2019年05月15日 02:24 掲載

ライフスタイル 1320コマを超える圧巻の切り絵アニメ!「あおり運転」の感情の変化を描いた動画に注目。

岡山トヨペットが取り組んでいる「交通事故ゼロ・プロジェクト」の一環として、公開されている動画に注目が集まっている。動画のテーマは「怒り」。小さな出来事から、人が怒りの感情を爆発させてしまうまでの様子が描かれている。

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JAFメディアワークス IT Media部 大坂 晃典

 昨今問題となっている「あおり運転」。話題の動画「STOP ROAD RAGE」は、あおり運転が引き起こされるまでの加害者と被害者の心理的な描写を、紙人形を使ったストップモーションアニメで表現している。

 ストップモーションアニメとは、コマ撮りした写真を繋げて映像化したアニメのこと。被写体を、少しずつ動かして撮影することで、連続して再生するとアニメーションのように見える手法だ。被写体を少し動かしては撮影し、撮影しては被写体を動かし、ということを繰り返して制作するため、通常の撮影とは異なりとてつもなく根気の要る作業となる。今回の動画でコマ撮りしたカット数はおよそ1320コマ。総勢約535体もの人形が登場する。担当したのはアニメーターの岡本将徳氏だ。

動画の見どころは、ビジュアル化された「怒りの感情」!

 動画は爽やかな青空の下、一人の男性がランニングをしているところからスタート。しばらくすると、自転車がベルを鳴らしながら男性のスレスレを通り過ぎる。ここでヒヤリとさせられたことを機に、男性は怒りをため込み加害者に変化してしまう。なぜ彼は加害性を加速させてしまったのか。動画ではその経緯が見事に表現されている。

この動画の見どころは、何といっても怒りの感情が目に見える表現で伝わってくるところだ。後半の「怒りが加速する」表現にぜひ注目してほしい。

タイトルになっている「ROAD RAGE」とは?

 この動画には「STOP ROAD RAGE」というタイトルが付けられている。「ROAD RAGE(ロードレイジ)」とは、走行する他車の運転に対して行われるドライバーの報復行動のこと。アメリカでは30年以上も前から社会問題になっているが、日本でも2016年には、あおり運転の検挙数が7000件を超える事態となり、大きな社会問題となっているのは周知のとおりだ。

 上の動画でも、自分の前にいる人たちがたまたま立ち止まったことが、男性の怒りの元となり「ROAD RAGE」につながってしまった。このように、ちょっとしたことでも「ROAD RAGE」や「あおり運転」の被害者・加害者になる可能性がある。そうならないために何かできることはないだろうか。

被害者・加害者にならないためにはどうすればいい?

 動画の中でも、怒りの炎が小さいうちに気持ちをコントロールできていれば、大きなトラブルを起こさずに済んだかもしれない。「怒りはコントロールすることができる」という考え方の元、提案されているのがアンガーマネジメント。怒りの感情と上手に付き合う(マネジメントする)ための心理トレーニングだ。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会が推奨し、著名なスポーツ選手なども取り組んでいるシンプルな方法を以下に紹介しよう。


【気持ちを落ち着けるアンガーマネジメントテクニック】

1. 6秒ルール
どんなにイラっとしても6秒待ちましょう。

2. 家族の写真など大切なものを見えるところに置く。
家族や恋人、ペットの写真など、自分にとって大切なものを見えるところに置きましょう。

3. 気持ちが落ち着く言葉を自分に言い聞かせる。
自分にとって気持ちが落ち着く言葉を見つけて、自分に言い聞かせてみましょう。

4. 深呼吸をする
気持ちを落ち着かせる意味でも、ゆっくり深呼吸しましょう。


 怒りの感情を抱えてしまうきっかけは、大抵がとても小さなこと。しかし、人は大きな感情にとらわれてしまうと、自身を客観的に見ることが難しくなるものだ。

 この動画の優れている点は、本来は目に見えない「怒りの感情」が、色とシルエットの変化でわかりやすく表現されていること。次第に大きくなってしまう「怒りの感情」を客観的に見ることができる。誰もが一度や二度、同じような感情をいだいたことがあると思うが、この動画を見ることで、そうした感情がいかに危険で不毛かを改めて考える機会になれば幸いだ。

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