クルマ さよなら!VW・ビートルがメキシコ工場で生産終了。最後の1台は博物館に。

フォルクスワーゲン・メキシコは7月10日、そのカブトムシのような愛らしいフォルムから「ビートル」という愛称で親しまれた小型自動車「The Beetle(ザ・ビートル)」の生産終了を発表した。ビートルは、1938年に初代が誕生して以来、約80年の歴史に幕を下ろした。

2019年07月12日 02:55 掲載

JAFメディアワークス IT Media部 大槻 祐士

The Beetle(ザ・ビートル)はメキシコ工場で生産終了

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最後に生産されたザ・ビートルと記念撮影をする現地スタッフ。

 「The Beetle(ザ・ビートル)」の最後の1台が製造されたのはメキシコ中部にあるプエブラ工場。同工場は1997年10月から「New Beetle(ニュービートル)」の生産を開始し、現行のザ・ビートルに至るまで約170万台を生産したビートルの本拠地だった。

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生産終了セレモニーの様子。

 生産終了の当日には、同工場の生産ライン「BANDA 5」にメディアを集めて記念セレモニーを実施。惜しまれつつその歴史に幕を下ろした。

 同社のTwitterには、最後に生産された1台が「Gracias,Beetle(さよなら、ビートル)」とプリントされたTシャツを着たスタッフに囲まれて記念撮影する様子や紙吹雪に包まれながら走り出す様子が投稿されている。

 同工場で生産された最後の1台は販売されず、メキシコ国内にあるVW運営の博物館に収蔵されるという。

The Beetle(ザ・ビートル)とは

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生産開始頃のビートル生産ラインの様子。

 ザ・ビートルは、ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンの生産する自動車。オリジナルとなったモデル「フォルクスワーゲン・タイプ1」が、そのカブトムシのような愛らしいフォルムから「ビートル」という愛称で親しまれていた。それを受け、1998年のモデルチェンジで「ニュービートル」に改名。さらに、2011年のモデルチェンジで現在の「ザ・ビートル」に改名された。

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2018年に「Sachsen Classic Tour(サッシェンクラシックツアー)」に参加したビートル。

 1933年当時のドイツ首相であったアドルフ・ヒトラーによる大衆車政策のもとで開発が進められ、1938年に本格的に生産が開始。それから現在に至るまで、約80年以上も生産が続き、世界中で長きにわたり愛され続けてきた。

 しかしながら、ここ数年は世界的なSUV人気の高まりなどの理由から、 売れ行きが低迷。昨年9月に、生産の打ち切りを発表していた。フォルクスワーゲン・ジャパンによると、日本では今年、販売を終了する予定だ。

 ビートルは、今年3月に公開された「トランスフォーマー」のスピンオフSF映画「バンブルビー」において、金属生命体・バンブルビーが擬態した車としても登場。カブトムシを彷彿とさせるデザインは映画の中でも、強い存在感を放っていた。映画を見て初めてそのデザインに惹かれた若い世代も多いのではないだろうか。生産は終了しても、誕生から80年以上も愛されてきた「ビートル」のデザインは、今後も色あせることはないだろう。