2018年12月18日 00:38 掲載

次世代技術 自動車業界に中途入社した人は3年間で3.4倍に増加。シニア層にも間口が広がり、中途採用は活発化する傾向に。

自動車メーカー9社の新卒・中途採用数の推移と、2018年度上期に自動車業界に中途入社した人数を調査。その結果、自動車業界では、シニア層も含め中途採用が活発化していることがわかった。なぜ、右肩上がりで自動車業界に人材が集まるのか、その現状に迫った。

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JAFメディアワークス IT Media部 大坂 晃典

 自動車業界専門の転職サービス『オートモーティブ・ジョブズ』が、自動車メーカー9社の新卒・中途採用数の推移と、2018年度上期に自動車業界に中途入社した人数を調査。その結果、自動車業界では、シニア層も含め中途採用が活発化していることがわかった。

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上のグラフは自動車メーカー9社における新卒・中途採用人数の推移。2010年以降、採用人数が右肩上がりになっているのがわかる。

中途採用の割合は右肩上がり!

2009年度の自動車メーカー9社の採用に占める中途採用の割合は1割未満だったが、2016年度には約3割に増加。その後も徐々に中途採用の割合は増加し、2018年度上期(4~9月)に自動車業界に中途入社した人数は、3年前と比べて3.4倍になっている。

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次のグラフは自動車メーカーおよび部品メーカーを対象に中途入社した人数のみをまとめたもの。2015年上期を1として算出したところ、2018年度上期(4~9月)に自動車業界に中途入社した人数は、3年前と比べて3.4倍に増えているのがわかる。

なぜ採用人数が増えているのか?

 従来、自動車は機械と油で動いていたものというイメージが強い。しかし近年では、自動運転システムやコネクティッドカーといった、これから求められるニーズがここ数年で大幅に変化している。特に先進運転支援システム(ADAS)をはじめ、センシング技術に関する人材が不足する中、大手自動車メーカーを中心に中途採用の求人数が増加。また、上記の技術はデジタルカメラやレーダー、スマートフォンなどのソフトウェア技術が応用できるため、家電メーカーからの転職組も多い。売上低迷で技術開発に予算がかけられなくなってきている家電メーカーが増える中、エンジニアにとって自動車業界からのオファーは渡りに船といった状況とも言えそうだ。また、少子化により多くの企業が新卒採用で苦戦する中、第二新卒の中途採用に力を入れるメーカーが増加したことも、中途採用人数の増加に拍車をかけているという。

シニアにも大きなニーズが!

 『オートモーティブ・ジョブズ』の担当者に話を聞いたところ、自動車業界が求める人材の中には、シニア層も含まれるという。若手を育成する時間がない状況で、ベテランのエンジニアは即戦力として大きな力になる。具体的には、ソフト系だと通信機器、画像処理、画像認識の経験者。ハード系では、通信機器や電子機器、家電などの組み込み技術を持つ人材が、まだまだ求められているという。

 矢野経済研究所の調査によると、先進運転支援システムと自動運転用センサーの世界市場は、2030年には現在の4倍となる3兆円を突破する見込みだ。今後も自動車業界への転職組はますます増えていくことが予想されている。