2020年06月28日 11:10 掲載

クルマ 『イタリア発 大矢アキオの
今日もクルマでアンディアーモ!』第5回
子ども置き忘れ防止装置義務化(とトンデモ反則金制度)


文・大矢アキオ(Akio Lorenzo OYA)
写真・Akio Lorenzo OYA/Chicco

イタリアのベビー用品ブランド「キッコ」の製品から。写真は、チャイルドシートのベルトなどに取り付け、保護者がスイッチを入切するタイプのもの。

イタリアのベビー用品ブランド「キッコ」の製品から。写真は、チャイルドシートのハーネスなどに取り付け、保護者がスイッチをオン・オフするタイプのもの。

品切れで反則金延期

 子どもの車内置き忘れ死亡事故は、目下のところ年間1〜2件にとどまっている。しかし死までに至らなかった重大事故は、相当数にのぼると考えられる。

 そうした事態を重く見たイタリア政府は2019年11月7日、4歳以下の乳幼児の保護者を対象に、子ども車内放置アラーム装置を義務化する道路交通法を施行した。

 アラーム装置は簡単なものから大きく分けて3つある。チャイルドシートのハーネスなどに取り付け、保護者がスイッチをオン・オフするもの。チャイルドシートの下に敷くカーペット状の体重感知方式のもの。そして、チャイルドシートにセンサー(ベルトのキャッチ部分がスイッチ、体重感知など)が内蔵されているもの、だ。

 いずれもスマートフォンやキーホルダー状の専用デバイスとBluetoothで接続し、保護者がクルマから遠ざかるとアラームが鳴る。「忘れ物防止タグ」と同じ原理である。それでも車両に戻らないと、あらかじめ設定しておいた連絡先(たとえば祖父母など)にメッセージが自動送信される。

 省令が施行された翌月の2019年12月にベビー用品店を覗いてみると、最も安価な自分でスイッチをオン・オフするタイプ(39.99ユーロ:約4,800円)は品切れ中だった。体重センサー方式は、チャイルドシート内蔵型(329ユーロ:約4万円)のものが展示されていた。

 参考までに同店のウェブカタログに載っているベビーカー兼用チャイルドシート(いわゆるトラベルシステムタイプ)は800ユーロ(約96,000円)に達する。いずれも、かなり高額である。

 実際に国内で「購入したくても買えない」という批判の声が多数上がったことから、政府は後述する反則金の適用開始を2020年3月5日まで延期した。

同じくキッコ社によるチャイルドシート内蔵型。

同じくキッコ社によるチャイルドシート内蔵型。

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