くるナンデス 75歳以上の軽乗用車ドライバーによる死亡事故が10年で2倍以上に! その原因はいったい? 防ぐ手立ては?

2018年07月20日 15:30 掲載

JAFメディアワークス IT Media部 日高 保

道路側で可能な工夫は?

 高齢者の軽乗用車オーナーが増えており、そして75歳以上のドライバーは対向車線にはみ出してのクルマとの正面衝突、そして工作物への単独衝突が突出していることがわかった。その時間帯は一般的に交通事故の発生しやすい朝夕ではない、といった特徴があるようだ。

 それに対して、高齢者の死亡事故を減らすために取り得る道路(インフラ)側および車両側では何ができるのだろうか。

 正面衝突死亡事故のケースとして、反対車線へのはみ出しが多いことに対してITARDA INFORMATIONでは、中央線を突起部が一定間隔で連続する高視認性の路面標示、もしくは降雪地域用の窪みを連続して設ける「ランブルストリップス」で整備することが効果的だとしている。

 どちらも、中央線を含むとタイヤがバイブレーションを起こしてそれをステアリングで感じ取ることができ、またロードノイズの変化を耳で聞くこともできることから、高齢者が事故を起こすことの多い運転状況である、脇見や居眠り、考え事などの注意散漫な状態でも気がつきやすい。

 これを、事故の発生地点の多くを占める非市街地にある片側一車線の国道や主要地方道に対し、確実に整備していくことが有効だと主張している。

車両側で有効な予防安全策は?

 車両側で可能な有効策は、先進安全運転支援システムのひとつである、車線の逸脱を知らせてくれる「車線逸脱警報」や、さらに一歩踏み込んでステアリングを自動操舵することで逸脱を防いでくれる「車線逸脱抑制」などの「車線逸脱予防システム」を軽自動車にも普及させることだとする。これらは、路面側の対策のない中央線でも有効だ(先進安全運転支援システムに関する記事はこちら)。

 ただし、現状で高機能な先進安全運転支援システムを軽自動車に搭載すると、どうしても車両価格が上がってしまうという点があり、高性能でいて安価な先進安全運転支援システムの開発が望まれる。また、100%の安全を保証するシステムではないため、逆に頼り切ってしまうことによる危険性も内包している。

 また、現状の車線逸脱予防システムの作動速度領域に関しては、改良すべき点があるという。というのも、75歳以上における軽乗用車が正面衝突死亡事故を実際に起こしてしまっている速度域は全年齢(普通乗用車+軽乗用車)と比べて少し低く、191件のうちで時速30~50kmが約68%を占めているからだ。

 このことから、車線逸脱予防システムの作動速度域をより低速側へ拡大することで、さらに多くの死亡事故を未然に防げる可能性がある、としている。

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