懐かしの旧車 【トヨタ博物館 クラシックカー・フェス 2018】(6)
1970年代後編:初代「カローラ レビン」やケンメリ「スカイライン」など!

ヘリテージを尊び、人とクルマの未来を見据え、日本の自動車文化を育んでいくことを目的としたクラシックカーと旧車の祭典「トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル in 神宮外苑 2018」。未掲載の画像の中から最後にお届けするのは、1970年代のクルマたちの後編だ。

2019年01月30日 掲載

JAFメディアワークス IT Media部 日高 保

 今回は、1970年代のクルマたち後編ということで、トヨタ「カリーナ」&「カローラ レビン」&「スプリンター リフトバック」、日産「スカイライン2000GT」、ホンダ「Z360」、いすゞ「117クーペ」の6車種をお届けする。クルマの年代は発売年ではなく、年式で整理した。

【2018年のリポート一覧・すべて動画あり!】

車種別インデックス:70台強のクラシックカー記事がすぐに見つけられる!
第1弾:戦前~1940年代半ばまでの全8台を紹介!動画あり。ロールス・ロイス「ファントムI」が優美だった
第2弾:動画で見る1950年代の名車たち。「ミニ」など、辞典なみの情報量で紹介!
第3弾:ピックアップ型「ランクル」など、1960年代、魅惑の日本車を集めてみた! 前編
第4弾:1960年代後編は、ホンダ「S800」やいすゞ「ベレット 1600GT」など国産の名車を集めてみた!
第5弾:1970年代前編:クラウン、フェアレディ、グロリア、ff-1、ジムニーなど!

走行動画:トヨタ「カリーナ」~トヨタ「スプリンター リフトバック」

走行順は、トヨタ「カリーナ」、トヨタ「カローラ レビン」、日産「スカイライン2000GT」、ホンダ「Z360」、いすゞ「117クーペ」、トヨタ「スプリンター リフトバック」。

「セリカ」の兄弟車として誕生したスポーツセダン「カリーナ」

トヨタ カリーナ(初代・1973年式)|toyota carina 1st 1973

初代TA10型「カリーナ 1400デラックス」1973年式。40年以上乗り続けたワンオーナーで維持されてきた同車を現在のオーナーが譲り受け、ノーマル状態にこだわって整備とリフレッシュを行っているという。通勤から週末のキャンプまで利用している現役車だそうだ。

 1970年12月に発売されたトヨタのスポーツセダン「カリーナ」。初代「TA10型」はスペシャリティカー「セリカ」(※1)と機構の多くを共有する兄弟車だった。発売当初は1400、1400デラックス、1600デラックス、1600スーパーデラックス、1600STの5グレードをラインナップ。上の画像の1400デラックスは価格に対して装備の充実した"お買い得"なグレードだったという。

 そのスタイリングの特徴は、フロントマスクについては、丸形4灯式ヘッドランプをグリルの内と外に分けているところ。そしてリアに関しては、4ドアセダンながら2ドアクーペ風のセミファストバックスタイルと、縦長のコンビネーションランプが採用されている点だった。

 「カリーナ」はその後、1800ccと2000ccのエンジンが追加されていくが、その開発においてこんなエピソードがある。1970年代、当時の排気ガス規制をクリアーするため、「カリーナ」用にホンダが開発した「CVCC(Compound Vortex Controlled Combustion:複合渦流調速燃焼方式)」技術の供与を受けたのだ(※2)。1975年2月に、同技術による新型2000ccエンジンを開発して「カリーナ」に搭載、「昭和50(1975)年排気ガス規制」に適合を果たした。現在では、エンジン開発のためにライバル企業の技術供与を受けるということはまずない話である。しかし、それをしなければならなかったところに、当時の排気ガス規制の厳しさがうかがえるのである。

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トヨタの2代目「カローラ クーペ」に追加設定された初代「レビン」

トヨタ カローラ レビン(初代・1973年式)|toyota corolla levin 1st 1973

初代「カローラ レビン」1973年式。大型フェンダーが特徴のひとつだが、これは最初から競技用に大型タイヤを装着できることを想定して開発されたからだという。

 「カローラ レビン」はその名の通りに「カローラ」の中の1車種だが、その誕生までは複雑な経緯がある。「カローラ」(※3)は1966年11月に発売され、トヨタ車の中で最も成功した車種ともいわれている。そこからいくつもの車種が派生したことも特徴のひとつで、そのひとつが、1968年5月に誕生した「カローラ スプリンター」だ。ファストバックスタイルのクーペボディを採用したスポーツタイプだった。

 「カローラ スプリンター」はトヨタオート店用の車種だったことから、1970年5月に2代目となった際に「カローラ」の名が外されて「スプリンター クーペ」となる。一方、トヨタカローラ店用としてボディを共用する姉妹車の「カローラ クーペ」が新たに設定された。

 その最上位グレードとして追加されたのが、初代「カローラ レビン」だった。「レビン」とは英語で"稲妻"を意味する。「カローラ レビン」は走りを追求したグレードであったことから、排気量1600ccのDOHCエンジン「2T-G型」が搭載された。2T-Gを載せたことで0→400m(ゼロヨン)は16.3秒と、1クラス上のスポーツカーの性能を実現。最高速も時速190kmをマークしたのである。

 「カローラ レビン」の名は、1983年5月に登場した4代目(初代「カローラ」から数えると5代目)の「AE86型」から(※4・5)グレード名ではなく車名となる。そして1995年5月登場の7代目(通算で8代目)が2000年7月に生産終了。その名は歴史のものとなった。

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