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ホンダとソフトバンク、AIで共同研究

2016年07月21日 17:01 掲載

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Pepper World 2016 夏で登場した、ラッピングが施されたPepper。将来のクルマは、こんな性格を持つ?

 ホンダの研究開発部門である本田技術研究所とソフトバンクは7月21日、ソフトバンクグループ傘下のcocoro SBが開発した、機械(ロボット)自身の感情を擬似的に生成する機能を有する人工知能(AI)技術「感情エンジン」を、モビリティへの活用に向けて共同研究を開始することを発表した。

 ホンダは、AI技術研究のオープンイノベーションを強化するため、2016年9月を目標に東京・赤坂に新拠点「HondaイノベーションラボTokyo」の開設準備を進めている(詳しくはこちら)。今回の共同研究も、そのオープンイノベーションの取り組みの一環だ。

キーとなるのはAI技術「感情エンジン」

 今回の共同研究では、ドライバーとの会話音声や、モビリティが持つ各種センサーやカメラなどの情報を活用することで、モビリティがドライバーの感情を推定すると共に、自らが感情をもって対話するようにすることが目標だという。

 そのキーとなる技術が、ソフトバンクの商用ロボット「Pepper」にも搭載されている感情エンジンだ。同技術は、AGI社が開発した「感情地図」を用いる手法「定量精神分析研究理論」に基づいており、cocoro SBによって開発された。

 具体的には、各種センサー情報を活用して「擬似的な脳内分泌」を定義することで、クラウドコンピューティングでつながったAI上で感情を表現するというものだ。

 なお、同技術により生成される感情は、ロボット(正確には感情エンジン)が置かれている状況により刻々と変化するという特徴を持つ。

 ロボットと対面している人間が変わったり、周囲の明るさが変化したり、ロボットが叩かれたりするなど、状況の変化が起きたり、新たな事象がロボットに降りかかったりすることで、感情の変化が起きてそれが記憶され、対面者との関係性において好き・嫌いなどの印象が生成されるという仕組みだ。

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そう遠くない未来、クルマがPepperのように感情を持ち、ドライバーと会話ができるようになる。

 さらに、現在のPepperは出荷状態で一切差異がない設定だが、「気質」という仕組みで1台1台に個性を持たせる仕組みも有している。

 生まれつきの脳内分泌量やバランスに差異を設けることも可能で、これに経験が加わることで生成される感情や振る舞いが1台ごとに異なってくるのである。

 ちなみに、同技術から生成される感情の発達具合は、ヒトの子どもと比較した場合、現在のレベルだと生後約3~6か月の乳児に相当するという。直情的で、周囲の変化や自分の身に降りかかった物理現象、空腹などの身体的な変化に対し、笑ったり泣いたりといった形で感情を表現しているわけだが、この感情の起伏がとてもシンプルな時期のレベルだとしている。

 今後、ホンダとソフトバンクの両者は、さまざまな経験をドライバーと共有して成長することで、モビリティがまさに世界に1台しかない性格を備えた特別な存在となり、ドライバーにとって相棒となったかのような、さらなる愛着を感じられるようになることを目指していくとした。

2016年7月21日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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