いろいろランキング 燃費ランキング2018年度版を発表! 最も燃費の良い普通車はトヨタ・プリウス。では軽自動車は?

国土交通省は3月29日、2018年の「燃費の良い乗用車ベスト10」を発表。普通・小型自動車ではトヨタのプリウスが、軽自動車ではスズキのアルトとマツダのキャロルがそれぞれ1位に輝いた。

2019年04月05日 掲載

JAF メディアワークス IT Media部 秋月新一郎

トップ10はすべてハイブリッド車

 毎年、年度末に国土交通省が発表する乗用車の燃費ランキング。今年は2018年末時点で販売されたすべての乗用車を対象に、普通・小型自動車と軽自動車の2部門で行われた。

 ここでの比較は、型式指定審査において取得する国土交通省審査値の燃費データを用いたもの。測定モードは「JC08モード」である。

【燃費ランキング・ベスト10(普通・小型自動車)】

順位 メーカー名 車名 JC08モード燃費値
(km/L)
型式 総排気量
1 トヨタ プリウス 39.0 DAA-ZVW51 1.797
2 トヨタ アクア 38.0 DAA-NHP10 1.496
3 日産 ノート 37.2 DAA-HE12 1.198
ホンダ フィット 37.2 DAA-GP5 1.496
5 ホンダ グレース 34.8 DAA-GM4 1.496
6 トヨタ ヴィッツ 34.4 DAA-NHP130 1.496
トヨタ カローラ アクシオ 34.4 DAA-NKE165 1.496
トヨタ カローラ フィールダー 34.4 DAA-NKE165G 1.496
ホンダ シャトル 34.4 DAA-GP7 1.496
10 トヨタ カローラ スポーツ 34.2 6AA-ZWE211H 1.797
ホンダ インサイト 34.2 6AA-ZE4 1.496

 普通・小型自動車部門の1位に輝いたのは、昨年に続きトヨタ・プリウスで、燃費値は39.0km/Lだった。同モデルでありながら前年の40.8km/Lより数値が下がった理由は、車両重量が1310kgから1320kgに増えたため。わずか10kgの差で1.8km/Lも差が出るとは驚きだ。

 2位には同じくトヨタのアクア(38.0km/L)がランクイン。3位にはエンジンで発電してモーターで走る日産のノート・eパワー(37.2km/L)が入った。以下10位のホンダ・インサイト(34.2km/L)まで、2018年の「燃費の良い乗用車ベスト10」は、すべてハイブリッド車という結果となった。

ノン・ハイブリッドも健闘

 では、ハイブリッド車を除いたランキングはどのような結果になったのだろうか。下記ランキングを見ていただきたい。

燃費ランキング・ベスト10(ハイブリッド車を除く)

順位 メーカー名 車名 JC08モード燃費値
(km/L)
型式 総排気量
1 マツダ デミオ 30.0 LDA-DJ5FS 1.498
2 ダイハツ ブーン 28.0 DBA-M700S 0.996
トヨタ パッソ 28.0 DBA-M700A 0.996
4 三菱 ミラージュ 27.2 DBA-A05A 0.999
5 日産 ノート 26.2 DBA-E12 1.198
6 トヨタ ヴィッツ 25.0 DBA-NSP130 1.329
7 スズキ ソリオ 24.8 DBA-MA26S 1.242
三菱 デリカD:2 24.8 DBA-MB26S 1.242
9 ダイハツ トール 24.6 DBA-M900S 0.996
スバル ジャスティ 24.6 DBA-M900F 0.996
トヨタ ルーミー/タンク 24.6 DBA-M900A 0.996
ホンダ フィット 24.6 DBA-GK3 1.317
スズキ バレーノ 24.6 DBA-WB32S 1.242

 ハイブリッド車を除く燃費ランキングの1位には、マツダ・デミオが輝いた。1.5リッターのディーゼル・エンジンに6段MTの組み合わせで、燃費値は30.0km/Lをマークする。2位には、兄弟車であるダイハツ・ブーンとトヨタ・パッソ(28.0km/L)が入った。4位には27.2km/Lで三菱・ミラージュが続く。

軽自動車はスズキ強し!

燃費ランキング・ベスト10(軽自動車)

順位 メーカー名 車名 JC08モード燃費値
(km/L)
型式 総排気量
1 スズキ アルト 37.0 DBA-HA36S 0.658
マツダ キャロル 37.0 DBA-HB36S 0.658
3 スズキ アルト ラパン 35.6 DBA-HE33S 0.658
4 ダイハツ ミラ イース 35.2 DBA-LA350S 0.658
トヨタ ピクシス エポック 35.2 DBA-LA350A 0.658
スバル プレオ プラス 35.2 DBA-LA300F 0.658
7 スズキ ワゴンR 33.4 DAA-MH55S 0.658
マツダ フレア 33.4 DAA-MJ55S 0.658
9 スズキ ハスラー 32.0 DAA-MR41S 0.658
マツダ フレア クロスオーバー 32.0 DAA-MS41S 0.658

(下線はハイブリッド車)

 軽自動車では、スズキ・アルトとその兄弟車であるマツダ・キャロルがランキングトップに。燃費値はノンハイブリッドで37.0km/Lを叩き出す。3位にはスズキのアルト・ラパンが35.6km/Lで入った。

今年はマツダがエンジン革命を起こす

 なお国土交通省のレポートによれば、平成29年度に販売された乗用車の平均燃費は22.0km/Lであり、前年度から約0.5%向上したという。

 興味深いのは、併せて発表された過去の平均燃費を記した下記グラフ(提供:国土交通省)だ。日本車の平均燃費は四半世紀の間に約2倍にまで伸びており、平成5年度がわずか11.1km/Lだったとは、今となってはにわかに信じがたい数値である。

 平均燃費が最も急伸したのは平成20年度以降で、大ヒットモデルとなった3代目プリウス(平成21年度~23年度の3年間連続で新車販売台数首位)や、アクア(平成24年度~27年度の4年間連続で新車販売台数首位)の登場ともピタリと重なっており、功績の大きさを感じさせる。

 グラフを見る限りここ数年は、その伸びにも陰りがあるように感じるが、燃費向上の技術革新は次のステージに進んでいる。

 マツダは今年度中に新型ガソリンエンジン「スカイアクティブX」を搭載した車両を市場に導入予定だ。このエンジンは、市販ガソリンエンジンでは世界初となる圧縮着火を実用化したものであり、ガソリンエンジンならではの伸びのよさに加え、ディーゼルエンジンが持つ燃費、トルク、レスポンスのよさを併せ持つ革新的な内燃機関だ。

 燃費については現行スカイアクティブ・ディーゼルと同等の性能を確保しているといい、同社ではこのエンジンと組み合わせたハイブリッド車、PHEV、レンジエクステンダー付きEVなどさまざまな仕様での展開を計画している。(関連記事:「世界初!マツダがガソリンとディーゼルのいいとこ取りエンジンを開発」)

2030年でもEVのシェアはわずか1割!?

 一方トヨタは4月3日、20年以上にわたるハイブリッド車の開発を通じて培った車両電動化技術の特許約2万件をライバル他社に無償で提供すると発表。さまざまなタイプの電動車開発に応用できるコア技術をオープンにすることでコストダウンを促し、同時にトヨタ式ハイブリッドを採用するメーカーを増やすことでCO2排出量削減による地球温暖化抑制に貢献したいと考えている。

 EVやFCVが本格的な普及期を迎えるには、まだもう少し時間が必要だ。10年後の2030年でさえ、そのシェアは全世界で1割程度と同社は見込んでいる。それまでは内燃機関と電動技術を組み合わせたハイブリッド車やPHEVが当面の主役となるはずだ。果たして、トヨタの考えに賛同するメーカーは現れるだろうか。