2019年06月20日 01:00 掲載

次世代技術 スーパーカーも軽自動車も! 高剛性ボディの今:ホンダ編【クルマ解体新書】


JAFメディアワークス IT Media部 日高 保

基本骨格の大幅改良で先代より約80kgの軽量化を達成した軽自動車・2代目「N-BOX」(2017年9月発売)

ホンダ N-BOX 2代目 2018年式|honda  n-box 2nd 2018 model year

2代目「N-BOX」。衝突安全性能の高さに加え、衝突被害軽減ブレーキなどの安全運転支援システム「Honda SENSING」を搭載し、予防安全性能も高い。軽自動車とは思えないハイスペックから、2017年・2018年と2年連続で軽自動車の販売台数第1位を記録した。ホンダウェルカムプラザ青山にて撮影。

 2017年9月に登場した2代目「N-BOX」。2代目「N」プラットフォームを採用した第1弾だ。その基本骨格の特徴は、上級車の考え方を応用した高効率フロアフレーム構造が採用されていることや、高張力鋼板の採用率が上げられていることなどがある。これらにより、基本骨格が先代との比較で約80kgもの軽量化を達成した。

2代目「N-BOX」の基本骨格の実物。センターピラーのアウターフレーム(赤く塗装されたフレーム)には、1180MPa級の超高張力鋼板が採用されている。2代目発売時点で世界初である。「人とくるまのテクノロジー展2018」にて撮影。

 2代目「N-BOX」も軽自動車であることから、1500MPa級・超高張力鋼板を採用せず、引っ張り強度が少し低い1180MPa級の超高張力鋼板を多用することとなった。フロントピラーやセンターピラーのアウターパネルなどに採用されており、11.7%の割合を占める。また、2011年11月登場の初代は780Mpa級以上の高張力鋼板の割合が15.4%だったのに対し、2代目は46.7%と大幅に増加。これにより、基本骨格だけで約15%の軽量化を実現したのである。

初代と2代目の「N-BOX」の高張力鋼板適用率比較イメージ図。構造も大きく変わっているだけでなく、初代の時には使われていなかった1180MPa級超高張力鋼板が、2代目では11.7%も使用されるなどして、大幅な軽量化がなされた。引っ張り強度の強い高張力鋼板にすることで、基本骨格の厚みをそれだけ薄くできることから、重量軽減につながるのである。2代目「N-BOX」のプレスインフォメーションより。

第2世代「N」プラットフォームを採用した第2弾、軽商用&乗用車の初代「N-VAN」(2018年7月発売)

ホンダ N-VAN +STYLE FUN|honda n-van +style fun

基本として「N-VAN」は軽商用車だが、ヘッドランプを丸目にするなど、スタイリングに手を加えた乗用車使用の「+STYLE」シリーズがあり、上写真は「+STYLE FUN」。

 2代目「N-BOX」に続き、第2世代「N」プラットフォームを採用した軽商用&乗用車「N-VAN」。2代目「N-BOX」と同じプラットフォームを使用しており、そこに「N-VAN」専用設計として、軽バンに必要なフレーム構造が加えられている。これにより、走行安定性や静粛性、乗り心地などをアップさせた。

ボディ構造(フロア部)。基本的には第2世代「N」フレームだが、オレンジ色の部分が「N-BOX」と異なる専用設計となっている。

 「N-VAN」といえば、助手席側がセンターピラー(Bピラー)レスであることが大きな特徴。ただし実際には、助手席側ドアとその後席スライドドアにはセンターピラーに相当する「ドアインピラー構造」が採用されている。これにより、助手席側に側面衝突を受けても運転席側に衝撃を逃がせるようになっている。

 基本骨格は多くの部分を2代目「N-BOX」と共通とするが、プラットフォームと同様に「N-VAN」仕様となっており、高張力鋼板の採用比率が異なる。780MPa級の高張力鋼板の採用率は、「N-BOX」が約47%だったのに対し、「N-VAN」は約33%だ。1180MPa級・超高張力鋼板に限れば、11.7%の2代目「N-BOX」と比較すると8ポイント少ない。

「N-VAN」の高張力鋼板採用比率と採用部位。センターピラーのある運転席側とない助手席側の左右剛性差を最小化するため、徹底的なCAE解析を行い、ドライブフィールに影響しない剛性レベルを見極め、サイドシルフレームおよびドア開口コーナー部を中心にした補強が行われた。同時に、車両全体でバランスも取られており、空荷でもフル積載でも安定して走行できるようにしている。

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最後は2代目「NSX」と5代目「シビック タイプR」を紹介!

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