2016年06月17日 14:23 掲載

ニュース・プラス 日産、MIRAIとは異なるタイプの燃料電池に挑戦!
バイオエタノール燃料で、カーボンニュートラルを目指す


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日産の新型燃料電池システム「e-Bio Fuel-Cell」搭載車両のシステム概念図

 日産は6月14日、バイオエタノールから発電した電気で走れる新型燃料電池システム「e-Bio Fuel-Cell」(eBFC)を開発したことを発表した。クルマのさらなる効率化と電動化による走りの楽しさを追求する、「ニッサン インテリジェント パワー」を具現化する技術の一つだという。

 eBFCは燃料電池のシステムだが、MIRAI(トヨタ)やクラリティ(ホンダ)が搭載する「固体高分子型燃料電池」(PEM)とは異なる、「個体酸化物燃料電池」(SOFC)という種類の燃料電池を使っている。SOFCの長所は発電効率の良さと、触媒用の貴金属を必要としないところ。一方、短所は、各種の燃料電池の中でも最も高温で稼働することで、これまでは800度前後にする必要があった。クルマの動力源としてSOFCを搭載するのは、今回が始めての試みだという。同社がこの課題をどのようにクリアしたのかは、今後注目していきたい。

「eBFC」ならガソリン車とEVのいいところ取りができる!?

 燃料電池車というと前述のMIRAIもクラリティも燃料は水素だが、eBFC搭載車はバイオエタノールを利用する。ただし、バイオエタノールでSOFCを直接稼働するのではなく、バイオエタノールから水素を取り出す改質器を搭載し、その水素でSOFCを稼働する。同社ではSOFCの発電効率の高さから、航続距離はガソリン車並みの600km以上が実現可能としている。

 バイオエタノールを燃料とする利点は、常温常圧で液体なので、水素のように高圧に対応する必要がなく扱いやすいこと。燃料タンクにはガソリン車と同様なものが利用でき、燃料スタンドも整備しやすい。つまりeBFCを搭載すれば、扱いやすい液体燃料を短時間で充填し、長距離走行も可能で、さらに電動駆動ならではの静粛性も得られるという、ガソリン車とEVのいいところ取りをしたようなクルマを開発できるというわけだ。

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