第5回

「経路の設計」で立体交差に対応

JAFMate 2015年3月号掲載

編集部:今回の問題は立体交差手前の急な進路変更ですが、注意するポイントはどんな点でしょうか?

問題写真

結果写真1

結果写真2

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長山先生:まず、車線の多い幹線道路を走る場合、交差点が通常のように平面交差ではなく、立体交差になっている可能性を考えておく必要がありますね。立体交差には、今回のような「オーバーパス」といって直進道路が交差道路の上を通るタイプと、直進道路が交差道路の下を通るタイプがあります。

編集部:「アンダーパス」と呼ばれる地下道タイプですね?

長山先生:そうです。どちらにしても、基本的にセンターライン寄りの車線が直進するための道路になり、右左折する際には左側の車線から側道を経由して曲がるようになります。

編集部:でも、初めて走る道路の場合、自分が曲がろうとしている交差点に立体交差があるのか、なかなか分かりませんよね? 

長山先生:そうですね。出発に当たって目的地までどのルートを取るかを決め、そのルートの中にどのような問題があるかを認識しておくことが必要です。立体交差はもちろん、車によっては道幅やガードの高さ制限なども注意しておく必要がありますから。ちなみに、自動車学校では「経路の設計」という教習項目があり、経路を考えるために案内標識やナビゲーションの活用が取り上げられています。

編集部:「経路の設計」なんて教習ありましたっけ? 教習所に通ったのは遙か昔のことなので忘れてしまったようです。では、そこで立体交差について学べるのですね。

長山先生:残念ながら、今回のような立体交差については取り上げられておりません。教本や『交通の教則』にある案内標識を見て学んでおく必要があります。

編集部:今回のような立体交差は地方より都会に多いので、慣れない都会で車を運転する場合、事前に地図などで予習したり、ナビを設定しておく必要がありますね。

長山先生:確かに地方と都会では立体交差の有無だけでなく、車線の数も異なります。以前、私のゼミの学生が実家のある徳島で免許を取ってから大阪に戻ったのですが、「車線が多く混雑している大阪では、とても運転できません」と、運転するのを諦めていました。

編集部:長山先生は生まれも育ちも大阪なので、立体交差で迷ったりしたことはないのでしょうね?

長山泰久(大阪大学名誉教授)

大阪大学名誉教授長山泰久1960年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了後、旧西ドイツ・ハイデルブルグ大学に留学。追手門学院大学、大阪大学人間科学部教授を歴任。専門は交通心理学。91年より『JAFMATE』危険予知ページの監修を務める。

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