FIA世界耐久選手権第7戦、WEC富士６時間レースを見に行こう！

シリーズ開始から13年。2つのカテゴリ－に集約され年間8戦で争われる今季のWEC（世界耐久選手権）が、かつてない盛り上がりを見せている。9車種19台が参戦するハイパーカークラスでは、参戦2季目のポルシェ963勢が絶好調。開幕戦での独占に始まり今やすっかり表彰台の常連だ。同じく2季目で昨年のル・マン24時間を制したフェラーリ499Ｐ勢も、速さを武器に今季も活躍中。逆転王座への道を開く富士戦での勝利を虎視眈々（こしたんたん）と狙っている。

一方、シリーズ誕生当初から最高峰クラスに参戦し続ける唯一のチーム、現在5連覇中の王者トヨタGR010HYBRID勢だが、強者ゆえの重い性能調整が科せられ戦闘力がダウン。開幕戦から厳しい戦いを強いられてきた。しかし6月から性能調整が変更されたことで足枷（あしかせ）はやや軽減、これまでよりもマシン本来の速さと戦闘力を発揮できるようになった。走りに力強さが戻ったトヨタ勢は、タイトル6連覇の布石となる母国戦10勝目を目指し、必勝態勢で富士6時間レースに挑む。
9車種、18台が鎬（しのぎ）を削るLMGT3クラスでも佐藤万璃音（まりの）、小泉洋史、木村武史やDステーションレーシングなど日本のドライバー、チームが参戦中。彼らの母国戦での活躍も要チェックだ。

6月15、16日に行われたWEC第4戦ル・マン24時間レースは、スタートから20時間を過ぎても4メーカー6チームの10台がトップを争うまれにみる大接戦に。
最後はフェラーリ50号車がトヨタ7 号車の追撃を振り切って14秒差でゴールし、フェラーリは2 年連続の総合優勝を飾った。善戦及ばず2位と5位でル・マンを終えたトヨタ勢は、製造者部門で3位に後退。ブラジル、アメリカ2戦を経て富士での逆転王座を狙う。

6時間に及ぶWEC富士観戦でひと息入れるなら、グランドスタンド裏の屋台村「ボンジュール・フランス」がオススメだ。鶏肉のポワレやチーズ、生ハム、野菜のキッシュでビールを軽く一杯。カヌレなどフランス菓子でお茶するのもいい。コースサイド のキャンプエリアでテント泊するなら、富士山を眺めながら屋台村で買ったボトルワインを開けての夕食やクロワッサンの朝食を楽しめる。フランスのライフスタイルと耐久レースの異色コラボ以外にも、トークショーや各種展示など、WEC富士はイベント盛りだくさんで来場者を待っている。