2019年09月24日 19:40 掲載

交通安全・防災 ながら運転・改正道交法施行令で罰則強化!罰則や反則金を解説。

政府は「ながら運転」についての罰則や反則金、違反点数を厳罰化する改正道路交通法の施行令を閣議決定した。改正後の反則金は約3倍となる。12月1日から施行され、ながら運転による事故の抑止とドライバーの運転マナー向上が期待される。

JAFメディアワークス IT Media部 大槻 祐士

ながら運転とは

ながら運転の罰則強化|携帯電話使用等による事故件数の推移

携帯電話使用等(ながら運転)による交通事故件数は増加傾向にある。重複件数を除いているため、各項目の合計とグラフの総件数とは異なる。図は警察庁の資料をもとに見やすく修正。

 ながら運転とは、スマートフォンやカーナビなどの画面を注視したり、携帯電話で通話をしながらクルマなどを運転すること。 2016年には愛知県でスマートフォンゲームをしながらトラックを運転していた男性が小学生をはねて死亡させる事故が発生するなど、重大な事故が後を絶たない。

 警視庁の資料によると、近年、ながら運転による事故件数は大幅に増加。10年前には1299件だった事故件数は、昨年では2790件と約2倍になっている。

ながら運転の罰則強化|携帯電話使用等の死亡事故率(平成30年)

ながら運転での事故は、使用なしの約2.1倍死亡事故につながりやすい。図は警察庁の資料をもとに見やすく修正。

 また上グラフのように、ながら運転(携帯電話使用等)の死亡事故率は、使用なしと比較すると約2.1倍と高く、ながら運転による交通事故は死亡事故につながる危険な行為であることが分かる。

 そんな危険行為であることから厳罰化の声が高まり、今回政府が、改正道路交通法の施行令を決定した。

違反点数、反則金ともに引き上げ

 12月に施行される改正道交法施行令では、違反点数、反則金ともに引き上げられる。その内容は下表の通り。

携帯電話使用等に関する罰則の一覧|改正前と改正後|違反点数|反則金|罰則

携帯電話使用等に関する罰則の改正前と改正後。警察庁および政府資料をもとに作成。

 運転中に携帯電話などで通話や画面を注視する違反「携帯電話使用等(保持)」の違反点数は1点から3点に引き上げ。携帯電話での通話や注視によって交通事故を生じさせる違反「携帯電話使用等(交通の危険)」の違反点数は2点から6点に引き上げられる。

 「保持」の反則金は約3倍となり、原付は5,000円から12,000円。二輪車は6,000円から15,000円。普通車は6,000円から18,000円。大型車は7,000円から25,000円に引き上げられる。さらに違反を繰り返すと、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が適用される可能性がある。

 「交通の危険」では、交通反則通告制度(※)の適用から除外され、直ちに刑事手続きの対象となる。罰則はこれまでの3か月以下の懲役または5万円以下の罰金から1年以下の懲役または30万円以下の罰金に引き上げられる。

 ※軽微な違反であれば反則金の納付で刑事責任を免れることのできる制度

 このように、12月1日に施行される改正道交法施行令では、ながら運転についての罰則と反則金が約3倍に引き上げられる。


 運転中に、カーナビやスマホの画面を長時間注視したり、スマホを手に持って通話することはもちろん論外だ。一方で、ハンズフリーであれば違反にならないという解釈も見られるが、たとえ罰せられなくとも、通話をしながら運転することで意識が散漫になる「意識のわき見」の危険を訴える識者も少なくない。今回の厳罰化をきっかけに、そもそも、運転に対する集中力を散漫にさせる可能性のある「ながら運転」はしないという基本に立ち返り、ドライバー1人1人の運転マナーの向上こそが求められるのではないだろうか。

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