答がたくさん。一方、「車高が高く雪道に強く、吹雪時に視界が良いから」(山形県・男性・60歳代)のように、「雪道対策のため」との声も多く寄せられました。地域によっては悪路走破の信頼性も重要な要素のようです。

ちなみに下でご紹介するSUVと合わせてデータを見てみると、北海道や青森県では軽SUV+SUVをお持ちの方の割合が18%を超えるのに対し、高知県や鹿児島県では8%台、沖縄県では5%台との結果に。文化や風土によっても、マイカーの傾向は大きく変わってくるようですね。

ハッチバック派

  • 普段は通勤用なので、ミニバンまでは不要。週末などはDIY用の長尺木材を積んだり折り畳み自転車を2台積んで出かけたりするので、ちょうど良いサイズ感のハッチバックが気にいってます。(神奈川県・男性・50歳代)
  • ゴルフバッグが楽に入る。見た目もsporty!(東京都・女性・60歳代)

ミニバンほど大きくなくていいけど、荷物が積めて走りも楽しみたい! そんな方がハッチバック所有者には多いようです。バランスの取れたボディタイプなんでしょうね。

ワゴン派

  • たまに大きな荷物を運搬することがあるため。(神奈川県・男性・60歳代)
  • 後部座席を倒せばフラットになり、荷物も積めるし、寝転がれるので車中泊もできるから。(岩手県・男性・60歳代)

ハッチバックよりも一回りボディが大きいイメージのワゴン。街乗りに気を使わないサイズ感に加え、車中泊も可能な荷室の広さに魅力を感じている声が多く見られました。セダンと同時にラインナップされていることも少なくないため、セダンから乗り替えたという意見も目立ちました。

SUV派

  • 冬の北海道で運転するときは、とにかくパワーが強いので楽々でした。また、床面が高いので、一晩で何十cmも雪が積もるような状況でも、ドア周辺の除雪をせずに乗り降りし、そのまま出発できます。(福岡県・男性・50歳代)
  • リタイヤ後の行楽のドライブ用に使用したくて、車のデザインのみで選択しました。(宮崎県・男性・60歳代)

以前に比べるとデザインがスタイリッシュな都市型SUVも増え、街乗り専門でもSUVを選ぶ方が増えました。悪路走破性能で選ぶ方から、デザインに一目ぼれという方まで、今回のアンケートでもSUVユーザーの裾野の広がりを感じました。

スポーツカー派

ボディタイプとはちょっと違うかもしれませんが、スポーツカーも項目に入れてアンケートを取りました。その結果……。

  • 二人乗りだし荷物もあまり載らないのですが、乗っているだけで幸せでコーナーを低速で曲がるだけでもほほ笑んでしまいます。(神奈川県・男性・60歳代)
  • 購入した当時は走るのが楽しくて、退社後に意味もなく走り回り、近所でのドライブに飽きると、関東「道の駅」スタンプラリーの制覇や、関東甲信越のダムカード収集と、関東甲信越のありとあらゆるところを走りました。中には悪路も多数あり、底つきを何度も経験しましたが、愛車のおかげで「知る人ぞ知る」とてもいい道路をたくさん知ることができました。(茨城県・男性・50歳代)

「多少のデメリットには目をつぶる。だって乗りたいんだから!」という心の叫びが聞こえてきそうな意見が多数。昔からの憧れをかなえた方や、古い車を大事に乗っている方など、ほかのボディタイプとは一線を画すような「好き!」にあふれた回答がたくさんありました。

車の購入はとても大きな決断です。皆さん慎重の上に慎重を重ねて検討されると思いますが、「まさか!」な事態に陥った方も。

  • 車を注文してから車庫に入らないことがわかり、柱を削ってギリギリの状態で入れている。(ミニバン・島根県・男性・50歳代)

駐車できないことがわかったときの絶望感たるや。心中お察しいたします……。購入の際は駐車スペースの確認をお忘れなく!

最後に紹介したいのは、ワゴンをお持ちの方からのすてきな回答です。

  • いま買い替えたばかりなので、これから家族とたくさんエピソードを積み上げたい。(神奈川県・女性・60歳代)

マイカーは人生を豊かにしてくれる、ワクワクが詰まった相棒です。これから始まる新たなカーライフ、ぜひ楽しんでくださいね!


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