阪神高速道路の上限料金が2024年6月から上がる…同時に始まる割引制度の使い方を要チェック!
NEXCO西日本は、国土交通省が2023年12月22日に公表した近畿圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)に基づき、近畿圏の新たな高速道路料金の具体案を公表した。 阪神高速道路(以下:阪神高速)については、2024年6月1日から新たな料金体系や割引制度を設けることとした。なお、それまでの期間は現行の料金体系が適用される。
普通車の上限料金は現状から630円増に
阪神高速では、2017年6月から高速道路の利便性を追求した上限設定を適用していたが、6月1日からは、距離を基準とした公平な料金体系へ上限料金が改定されることとなった。
32.3km以上利用する約1割のドライバーと、それ以下の距離を利用するドライバーとの料金差を明確にし、料金体系の統一を進めていく方針だ。
軽・二輪の車両は、上限が1,090円のところ、6月1日からは1,590円と500円アップ。普通車は現行上限額が1,320円なのに対し、6月1日以降は1950円と630円増しとなる。他の車両区分料金は下記を参照。
渋滞緩和のための深夜割引も導入
阪神高速では、大口・多頻度割引についての最大割引率を従来の35%から45%に引き上げる方針とした。コロナ禍においても生活インフラの重要な役割を担う物流業界支援が目的だ。
また、交通渋滞緩和を図るために深夜割引の導入も決定した。午前0時から4時の間に阪神高速の入口を通過したETC利用車の料金を、20%割引する制度。
大阪都心迂回割引と神戸都心迂回割引もスタート
大阪都心部の渋滞緩和を目的に、令和2年3月の大和川線全線開通を受けて、大阪都心迂回割引が新たに導入された。例えば、湾岸線の助松ICから東大阪線の中野ICまでの区間は、通常東大阪線経由で1460円。大和川線近畿自動車道経由の迂回ルートを利用した場合、通常1800円のところを同額の1460円で利用できる仕組みだ。
また、神戸市では、都心部の渋滞緩和のため、「神戸都心迂回割引」を導入。この割引により、例えば大久保ICから中野ICまでの区間で、通常の神戸線と東大阪線経由では2,140円。北神戸線、中国道、近畿道を経由する迂回ルートでも割引により、同じ2,140円で通行できる。この割引により、都心部を通過する交通の迂回が促進され、渋滞緩和が期待されている。