王者の独走か、それとも番狂わせはあるのか!? UNIZONE2026が面白い!|モータースポーツコラム
文=岡田 衛

王者「名古屋OJA」の独走か、それとも番狂わせはあるのか!? UNIZONE 2026が面白い!

新規参戦チームと独走する名古屋OJA、2026年は注目要素が一気に拡大!

絶対王者は、このまま走り続けるのか? 国内唯一のJAF公認Eモータースポーツリーグ「UNIZONE」2026シーズンは、名古屋OJAの独走を軸にしながらも、新規参戦チームと若手ドライバーの台頭によって大きく揺れ動き始めている。リバースグリッドが生む波乱も加わり、レースは予測不能な展開に。中盤戦の展望と注目ポイントを紹介しよう。

目次

2026年は6チームが参戦するEモータースポーツのトップリーグ

今シーズンから新規参戦したチーム「岩手馬コレーシング」のマシン

リーグ発足2年目の2026年は、全6チームでタイトルが争われている。地域密着型の「岩手馬コレーシング」も新規参戦の注目チーム

JAFが唯一公認するEモータースポーツのトップリーグが「UNIZONE(ユニゾーン)」だ。一般社団法人日本eモータースポーツ機構(JeMO)が2025年に本大会を本格始動させた。

プロレーサーも認めるシミュレーターソフト「iRacing」を用いる点やチームタイトルが最も重視される点、そして「HOME&HOME形式」と呼ばれる各チームが地元拠点よりオンラインでつなぎ競技する方式を採用することで、地域活性化につながるEスポーツ競技という点が大きな特徴と言えるだろう。

リーグ発足2年目となる2026年は、1チームが離脱したものの新たに2チームが参戦し、全6チームでタイトルを争うリーグとなった。

新チームは岩手県を拠点とする「岩手馬コレーシング」、そしてスーパー耐久でもおなじみの北海道発のチーム「恒志堂レーシング北海道」だ。

新規参戦チームといっても、加入する選手はiRacingをよく知るエキスパートのプレイヤーをそろえており、早くも上位に顔を出している。

エキシビションレースも開催し参加者の間口を広げた

エキシビションレースの模様

今シーズンから導入された「エキシビションレース」。チームに所属していない選手やJeMO招待ドライバーなどが参戦。UNIZONE全体の間口を広げているほか、イベントとしての面白さや見応えもアップした

また、今シーズンより「エキシビションレース」も開催され、チームに所属しておらず本戦出場の機会を得られなかったUNIZONEライセンスホルダーやチーム推薦選手、JeMO招待ドライバーなどが名を連ね参戦している。

UNIZONE参戦チームへのアピールやプロドライバーへの挑戦などができる場が用意されることで、より広い間口でUNIZONEに関わる選手を増やしていく施策が取られている。

名古屋OJAが絶対王者としての貫禄を見せ首位を独走

名古屋OJAで圧倒的な強さを見せる武藤壮汰選手

第2戦終了時点で2位のSaishunkan Sol熊本に76ポイントの差をつけてトップをキープしている前回チャンピオンの名古屋OJA。エース武藤壮汰選手に加え、新加入の選手も健闘している

2026年シーズン前半2戦が終了した時点で、やはり名古屋OJAが2番手のSaishunkan Sol熊本に76ポイントの差をつけトップとなっている。絶対王者の貫禄を見せる名古屋OJAだが、実は昨シーズンからエースの武藤壮汰選手以外のメンバーを一新している。「一強」に近い強さの裏には武藤選手の安定感もさることながら、新規加入の小此木裕貴選手や石野弘貴選手の活躍も光っている。

その名古屋OJAをマークするSaishunkan Sol熊本も、新加入の新谷昇馬選手が特にGT3マシンでの速さを見せており、前半戦はチームメイトの黒沢和真選手とともに接触でポジションを落とす場面も見られるものの、持ち前の勢いがハマれば名古屋OJAの脅威となる可能性を秘めている。

リアルで鎬(しのぎ)を削る若手選手をそろえる遠州ハママツモータースも注目

FIA-F4ジャパンのリアルドライバーを2名そろえる遠州ハママツモータース

現在、ランキング3位につけている遠州ハママツモータースは、昨年から継続の百瀬翔選手に加え、新たに同じFIA-F4ジャパンのライバルでもある武藤雅奈選手が加入。リアルでライバルの若手ドライバーがタッグを組む布陣もUNIZONEならでは

リアルから挑戦するドライバーに注目すると、遠州ハママツモータースのメンバーが非常に面白い。昨年から継続し所属する百瀬翔選手と新たに組むのは武藤雅奈選手となり、互いにFIA-F4ジャパンでホンダとトヨタの育成ドライバーとして鎬を削る「将来のトップドライバー」だ。この布陣でEモータースポーツの最高峰リーグであるUNIZONEに参戦し、現在ランキング3位につけている。

さらに第2戦からはリアルでは百瀬選手の講師でもある小出峻選手がチームに合流し、まさにリアルとバーチャルが交錯する様相を呈している。スプリントレース優勝の回数は少ないものの、着実にポイントを稼ぎ上位につけるスタイルはリアルレーサーならではのスキルを発揮していると言えるだろう。

リバースグリッドによる「番狂わせ」も見どころのひとつ

リバースグリッドからスタートしたレース展開

通常グリッドの他、リバースグリッド、人気投票順グリッドなどが設定されているのがUNIZONEの特徴。第2戦では予選で東京ヴェルディレーシングがリバースグリッドから2勝を挙げるなど、下位に沈んでしまったチームにもチャンスがあるのが面白い

いよいよ中盤戦に入るUNIZONEは、6月27日に第3戦を迎える。チーム単位では開幕2連勝の名古屋OJAに隙はなく、引き続き圧倒的な強さを見せることは間違いないだろう。

しかし、そんな名古屋OJAでも一大会に5回行われるスプリントレースで「全勝」を成し遂げたことはこれまで一度もない。その理由は5レース中2レースは予選順位を逆転させるリバースグリッド、そして1レースは人気投票順グリッドであるためだ。

実際、第2戦では予選で苦戦を強いられた東京ヴェルディレーシングがリバースグリッドの利を生かして2勝しており、第3戦でもそうした「番狂わせ」があるのか、それとも今度こそ名古屋OJAが全勝を成し遂げるのかが注目点と言えるかもしれない。

第2戦でデビューウィンを飾った石野選手の活躍に注目

名古屋OJAに新加入した16歳の新鋭、石野弘貴選手

昨シーズンに引き続き名古屋OJAがリーグを引っ張っているが、絶対王者の武藤壮汰選手だけではなく新加入の小此木裕貴選手や、リーグ最年少16歳の石野弘貴選手(写真中央)の活躍も印象深い

また、注目の選手といえば、やはりUNIZONE初参戦の第2戦で「デビューウィン」を飾った名古屋OJAの石野弘貴選手だろう。速さもさることながら、若さからは感じられない冷静さが石野選手の武器であり、それが接触の少なさと下位グリッドからでもポジションを上げていく位置取りのうまさにつながっている。

執筆時点ではまだ各チーム第3戦参加選手を発表しておらず、石野選手が登場するかどうかは未定となっているが、最終戦までの残り3ラウンドでまた必ず衝撃的な走りを披露してくれるだろう。

何といってもUNIZONEは、各チームの拠点イベントに参加して応援できる点が魅力の大会である。YouTubeでの配信も行われるが、ぜひ6チームいずれかの拠点で生の選手を見て応援していただきたい。

JAFモータースポーツサイト「モータースポーツを知る・楽しむ」

「JAFモータースポーツサイト」では、モータースポーツのさまざまな楽しみ方を紹介しています。

UNIZONEに関する詳細はこちらをチェック!

JAF会員限定! 「HRC Honda RACING レーシング マフラータオル NV」をプレゼント!

HRC Honda RACING レーシング マフラータオル NV

・プレゼント内容:「HRC Honda RACING レーシング マフラータオル NV」
・応募方法:下記応募フォームをクリックしてログインIDとパスワードを入力。
※応募にあたってはJAFマイページと同じID・パスワードでのログインが必要です。
・当選者数:3名
・応募締切:2026年7月20日

この記事はいかがでしたか?
この記事のキーワード
あなたのSNSでこの記事をシェア!