第10回

SA・PAは、実は危険な場所!

JAFMate 2015年8・9月号掲載

編集部:今回の問題は、高速道路のサービスエリア(SA)の通路で、子供が飛び出してくるケースですが、高速道路というと、本線を走っているときや合流時などの事故のほうが多いのではないでしょうか?

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長山先生:そうですね。平成26年に高速道路全体では1万202件の事故が起きていますが、そのうち最も多いのは車両相互事故の追突(7,366件)で、全体の約72%を占めています。追突以外で目立つのは、同じ車両相互事故の衝突・接触(1,010件   約10%)、車両単独事故(883件   約9%)になります。

編集部:3つを合わせると9割を超え、高速道路の事故のほとんどを占めますね。ということは、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)で起きる事故はかなり少なくなりますね。

長山先生:そうです。誌面でも解説しているとおり、高速道路全体の事故件数が1万202件なのに対して、SAとPAの事故は213件と、わずか2%に過ぎません。

編集部:でも、死亡・重傷事故の割合は、高速道路全体と同じなのですね?   SAやPAでは、高速道路の本線と比べると車の速度が低いのに、なぜ死亡・重傷事故が同じ割合で起きているのでしょう?

長山先生:高速道路の本線車道には基本的に歩行者がいませんから、事故も車両同士が多くなります。それに対して、SAやPAでは歩行者と車両が衝突する事故が少なくありません。車両同士なら人は車のボディやシートベルトで守られていますが、SA・PAの歩行者はそういった防護装置を身に付けていないため、いざ事故が起きると、死亡・重傷事故になってしまうと思われます。

編集部:なるほど。SAやPAでは、車を降りて、ついホッとしてしまいがちですが、実は危険な場所なのですね。

長山先生:そのとおりです。SA・PAが意外と危険な場所である理由として、ドライバーの心理と行動が大きな原因として挙げられます。

長山泰久(大阪大学名誉教授)

大阪大学名誉教授長山泰久1960年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了後、旧西ドイツ・ハイデルブルグ大学に留学。追手門学院大学、大阪大学人間科学部教授を歴任。専門は交通心理学。91年より『JAFMATE』危険予知ページの監修を務める。

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