くるナンデス 75歳以上の軽乗用車ドライバーによる死亡事故が10年で2倍以上に! その原因はいったい? 防ぐ手立ては?

2018年07月20日 15:30 掲載

JAFメディアワークス IT Media部 日高 保

軽乗用車の保有者のうちで高齢者の割合が増加

 グラフ2は、高齢者の軽乗用車の保有台数が増えていることを示したものだ。2007(平成19)年と2015(平成27)年を比較した、軽乗用車保有者の年齢層別構成率の変化を示している。

 10年弱の期間で、20代以下が7ポイントも大きく減った一方で、60代が6ポイント、70代以上が5ポイントと増加しており、保有者層の高齢化がはっきり見て取れる。このことにより軽乗用車の死亡事故において、75歳以上のドライバーが急増しているのもうなずける。

kn180713-02-03.png

2007(平成19)年と2015(平成27)年の、軽自動車保有者の年齢層構成率の変化。70代以上が保有する割合も確実に増えている。ITARDA INFORMATIONより。

高齢者は衝撃耐性が低いことが死亡事故増加に!

 次に、高齢者が交通事故に遭った場合、事故死につながりやすいという事実を見てみる。

 軽乗用車は1998(平成10)年に規格改定が行われ、衝突安全基準が強化された。さらに近年では、追突を未然に防ぐもしくは被害を軽減する「衝突被害軽減ブレーキ」などの先進安全運転支援システムも搭載されるようになり、確実に新しい年式のクルマほど安全性が上がっている。

 しかし、高齢者は下の年代なら死亡事故まで至らないような比較的軽微な衝突事故でも、死亡事故に至ってしまうことがある。高齢者の衝撃耐性が低いことが大きな要因だという。

 グラフ3はそれを如実に語るデータだ。軽乗用車の運転者の、正面衝突事故における車両年式別の死亡割合を示している。年式が新しくなることによる効果は確実に見られるが、75歳以上が全年齢に対して大きく突出していることは、どの年式でもあまり変わっていない。高齢者ほど事故が死につながる危険性が高いのである。

kn180713-02-04.png

グラフ3。軽乗用車の運転者の、正面衝突事故における車両年式別の死亡割合。死亡割合とは、死者数を全死傷者数で割ったパーセンテージのことだ。年式が新しくなるほど確実に減ってはいるが、全年齢と75歳以上の死亡割合の差はあまり縮まっていない。グラフ中の「1当」とは第一当事者のことで、「2当」とは2番目に責任がある第二当事者のこと(正面衝突の相手のドライバー)。ITARDA INFORMATIONより。

→ 次ページ:
高齢者にとって最も多い死亡事故とは?