今週のクルマお悩み相談

ペダル踏み間違い防止装置は、後付けできる?

クルマにまつわるお悩みを解決!

2022.10.20

イラスト=中井 涼

2022.10.20

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1年点検を受けると、だれにでもチャンス

Q.ペダルの踏み間違いによる事故が心配です。新型車には踏み間違い防止装置が付いているそうですが、いま乗っている車に付けることはできますか?

A.自動車メーカーなどから後付けできる装置が出ていて、国土交通省が性能を認定しています。それぞれ適合車種があるので確認するといいでしょう。

アクセルペダルとブレーキペダルを踏み間違えることで起きる事故は、2018~20年の3年間に1万件近く発生しています。件数自体は以前に比べて減少しているものの、歩行者を巻き込んで死傷事故になったり、コンビニエンスストア等の店舗に突っ込むなど、重大事故になることが少なくありません。

若年ドライバーにも多い、ペダル踏み間違い事故!

ペダル踏み間違い事故と聞くと、高齢ドライバーが多いと思われがちです。死亡重傷事故に関しては高齢者の割合が高いのですが、事故件数全体では24歳以下の若年ドライバーが最も多くなっています(下図参照)。

24歳以下の若年ドライバーと65歳以上の高齢ドライバーの数が多いものの、すべての年齢層において900件以上発生しています。つまり、ペダル踏み間違い事故は、誰にでも起きる可能性のある事故で、対策が急務と言えるものです。

サポカー(安全運転サポート車)だけでなく、後付けも可能

そこで期待されるのが、「ペダル踏み間違い急発進抑制装置(ペダル踏み間違い防止装置)」です。アクセルペダルの踏む量や踏み込む速度などから、システムが踏み間違いかどうかを判断。踏み間違いと判断した場合、ペダルを踏んでも加速しないように制御されます。メーカーによっては、車両前後に付けられたセンサーが障害物を検知して、警報音などでドライバーに警告する機能(障害物検知機能)が付いているものもあります。

サポカーと呼ばれる安全運転サポート車には、ペダル踏み間違い急発進抑制装置が装着されていることが多いですが、自動車メーカーや部品用品メーカーから後付けできる同様の装置も販売されています。年式が古い車は後付けできない場合もありますが、比較的年式が新しい場合、対象車種になっていることが多いので検討するといいでしょう。

一定の性能があるものを国土交通省が認定

ただし後付けと聞くと、適切に作動するか不安に思うユーザーもいるでしょう。そこで国交省では、衝突被害軽減ブレーキ等、これまで行っていた新車の性能認定制度を拡充し、新車に加えて既販車に取り付ける後付けのペダル踏み間違い急発進抑制装置について、2020年から一定の性能を有しているかどうか審査し、認定する制度(性能認定制度)をスタートしています。

上図のように停止状態からアクセルを踏み込み、衝突の有無や加速を抑制するかどうか、また加速抑制時に警報が作動するかをテストします。性能が認められた装置については、下記ウェブサイトで順次公開しており、2022年10月現在、自動車メーカーと部品用品メーカー等から販売している19機種が公表されているので参考にするといいでしょう。

国土交通省
ペダル踏み間違い急発進抑制装置性能認定結果一覧

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