クルマ 今回も多かった!「ハイエース」ベースのバンコン、ニューモデルを集めてみた!【東京キャンピングカーショー2019(3)】

7月20日(土)・21日(日)に開催された「東京キャンピングカーショー」(東京ビッグサイト・青海展示棟)。170台以上のキャンピングカーが出展された中で、「ハイエース」ベースのキャンピングカーは約70台と約4割を占め、日本のキャンピングカー市場を支えていることを改めて感じさせた。「ハイエース」ベースのキャンピングカーはバンコンとキャブコンの2種類があるが、ここではボディの形状を維持したバンコンのニューモデルを紹介する。

2019年08月06日 13:30 掲載

神林 良輔

WORKVOX セドナバンライフ タイプ III

「ハイエース」ベースのバンコンで、ここまでアウトドア志向にしたものはあまり見かけない。WORKVOX「セドナバンライフ タイプ III」。

 トヨタ「ハイエース」は長らく日本のキャンピングカー市場を支えている車種だ。全長・全幅・全高などさまざまなバリエーションがあり、ベース車として目的に沿ってキャンピングカービルダーがチョイスしやすいこと、そしてタフな作りであることも好まれる理由だ。さらには、「キャンパー特装車」と呼ばれる、ビルダー向けのベース車までラインナップされている。

 「ハイエース」をベースにしたキャンピングカーはバンコンが大多数を占める。実際、今回出展されたバンコン約90台に対し、「ハイエース」ベースは3分の2の約60台。今でこそさまざまな車種のバンコンが増えてきたが、バンコン=「ハイエース」といって差し支えない状況である。

ルーフトップテントなどアウトドア志向が際立つ1台! WORKVOX「セドナ バンライフ タイプ III」

WORKVOX セドナバンライフ タイプ III

WORKVOX「セドナバンライフ タイプ III」を正面から。車両の本体価格は398万円(税別)で、オプション設定を含めた展示車両の価格は527万5400円(税別)。乗車定員6名、就寝定員2名。

 WORKVOX(京都府京田辺市)の「バンライフプロジェクト」から誕生したコンプリートモデルの1台。同プロジェクトのコンセプトは、余計なものを省いて室内から見える景色を楽しむという、日本建築の考え方からヒントを得たもの。家電などの便利なものを省き、「不便を楽しむ」というものだ。ここ1~2年、大容量のサブバッテリーや走行充電システムなどを搭載し、家庭用エアコンを初めとする多数の家電を搭載し、自宅での生活をそのままクルマでも再現する豪華な「グランピングカー」が人気となっているが、その真逆ともいえるコンセプトだ。展示車両に標準装備はなく、すべてオプション装備という異色の1台である。

展示車両のオプション装備:フロントシートカバー、ステップフローリング、フロントキャビネット、バックドアフィックス窓、ボディデカール、ライノラック社製ルーフキャリア、アルミラダー、ARB社製ルーフテント、エンブレム・グリル塗装、カーテン
展示車両の電気系オプション装備:サブバッテリー(100Ah)、インバーター、100Vコンセント、USB、外部電源、リアエアコン、リアヒーター、バックドアLED

WORKVOX セドナバンライフ タイプ III

「セドナバンライフ タイプ III」の車内。まるで往年の「ワーゲンバス」のような古き良きキャンピングカーともいうべき雰囲気。

普段と休日のどちらの利用も考えた、ALFLEXの"キャンピングカーのようなクルマ"「ADDSET C's NEX CW-8」

ALFLEX ADDSET C's NEX CW-8

ALFLEX「ADDSET C's NEX CW-8」。車両本体価格は448万円(税別)、オプション設定を含む展示車両の価格は526万7000円(税別)。乗車定員8名、就寝定員4名。「ハイエース」の特別仕様車「ダークプライムII」がベースとなっている。

 「ADDSET C's NEX CW-8」は、ALFLEX(アルフレックス:京都市南区)が手がけた、"キャンピングカーのようなクルマ"。そのコンセプトは、週末や休暇などの特別な時間だけを楽しむのではなく、"普段も使用するクルマがキャンピングカーのように楽しめること"だという。実際、展示車両は精悍な印象こそあるが、あまりキャンピングカー的な雰囲気を感じさせない。そして車内は心地よさを求め、また閉塞感を与えないようにするなど、細やかな設計と数多くのプロセスを経てたどり着いたというカラーリングやデザインを採用したという。

標準装備:シンク(給排水各13L)、シャワーフォーセット、オリジナルコンフォートシート(2列目)、2段ベッドマット、床下収納庫
電気系標準装備:走行充電システム、サブバッテリー、集中スイッチ&ディアルボルトメーター、リアクーラー、リアヒーター、LEDダウンライト×8個
展示車両のオプション装備:デュアルパワースライドドア、バックモニター、AC100Vコンセント、外部電源&インレット、断熱ウインドーフィルム、アンダーガーニッシュ、ローダウン、アルミホイール&タイヤセット

ALFLEX ADDSET C's NEX CW-8

「ADDSET C's NEX CW-8」の車内。ALFLEXは一切の妥協をせずに、「最高のモノ作り」を追求しているという。

輸入大型モーターホームなども扱うデルタリンクのオリジナルシリーズ第3弾「D.V.D Darwin Q3」

デルタリンク D.V.D Darwin Q3 2019年式

デルタリンク「D.V.D Darwin Q3」2019年式。乗車定員7名、就寝定員4名。車両本体価格は559万8000円(税別)、オプション設定を含む展示車両の価格は623万6380円(税別)。

 岡山に本社を構え、関西、中京、関東に加え、海外展開もしているデルタリンク。現在では、他ビルダー2社と共にLACホールディングスとして一体的な運営が行われている。デルタリンクは、スロベニアの大手ビルダーであるアドリア社製大型モーターホームの輸入などで知られるが、独自ブランド「D.V.D」を立ち上げ、「ハイエース」ベースのオリジナルバンコンも発売するようになった。「Darwin Q3」2019年式は、そのシリーズ第3弾の最新モデルである。「Darwin」シリーズは車内の家具の作り込みが丁寧で高級感がある点がポイント。また2019年式から、シートカラーが2色から選べるようになった。

標準装備:ビルトイン式ギャレー(給排水タンク各19L)、ビルトイン式2口バーナー(カセットガス供給器2本)、右側面掘り込み式ファニチャー、常設ダブル上段ベッド&大型収納、上部収納庫、アクリルウインドー(3面)、ボディステッカー
電気系標準装備:サブバッテリー(100Ah)×2、インバーター(1500W)、外部AC電源、エアコン(デュアル)、電子レンジ、LED間接照明(オーバーヘッドコンソール)、ルームライト×6か所
展示車両のオプション装備:ローダウン(フロント&リア・バンプストップ)、D.V.Dオリジナルアルミホイール&タイヤ、カーボンファイバー調スポイラー

デルタリンク D.V.D Darwin Q3 2019年式(車内)

「Darwin Q3」2019年式の車内。木の質感が漂う高級感のある仕上げとなっている。

ゆとりあるふたり旅向けバンコン・Vehicle「ハウベル」

ビークル ハウベル

Vehicle「ハウベル」。車両本体価格は388万9000円(税別)、オプション設定も含めた展示車両の価格は410万2000円(税別)。乗車定員5名、就寝定員2名。

 草加市に本社を構えるVehicle(ビークル)は、「ハイエース」と日産「NV350キャラバン」という、キャブオーバー型の大型ワンボックスカーをベースとしたキャンピングカーを扱っている。同車は、「ハイエース」で最も全長がある「スーパーロング」(全長5380mm)をベースにふたり旅用の「デュオ」を開発。そして、全長が4695~4840mmの「ロング」をベースに、「デュオ」のふたり旅用レイアウトを適用したのが上画像の「ハウベル」だ。ふたり旅用レイアウトとは、ふたりでくつろげることを考慮して設計されたもの。シンプルな構成の車内に上質な家具を配置。照明も上質さを演出するような色味と配置を考えられているのだ。

標準装備:シンク(給排水タンク各10L)、カセット式調理器具、オーバーヘッド収納棚、収納庫、遮光カーテン
電気系標準装備:サブバッテリー(105Ah)、外部電源、冷蔵庫(40L)、エアコン(デュアル)、リアヒーター
展示車両のオプション設定:FFヒーター、ルーフベンチレーター、ポータブルトイレ、サイドオーニング、スライドステップカバー

ビークル ハウベル

ふたりで利用することを考えたら、余裕のある車内。

「ハイエース」のキャンピングカー専門店4C'sが贈る「スマートキャンパー 5s」

4C's スマートキャンパー 5s

4C's「スマートキャンパー 5s」。乗車定員5名、就寝定員4名。車両本体価格は339万円(税別)、オプション設定を含む展示車両の価格は521万7000円(税別)。

 現行車種のH200系「ハイエース」を専門とし、そのカスタムやキャンピングカー製作を行う千葉市花見川区の4C's(フォーシーズ)。画像は、同車の「ハイエース」ベースのバンコン「スマートキャンパー」シリーズの1台である「5s」だ。全長4700m以下×幅1700m以下×全高2000mm以下という4ナンバーサイズ(乗用車なら5ナンバーに相当)であることから取り回しが良くて人気がある、"標準ボディハイルーフ特装車"をベースにして開発されたバンコンである。車内はそのハイルーフを活かし、吊り戸棚を用意。また天井には、調光式LEDダウンライトも用意されている。さらに、上1600×1400mm、下1800×1400mmという2段ベッドも備えられている点もポイント。

標準装備:2段ベッド、重歩行用フロア架装、パネルトリム施工一式、リア5面遮光カーテン、吊り戸棚(ルーフ左右)、収納付きセカンドキャビネット、脱着式スライドテーブル
電気系標準装備:サブバッテリー、走行充電システム、天井調光式LEDダウンライト
展示車両のオプション設定:リアクーラー、リアヒーター、シンク(給排水タンク各10L)、カセット式調理器具、外部電源、ルーフベンチレーター

4C's スマートキャンパー 5s(車内)

「スマートキャンパー 5s」の車内。2段ベッドが展開されたところ。上段ベッドの上に見える側面の戸棚が吊り戸棚。


 「ハイエース」と一口にいっても、さまざまなボディサイズがあることは既述の通り。そのどれをベースにするかで、できあがるバンコンもその用途や特性が変わってくる。実に多種多様で、まさに"「ハイエース」ベースのバンコン"だけでキャンピングカーの1ジャンルが成立すると行っても過言ではないのだ。

東京キャンピングカーショー2019関連記事