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「自動車文化を考える議員連盟」設立へ

2016年05月25日 掲載

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写真はイメージです(HAKU/PIXTA)

 5月25日、東京・自由民主党本部にて「自動車文化を考える議員連盟」設立総会が開催された。

 「自動車文化を考える議員連盟」は、歴史的・文化的に価値のあるノスタルジックカーの保存や自動車文化の振興に寄与する方策を幅広く考えるために設立されたもの。特に経年車に課せられる重課措置に焦点が当てられ、多くの提案や意見が交わされた。

 ノスタルジックカー(ヒストリックカー・クラシックカー・ヴィンテージカー)は、文化的・ 歴史的にも価値のある自動車で、そのコレクターやファンも多い。だが、そんなノスタルジッ クカーを保有するうえで、所有者の大きな負担になっているのが経年車に課せられる重課措置。ただでさえ保管・メンテナンスやパーツの調達にコストがかかり、さまざまな課税が重くのしかかかっているのが現状だ。

 確かにノスタルジックカーは経年車であり、数値上の環境性能は新車に比べて良くない面もある。だがその反面、日常的な移動・輸送の手段として活用されることはほとんどなく、実質的な環境への負荷は少ない。また、ノスタルジックカーの保存は、自動車産業の歴史に敬意を払い、自動車文化を振興することにも大いに貢献する。古き良き物を大切にし、産業・文化遺産の保存という意義があるノスタルジックカーの所有に対し、多くの課税がなされていることには、かつてより疑問が投げかけられている。

 この会の参加者は自民党議員のみならず多くの識者が集まり、総務省自動車税制企画室からは「経年車に係わる自動車関係諸税について」の資料、国土交通省からは「経過年数別の自動車保有台数の現状について」の資料が配布され、参加者の間で国内での自動車産業の現状が共有された。また、ノスタルジックカーに携わるメディアやジャーナリスト諸氏からも、文化を保存するといった観点からの経年車を保護する意義など、さまざまな観点からの意見が飛び交った。

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会場では議員のみならず、多くの識者からもコメントが寄せられ、
終始和やかなムードで意見交換がなされた。

 国内の自動車を取り巻く税制については、複雑でわかりにくく、欧米諸国と比較して過重な負担が続いている。JAFでも平成27年7~8月にかけて「自動車税制に関するアンケート」を実施し、その調査結果に基づいて「平成28年度自動車税制改正に関する要望書」を取り纏め、全国の国会議員をはじめ政府、関係省庁、自治体へ要望を提出。その中でも「自動車税等において一定期間経過した車に一律に課される重課措置は、合理性に乏しく公平性に欠けるものであり、廃止すべき」との項目を明示している。

【参考】JAFの自動車税制改正に関する要望活動

 このたびの連盟設立が、ノスタルジックカーはもちろん、自動車の税制そのものを取り巻く問題にも一石を投じるものとなり、わが国の自動車文化の振興に貢献するものになりうるものとなることを願い、今後の動向にも注目していきたい。

2016年5月25日(JAF MATE社 IT Media部 大坂 晃典)