ニュース・プラス 三菱のSUV体験イベントが参加者10万人を突破。
このイベントを通してSUVのすごさを解説。

2018年09月10日 00:14 掲載

JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一

最も厳しい路面状況をSUVはどうやって走破する?

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ミニバンの形をしたSUVというのがコンセプトのデリカD:5。4WDモデルはへたなSUV顔負けの走破性を誇る。

 車にとって厳しいのが「モーグル走行」セクション(写真上)だ。ほとんどの車は、4WDであっても、どこか1輪が空転するだけで前にも後ろにも進むことができなくなる。左右互い違いに凸凹が繰り返される場所(モーグル地形)を走ると、タイヤが地面から離れてしまい動くことができなくなるのだ。こうした路面を克服できるか左右するのがサスペンションの性能だ。

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三菱パジェロのリヤサスペンション。この独立懸架式は悪路には不利とされてきた。だが従来からのリジッド式を捨て、オンロードでの快適性を飛躍的に向上させつつ高いオフロード性能も実現した。

 車体とタイヤをつなぐ役目をするサスペンション(写真上)は、伸びたり縮んだりすることで、地面の状況に関わらず車体をフラットに保つ。この伸び縮みのストローク量が大きいほど地面からタイヤが離れにくくなるので、オフロードでは力を発揮する。だが、ストロークを伸ばしすぎると、整地された舗装路面ではふらつきやすくなるので運転しにくくなるというジレンマがある。この二律背反する条件に適うことがオフロードに強い車い作る条件になっている。

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パジェロのリヤデフロック(オプション)。電子デバイスの制御によって各輪をコントロールするパジェロだが、機械式デフロックを装着すれば走破性がさらに向上する。

 一方で、いざタイヤが浮いて空転した場合にどうやって対処するか。一輪でも空転すると他のタイヤが動かなくなる原因は、デファレンシャルギヤが作動しているから。車はハンドルを切ったときに左右のタイヤに回転差が生じる。ディファレンシャルギヤは駆動力を逃がすことで、この回転差をコントロールする役割を果たす。舗装路では、ディファレンシャルギヤがないとまともに走らせることが難しくなるが、タイヤが地面から浮き上がるような状態になると、駆動力がその浮き上がったタイヤに逃げてしまい、他のタイヤを駆動することができなくなる。つまり、ディファレンシャルギヤを作動しない状態にすれば、他のタイヤに駆動力をかけられるわけだ。その仕組みは最近まで機械的にロック(写真上)することで行う車が多かった。が、ESC等の普及で全輪バラバラにブレーキをかけることができるようになった現在は、空転したタイヤだけにブレーキをかけることで、擬似的にディファレンシャルギヤの作動を止める仕組みを持つ車が増えた。オフロードに強い車には、必ずこの「デフロック」機能が備わっている。

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そもそもオフロードに強いSUVの条件とは