2018年03月20日 16:00 掲載

くるナンデス 【クルマ解体新書】
衝突安全の要、クルマの骨格はこうなってる!高剛性ボディの今・トヨタ編


トヨタの衝突安全ボディは「GOA」

 トヨタの衝突安全ボディは「GOA(Global Outstanding Assessment:ゴア)」の愛称で呼ばれ、1996年1月発売の5代目「スターレット」から採用された。「クラス世界トップレベルを追求している安全性評価」という意味を持ち、現在ではトヨタ車の大多数のクルマに採用されている。

 GOAは以下の画像のように、年々進歩しており、最新車種に搭載されたGOAほど最も進んだGOAということになる。GOAを採用したトヨタの最新車種というと、セダン「カムリ」(17年7月)、コンパクトSUV「C-HR」(16年12月)、「プリウス」(15年12月)など。それらは、トヨタが12年4月に発表した「TNGA(Toyota New Global Architecture)」という新コンセプトのプラットフォームを搭載しており、下の画像よりもさらに進んだGOAを備えている。

kn180315-01-01b.jpg

GOAの進化年表。画像では2012年頃までとなっているが、現在も最新技術が導入されている。この年表以降のトピックとしては、2015年にTNGAのコンセプトが反映された。それにより、骨格に環状構造などが採り入れられている。トヨタ公式サイト「テクノロジーファイル安全技術版」より。

衝撃吸収構造と高強度キャビンで搭乗者を保護

 衝突事故が起きたとき、搭乗者の傷害を低減させるには、搭乗者が圧迫されないよう、キャビン(搭乗者のいる客室空間)を変形させないことが大切だ。これを生存空間の確保という。また、ドアや車外からの物体がキャビンに侵入してしまうことを防ぐことも重要だ。

 それを実現するため、キャビンは変形しにくい強固な構造としている。一方、車体のボンネット(エンジンルーム)やトランクなどの前後の構造物は、緩衝スペースとして壊れることで効率よく衝撃を吸収する。問題は、衝撃吸収のスペースがない側面だが、センターピラーやフロアクロスメンバーなどの高強度のボディ骨格系に少ない変形で衝撃を吸収させ、搭乗者の傷害を低減させるようにしている。

→ 次ページ:
それでは、実際にトヨタ車の骨格を紹介!