ニュース・プラス より行動範囲を広げるための「低速モビリティ」。
ヤマハから新しいコンセプトのシニアカーが登場。【国際福祉機器展】

2018年09月29日 12:21 掲載

JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一

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 ヤマハは9月27日、低速モビリティのコンセプトモデル「YNF(Yamaha Next Field)-01」を「第45回 国際福祉機器展 H.C.R.2018」に出展すると発表した。この展示会は10月10日(水)〜10月12日(金)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される。

 一見「シニアカー」のように見える「YNF-01」を「低速モビリティ」と呼ぶのはなぜだろうか。


 そもそもシニアカーとは、歩行が困難な高齢者や下肢に障害を抱える人が移動するための電動カートのことだ。道路交通法では、車体のサイズに制限があるとともに、時速6kmを超える速度が出せないようにすることが定められている。また、歩行者扱いとなるため、歩道を通行することになる。

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 とはいえ、歩道には障害物や段差などがあり、従来のシニアカーでは通行できず、仕方なく車道に下りざるを得ない場面も少なからずある。そこで「YNF-01」では大径タイヤを4輪独立懸架方式で支えることにより走破性を高め、段差も乗り越えられるようにした。コンセプトは、より行動範囲を広げるシニアカーである。

 このコンセプトを実現するためにヤマハが四輪バギーなどで培った技術を投入。これがコンパクトで頑丈な設計の足回りを可能にし、走破性を高めることに繋がったのである。さらに乗員をしなやかに包み込むフレーム設計にも、そうした技術が注ぎ込まれているという。

ヤマハが「YNF-01」を「低速モビリティ」と呼ぶワケ

 ヤマハでは、「YNF-01」をシニアカーとは呼ばず「低速モビリティ」と呼ぶ。同社広報部によると、それは、高齢者など従来からの利用者だけではなく、ケガなどで一時的に歩行が不自由になった人や、急に体調が優れなくなった人などでも、自由な移動を手に入れて欲しい。そういう思いがあるという。

 また、「シニアカー」はユーザーを限定した呼び方だが、例えば商業施設やテーマパーク、新しい観光スタイルへの導入など、さまざまな企業や団体、自治体とコラボレーションする活用方法も考えたいことから「低速モビリティ」とした。そのために、オフロードテイストのスタイルや質感の高いカラーリングをデザインに盛り込んだ。

 ヤマハでは今後も新たな移動方法を提案していく考えだ。なお、「YNF-01」はヤマハの提案を形にしたコンセプトモデルで、市販化については展示会やイベントでの反応を見て検討するということだ。