自賠責保険が2023年4月から値下がり。交通事故の重度後遺障害被害者への支援も拡充へ
バイクを含む自動車ユーザーすべてに加入が義務付けられている自賠責保険料が、2023年4月の契約から引き下げられることが決まった。金融庁の審議会で、4月から新たな自賠責保険の基準となる料率の適用が了承されたことによるもので、値下げは2年ぶり。
自賠責保険料率は、これから発生する交通事故の保険金支払いに充てられる「純保険料率」と、契約の事務処理や損害の調査などに使われる「付加保険料率」に二分される。純保険料率は、衝突被害軽減ブレーキの普及や、コロナ禍で定着した人々の生活様式の変化などによって交通事故が減少傾向にあり、保険金支払いも減る傾向にあることから、値下げとなった。
一方、事故件数や死者数は減少傾向にあるものの、交通事故の被害による重度後遺障害者数は横ばいであり、継続的な支援が求められることから、被害者支援及び事故防止のために使われる「被害者保護増進等事業に充当するための賦課金」が新たに設置され、自家用車の場合は125円となる。
この賦課金は、従前より自賠制度の下実施されてきた、交通事故で重度後遺障害を負った事故被害者のための専門病院の運営や自動車事故防止活動などに充てられるほか、脊髄損傷者や高次脳機能障害者、遺族の方への支援の充実などに充てられることで、被害者やその家族が安心して生活できる社会づくりに役立てられる。
ただし、純保険料率の値下げが大きいため、今回の適用では基本的に値下がりとなった。
新たな基準料率を適用した、4月以降の自賠責保険料は下表の通り。
金融庁ウェブサイト より
賦課金の用途など、自賠責保険について詳しく知りたい方は、順次契約者に配布されるチラシか下記ウェブサイトへ
すべての自賠責保険・共済契約者に対して配布されるチラシの表面
すべての自賠責保険・共済契約者に対して配布されるチラシの裏面
この記事はいかがでしたか?
あなたのSNSでこの記事をシェア!