2019年09月28日 15:00 掲載

旧車 誕生して53年! 初代から11代目までトヨタ「カローラ」の歴史に迫る


神林 良輔

より直線的なデザインとなった4代目は1979年3月に登場

トヨタ カローラ 1600GT 4代目 TE71型 1980年式|Toyota Corolla 4th TE71 Type 1980 Model year

4代目「カローラ」の最上位グレードTE71型「1600GT」1980年式。全長×全幅×全高:4250×1610×1385mm、ホイールベース:2400mm、トレッド前1340/後1345mm、車重955kg。排気量1588cc・直4DOHCエンジン「2T-GEU型」、最高出力:115ps/6000rpm、最大トルク:147.1N・m/4800rpm。サスペンション:前ストラット式/後ラテラルロッド付き4リンク式。ブレーキ前後共にディスク。4代目の発売日は1979年3月1日。1983年5月まで生産された。

 1979(昭和54)年3月登場の4代目「カローラ」はさらに大型化が進み、いよいよ全長は4m台に突入。ホイールベースやトレッドも拡大された。そして4代目の特徴は「カローラ」史上最もボディバリエーションが多かったこと。セダン(2/4ドア)、ハードトップ、クーペ、リフトバック、バン(2/4ドア)と7種類を数えた。デザイン面の特徴は、3代目よりもさらに直線基調が強くなったこと。また、高級車で一般的だった丸型4灯式ヘッドランプが、セダンおよびバンにも採用された。一方でクーペ系は、角形2灯式となっている。1981(昭和56)年8月のマイナーチェンジでは、バンを除いた車種でヘッドランプが異形角型に変更された。また、上画像の最上位グレードの「1600GT」と、「カローラ クーペ」の最上位グレードである「レビン」には、大型の衝撃吸収ウレタンバンパーが装着され、フロント部分に迫力を持たせることで下位グレードとの差別化が図られていた。

トヨタ カローラ 1600GT 4代目 TE71型 1980年式|Toyota Corolla 4th TE71 Type 1980 Model year

4代目「カローラ」の最上位グレード「1600GT」はラリーなどのモータースポーツでも活躍した。リアサスペンションを初代から踏襲されてきた非対称半だ円リーフ・スプリングをやめ、ラテラルロッド付き4リンク式コイル・スプリングに変更したことで、操縦性が増した。

【4代目時代の「カローラ」史トピック】
1979年3月1日:
「カローラ ハードトップ」と「カローラ リフトバック」が2代目にフルモデルチェンジ
1979年3月23日:
セダンが4代目に、「カローラ クーペ」が3代目にフルモデルチェンジ
1979年8月27日:「カローラ バン」が4代目にフルモデルチェンジ
1982年5月10日:「カローラ バン」から派生したステーションワゴン「カローラ ワゴン」誕生
1982年5月19日:3ドア/5ドア・小型ハッチバック「カローラII」誕生(「ターセル」と「コルサ」の兄弟車)
1983年3月:累計生産台数が1000万台突破

「カローラ」初のFF方式を採用した5代目は1983年5月に登場

トヨタ カローラセダン AE82型 1984年式|Toyota Corolla Sedan AE82 Type 1984 Model year

AE82型「カローラ セダン 1600GT TWINCAM 16」1984年式。全長4135×全幅1655×全高1380mm、ホイールベース2430mm、トレッド前1425/後1405mm。車重930 or 960kg。排気量1587cc・直列4気筒DOHCエンジン「4A-GELU」、最高出力130ps/6600rpm、最大トルク149N・m/5200rpm。サスペンション前後共にストラット式、ブレーキ前ディスク/後リーディングトレーリング式ドラム。5代目の発売日は1983年5月12日。1987年5月まで生産された。画像の「カローラ セダン 1600GT TWINCAM 16」は1984年10月に追加されたモデル。

 1983年5月にフルモデルチェンジして5代目となった「カローラ」。4ドアセダンなどファミリー向けのモデルには、駆動方式としてシリーズ初となるFFが採用されたことが大きな特徴だった。その一方で、スポーツモデルのクーペタイプはFR方式が続投となった。そのクーペモデルは、最上位グレードに与えられていた「レビン」の名が、この5代目からクーペモデルそのものを指すシリーズ名に変更。コミック「頭文字D」で一躍有名になったハチロクことAE86型はこの5代目に含まれる(主人公のハチロクは「カローラレビン」の兄弟車の「スプリンター トレノ」で、どちらも車両型式は同じAE86型)。

トヨタ カローラセダン AE82型 1984年式|Toyota Corolla Sedan AE82 Type 1984 Model year

AE82型「カローラ セダン 1600GT TWINCAM 16」は、「カローラFX」の登場に合わせて追加された。「カローラFX」のホットハッチモデル「1600 FX-GT」に搭載された直4DOHCエンジン「4A-GELU」が搭載されたスポーツモデルだった。

【5代目時代の「カローラ」史トピック】
1983年5月:「カローラ ハードトップ」が通算2代で生産終了
1983年5月12日:セダンが5代目に、「カローラ クーペ」は「カローラ レビン」となって4代目にフルモデルチェンジ
1984年10月3日:5代目から派生した2ドア・ハッチバック(2BOXボディ)モデル「カローラFX」誕生
1986年5月20日:「カローラII」が2代目にフルモデルチェンジ

年間新車販売台数記録を持つ6代目は1987年5月に登場

トヨタ カローラ AE91型 1990年式|Toyota Corolla AE91 Type 1990 Model year

AE91型「カローラ 1500 SE Limited」1990年式。全長4195×全幅1655×全高1365mm、ホイールベース2430mm、トレッド前1430/後1410mm。車重960 or 1010kg。排気量1498cc・直4DOHCエンジン「5A-F」、最高出力85ps/6000rpm、最大トルク122.6N・m/3600rpm。サスペンション前後共にストラット式、ブレーキ前ディスク/後リーディングトレーリング式ドラム。6代目の発売日は1987年5月15日。1991年6月まで生産された。

 ハイソカーブームに沸く中に誕生した6代目の開発テーマは「クラスを超えた世界のハイクォリティセダン」だった。それを実現するために取られたのが、5代目よりも車格を高めたこと。また開発テーマの世界とは、6代目の時点で世界130か国に輸出されていたことから、日本だけのものではなく、世界の「カローラ」となっていたことを意味する。さらに6代目の特徴としては、1989年10月にシリーズ初の4WDがセダンに設定されたことも挙げられる。これにより降雪地帯での実用性が確認され、以降は必ず4WD仕様が設定されるようになった上、オフロード系を除いたほかのトヨタ車にも4WD仕様を設定するきっかけにもなったという。そんな6代目は多くのユーザーに受け入れられ、1990年には国内の年間車名別販売台数で30万8台を記録。2010年に「プリウス」に抜かれるまでの歴代最多記録だった。

トヨタ カローラ AE91型 1990年式|Toyota Corolla AE91 Type 1990 Model year

現在の軽自動車に近い排気量697ccの小型車「パブリカ」と、1490ccの「コロナ」の中間を埋めるべく1000ccクラス(1077cc)として誕生した初代「カローラ」だったが、6代目の時点でエンジンは1295cc、1498cc、1587cc、1839ccの4種類。より排気量をアップさせた。

【6代目時代の「カローラ」史トピック】
1987年5月:
「カローラ リフトバック」が通算3代で生産終了
1987年5月15日:セダンが6代目に、「カローラ レビン」は5代目に、「カローラFX」が2代目にフルモデルチェンジ
1987年8月19日:「カローラ バン」が5代目に、「カローラ ワゴン」が2代目にフルモデルチェンジ
1990年9月19日:「カローラII」が3代目にフルモデルチェンジ

高級化路線の頂点といわれる7代目は1991年6月に登場

トヨタ カローラ SE-L AE100型 1991年式|Toyota Corolla SE-L AE100 Type 1991 Model year

AE100型「カローラ 1500 SE-Limited」1991年式。全長4270×全幅1685×全高1380mm、ホイールベース2465mm、トレッド前1470/後1460mm。車重1010 or 1050kg。排気量1498cc・直4DOHCエンジン「5A-FE」搭載、最高出力105ps/6000rpm、最大トルク135.3N・m/4800rpm。サスペンション前ストラット式/後スタビライザー付きストラット式、ブレーキ前ベンチレーテッドディスク/後リーディングトレーリング式ドラム。7代目の発売日は1991年6月12日。1995年5月まで生産された。

 まだ世間では景気がよかったが、実際にはバブル経済の崩壊が始まった1991年に発売された7代目の特徴は、6代目よりもさらに車格が上げられたこと。トヨタは初期の「パブリカ」の販売戦略の失敗により、高級志向をアピールすることが販売台数の伸びにつながることをつかみ、「カローラ」では同クラスの他社のクルマより「プラスαの要素」を備え、そしてモデルチェンジの際には毎回高級化が押し進められてきた。バブル時代に開発が行われた7代目はその高級化路線の頂点といわれ、6代目と比較して全長、全幅、全高、ホイールベースのすべてが拡大。それによりボディのボリューム感が増し、「ミニ・セルシオ」ともいうべき高級なイメージをまとうことに成功した。

トヨタ カローラ SE-L AE100型 1991年式|Toyota Corolla SE-L AE100 Type 1991 Model year

発売した時点ではもうバブルが弾け、景気が後退していく局面だったが、開発時期がまさにバブル全盛期だったため、7代目は「カローラ」史上、最もゴージャスな雰囲気をまとった1台となった。

【7代目時代の「カローラ」史トピック】
1991年6月12日:
セダンが7代目に、「カローラ レビン」が6代目にフルモデルチェンジ
1991年9月9日:「カローラ バン」が6代目に、「カローラ ワゴン」が3代目にフルモデルチェンジ
1992年5月18日:「カローラFX」が3代目にフルモデルチェンジ、7代目から派生した4ドア・ピラード・ハードトップモデル「カローラ セレス」(「スプリンター マリノ」と兄弟車)誕生
1994年9月21日:「カローラII」が4代目にフルモデルチェンジ
1995年5月:「カローラFX」が3代で生産終了

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続いては8~11代目を紹介!

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