第37回

車線変更時はまず「斜め後方の死角」に注意!

JAFMate2018年5月号掲載

編集部:今回は片側3車線ある道路で車線変更する状況です。車線変更での危険というと、移ろうとする車線の車の有無や相手車両の速度や距離ばかり注意してしまいますね。

問題写真

結果写真

長山先生:そうなりがちですね。今回の場合、左への車線変更なので、左車線の前方が空いているかどうかと、左後方からの車があるかどうかを目視とミラーで確認することになるでしょう。

編集部:左車線の前方は空いていますが、左後方には赤い車がミラーに映っています。でも、赤い車との距離が多少あり、速度も同じなら車線変更は問題なくできそうです。

長山先生:赤い車に関してはそうですね。ただ、ドアミラーで見えるのは自分の車の斜め後方で、赤い車の前方、つまり自車のすぐ左側は見えません。そこを走っている車がいれば見落としてしまう危険性があります。

編集部:ミラーの死角ですね。

長山先生:そうです。運転姿勢や車のミラーの大きさや向きにもよりますが、車の真横からすぐ近くの斜め後方がミラーに映らない死角になるので、そこは顔を横に向けて目視しないといけません。

編集部:前にも取り上げましたが、死角にいる車のドライバーが、自分が死角に入って見落とされている可能性を考えていないと、車線変更に気づくのが遅れて接触してしまう危険性がありますね。

長山先生:おっしゃるとおり、ドライバーが死角に入っている可能性とそれによる危険性を考えていれば、斜め前の車の車線変更にすばやく気づいて反応できます。つまり危険予知ができていれば、事故を未然に防ぐことができるのです。

編集部:そうですね。でも、今回注意すべき対象はミラーの死角ではありませんでした。

長山泰久(大阪大学名誉教授)

大阪大学名誉教授長山泰久1960年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了後、旧西ドイツ・ハイデルブルグ大学に留学。追手門学院大学、大阪大学人間科学部教授を歴任。専門は交通心理学。91年より『JAFMATE』危険予知ページの監修を務める。

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