2017年07月18日 23:00 掲載

写真ビストロ SNAP×SNAP 【エンジンをじっくり見る!】
日産「R35型GT-R」専用
「VR38DETT」の生産試作型!


GT-Rで初めて採用されたV型6気筒エンジン!

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VR38DETTエンジン。燃費は、JC08モードで8.8km。ハイパフォーマンスのスーパーカーとしては燃費がいい。

 VR38DETTの大きな特徴が、GT-Rに初めて搭載されたV型6気筒エンジンであることだ。

 これまで、初代GT-RのKPGC10型(1969年)と2代目のKPGC110型(73年)に搭載された「S20型」と、3代目のR32型(89年)から5代目のR34型(99年)まで搭載された「RB26DETT型」のどちらも直列6気筒で、「GT-Rのエンジンは直6」のイメージがあった。そうした中、6代目となるR35型ではV型が採用されたのである。

R35型の開発ではエンジンの仕様決定は最後に

 V6型が選ばれた理由は、通常のクルマの設計とは大きく異なる手法でR35型の開発が進められたからだ。

 一般的にクルマを開発する際はエンジンの仕様を決めることから進められていくことが多いが、R35型は運動性能が最重視され、まずリヤタイヤに必要なグリップ力を決めることからスタート。そして、世界初となる「独立型トランスアクスル4WD」機構(クラッチ、トランスミッション、トランスファーをリアファイナルドライブと一体化させた機構)を採用することがまず決定されたのである。

 その後、前後の重量バランスなどが決められていき、最終的にエンジンの仕様が決定。高い運動性能を実現するには、重心位置をフロントの車軸よりも後方に置くフロントミッドシップレイアウトを採用する必要があり、直6型では縦置きした場合に全長があるために難しかったことから、短いV6型という形式が選択されたというわけだ。

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VR38DETTを横から。最も下側のシルバーの弧を描いたパイプは、モータースポーツで実績のあるIHI製インテグレーテッドターボチャージャー。VR38DETTは左右のバンク別にターボが装着されている。

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VR38DETTはどうやって作られている?