自動運転・AI・自転車レーダーまで、CEATEC 2026で見えたモビリティの未来|自動車交通トピックス
多くのブースで展示されていたヒューマノイドロボット
文/写真=萩原文博

190m先のクルマも検知!? 自動運転バスから自転車レーダーまで、CEATEC 2026で見つけた最新安全技術

自動運転バス、危険予測AI、路面センシング! CEATEC 2026で見えたモビリティの未来

デジタル家電の見本市として発展したCEATEC(シーテック)。27回目となるCEATECのテーマは、「Transformation -企業が、産業が、そして社会が変わる-」だ。「Japan Mobility Show Bizweek」との2回目の併催となる今回は、両展示会の連携を一層強化し、「出会いを創り」「共創を加速する」ためのさまざまな取り組みが紹介されている。

目次

主役はフィジカルAI技術を採用したヒューマノイドロボット

千葉県の幕張メッセで2026年10月13日~16日の4日間、「CEATEC 2026」が開催された。テクノロジーを活用することで、いかに人々の暮らしを豊かにできるかを発信してきたCEATECは2000年に初開催され、今回で27回目の開催となる。

デジタル家電の見本市として発展したCEATECは、2016年に「脱・家電見本市」を宣言。「CPS/IoT」と「共創」によって未来の社会や暮らしを描くデジタルイノベーションの総合展へと進化した。

また、2024年には日本自動車工業会(自工会)が主催する「Japan Mobility Show Bizweek」との併催が実現。2回目の併催となる今回は、「デジタルテクノロジー」と「モビリティ」というそれぞれの視点から、両展示会の連携を一層強化し、「出会いを創り」「共創を加速する」ためのさまざまな取り組みを展開している。

そんな今回のCEATECの主役は、フィジカルAI技術を採用したヒューマノイドロボット(人型AI)。介護の現場などで人間の代わりに介助するようなシーンが、多くのブースで披露されていたのが印象的だ。

三重県で自動運転レベル2の実証実験中の「RoboBus」

ピクセルインテリジェンス社が制作した自動運転バスの「RoboBus」

ピクセルインテリジェンス社が制作した「RoboBus」は、すでに自動運転レベル2の実証実験が三重県で行われている

モビリティ関係では、損保ジャパンブースに、ピクセルインテリジェンス株式会社が制作した自動運転バスの「RoboBus」を展示。損保ジャパンは、次世代モビリティ向けソリューション「SOMPO MobineX」を展開。これは自動運転、ライドシェア、EVなどの新たなモビリティに関し、実証実験から社会実装に至るまでの課題解決を支援するソリューションで、サービスを提供する事業者・自治体と実際に利用する生活者の双方の視点から、不安の解消および事故・トラブルのリスク低減を目指している。

「RoboBus」は、運転席(ハンドルやペダル)のない完全無人運転が可能な自動運転レベル4を想定した設計だが、三重県明和町などで実施されている現在の実証実験は、自動運転レベル2かつ時速20km未満で運行されている。

モビリティの安全・安心な運行を支援する注目技術3選

ホンダが開発しているCI(協調人工知能)運転支援スマホアプリ

ホンダが開発しているCI(協調人工知能)運転支援スマホアプリは、危険が迫るとディスプレイが赤くなるだけでなく、音でも知らせてくれる

台湾のTerasilicが展示していた自転車用電子ミラー

4.3インチディスプレイに写し出される画像によって、振り向くことなく後方の安全が確認できる自転車用電子ミラー

ネクスコ中日本の「路面状態センシング」

ネクスコ中日本の「路面状態センシング」は、高速道路を走行しながら路面状況などを監視。冬期の雪氷対策や交通運用の判断を支えている

ホンダが開発しているCI(協調人工知能)運転支援スマホアプリは、危険が迫るとディスプレイが赤くなるだけでなく、音でも知らせてくれる

4.3インチディスプレイに写し出される画像によって、振り向くことなく後方の安全が確認できる自転車用電子ミラー

ネクスコ中日本の「路面状態センシング」は、高速道路を走行しながら路面状況などを監視。冬期の雪氷対策や交通運用の判断を支えている

続いて安全なモビリティ社会の実現に貢献する、注目の技術展示を3つ紹介しよう。まずはホンダが交通事故死者ゼロに向けて開発している、CI(協調人工知能)運転支援スマホアプリ。従来の運転支援は衝突直前での警報が中心だが、この技術はオートバイや自転車など車種を問わず後付けカメラの映像から周囲の交通参加者を検出し、CIで将来のリスクを予測・判断するというもの。危険のレベルと方向に応じて、スマートフォンの光と音でドライバーやライダーに通知し、安全行動を促す。

2つめは台湾のTerasilicが「自転車の安全をレーダーで。」と題して展示していた、前を見たまま後方が確認できる自転車用電子ミラー+レーダーテールライト。最大約190m先の接近車両を検知できるレーダーに加え、1080Pカメラで後方から接近する車両を検知し、テールライトが点滅する。高精度レーダーを搭載し、対象物との距離、速度、軌道を素早く運転者に伝える。

3つめは、東名や新東名高速道路を管理するNEXCO中日本が、パトロールカーに搭載している「路面状態センシング」技術。このシステムは冬期における高速道路の安全・安心を支えるため、道路状況を常に監視し、適切な維持管理を行うというもの。

パトロールカーに搭載した赤外線やレーザーなどを組み合わせたVPIS(Vehicle Positional Information System)によって、集中監視される路面センシング装置を活用。気温、路面温度、路面状態、摩擦係数、水膜・氷膜・雪膜厚などの各種データを取得する。これらのデータは、冬期の雪氷対策や交通運用の判断を支えている。

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