「後悔先に立たず」ということわざがあります。事前に準備をしておくことが大切という意味で、クルマが故障した後で「きちんと点検・整備をしておけば・・・」と思うこともそうです。自動車ユーザーには、法律(道路運送車両法等)で「定期点検」の実施が義務付けられています。「定期点検」で、劣化や摩耗するクルマの部品をチェックし、故障が発生する前に整備する「予防整備」を確実に実施して安全安心なカーライフを実現しましょう。

キケンな事例1
ワイパーの不調で視界不良!

高速道路を走行中に急な豪雨。
ワイパーを動かしても雨や泥が拭きとれず、
ウインド・ウォッシャ液も出てこない。
視界不良!危険を感じて慌てて路肩に駐車した。

視界不良の原因は
ワイパー・ゴムの劣化や
ウインド・ウォッシャ液の不足です。

 

ここがポイント

  • point1定期的にワイパーを点検・交換しよう!
  • point2ウインド・ウォッシャ液の補充を忘れないで!

ワイパー・ゴムは、使わない時でも、徐々に劣化していきます。拭きムラや拭き残し等の症状が出たら「ゴム」の交換時期です。また、ワイパー・ゴムの劣化やウインド・ウォッシャ液の不足は、視界不良による危険の増加やイライラ運転の原因にもなって思わぬ事故を引き起こしかねません。
ワイパーは車検の外観検査で点検する項目のひとつですが、ユーザー自身でも「日常点検」を実施し、ワイパーが正常に動くか?ワイパーのゴムの状態はどうか?動かしたときのフロントガラスやワイパーの状態はどうか?などを点検しましょう。また、ウインド・ウォッシャ液はエンジンルーム内のタンクで残量が点検できます。
走行前に「日常点検」を必ず実行したうえで、ワイパーの「ゴム」や「ブレード」の定期的な交換やウインド・ウォッシャ液量の点検を心がけ、雨の日でも安全なドライブを実現しましょう。

※車検の外観検査
車検時に目視などで行う検査。ワイパーに関係する検査では、ウインド・ウォッシャ液が正常に出るか?ワイパーは正常に動くか?ゴムの状態はどうか?
動かしたときのフロントガラスやワイパーの状態はどうか?などを確認します。

キケンな事例2
雨の日の走行中に突然スリップ!

朝から雨。
前日までまったく問題がなかったのに走行中に突然スリップして、
あわやガードレールに激突!
事なきを得たが冷や汗ものだった。

タイヤの残溝不足は
スリップの原因となります。

 

ここがポイント

△マークがスリップ・サインの位置
溝の深さはタイヤ・ゲージでチェック
  • point1スリップ・サインを見落とさない!
  • point2タイヤローテーションを定期的に実施しよう!

タイヤの溝が少なくなると、雨の日に路面の水を排水しきれずスリップしやすくなり大変危険です。スリップ・サインはタイヤの使用限度(1.6mm以下)を示しています。
また、タイヤの摩耗は装着位置により異なるので、定期的なタイヤローテーション(位置交換)が必要です。作業が不安という人は整備工場に依頼しましょう。そのときに、不安定な走行の原因のひとつであるホイール・アライメントのチェックを受けるとよいでしょう。
タイヤの点検は「1年定期点検」の項目にも入っていますが、「日常点検」でチェックすることを心掛けましょう。

※ホイール・アライメント
クルマの直進性やコーナリングの安定性のために、地面に対してタイヤの設置角度をつけています。
それがホイール・アライメントで、基準からズレが生じるとタイヤが偏摩耗したり、走行安全性を損なったりします。

キケンな事例3
ブレーキをかけると異音!

ブレーキをかけると異音が・・・効きも甘いような・・・。
整備工場で見てもらったらディスク・ローターまで・・・。
修理に時間も費用も掛かってしまった。

ブレーキ・パッドの摩耗が
原因です。

 

ここがポイント

ブレーキ・パッド
  • point1ブレーキ・パッドは消耗品!
  • point2少しでも「おやっ?」と思ったら整備工場へ!

ブレーキにはクルマを止めるという重要な役割があります。ブレーキ・パッドはブレーキをかけてクルマを止めるたびに少しずつすり減ります。そこで「1年定期点検」では、しっかりと停止できるように、ブレーキ・パッドの厚みを測って残量を確認します。ブレーキ・パッドには金属板がついていて残量が2mm程度になるとディスク・ローターと接触して警告音を出します。ブレーキ・ペダルを踏んだときや走行中に連続的な金属音がしたら、限度値まですり減っている恐れがあります。ブレーキトラブルの前兆は異音、踏み応えや効き具合の変化に現れます。少しでも違和感を抱いたら、整備工場で点検してもらいましょう。

※ディスク・ローター
ディスクブレーキを構成する部品のひとつ。車輪と一緒に回転する金属の円盤をブレーキ・パッドで両側から挟み込んで摩擦により制動します。ブレーキ・パッドほどではありませんが徐々にすり減ります。

キケンな事例4
オイルランプが点灯!

走行中にメーター内のオイルランプが点灯。
そのままにしておいたらエンジンストップ!
レッカー移動で目的地にたどり着けないことに。

オイルランプの点灯は、
エンジン・オイル系統に
トラブルが起きていることを
示しています。

 

ここがポイント

  • point1オイルランプ等の警告灯の意味を再確認!
  • point2定期的な点検でエンジン・オイルの量や汚れなどをチェックしよう!

エンジン・オイルはエンジンがスムーズに回転するための潤滑油。運転するたびに、また距離を走らなくても空気や熱などで劣化していきます。「日常点検」でオイルの量と汚れをチェックし、汚れが少なく量が足りない場合は補給し、汚れがひどい場合は交換します。放置しておくと、エンジンが焼き付くなどの重大な故障につながることがあります。また、オイルの減りが急激な場合はオイル漏れなど不具合の可能性があるので、安全のためにも、クルマを長持ちさせるためにも整備工場ですぐに点検してもらいましょう。

※オイルランプ
メーター内の油圧警告灯のこと。エンジン・オイルの圧力が下がると赤色の警告灯が点灯します。圧力低下の原因は、エンジン・オイルの量の減少やオイルポンプの破損や摩耗等が考えられます。

●警告灯について
エンジンスイッチONで点灯し、始動後に消灯するのが「正常」です。どんな警告灯があるか確認し、エンジンがかかった状態で点灯したままになったら、整備工場で点検してもらいましょう。

  • 赤色の警告灯=人への危険または装置に非常に重大な損害が、緊急または切迫している状態。
    「クルマを即座に停車」する必要のあるものでブレーキ警告灯、油圧警告灯、充電警告灯など
  • オレンジ色の警告灯=注意、正常な作動範囲外、車両系統機能停止、車両などへの損害又は長期的にみて危険をもたらす可能性のある状態。
    「すみやかな点検・修理の必要性を警告」するものでエアバッグ警告灯、エンジン警告灯、ABS警告灯など

整備工場に相談しよう

定期点検(予防整備)を実施することで、トラブル防止やクルマの性能の維持、安全の確保のほか、低燃費の実現などによる省エネルギー性能の向上、CO2排出量の削減など環境保護にも貢献するといったメリットが生まれます。最近のクルマは構造・装置が複雑になってきているので、その性能を維持するために、国が定める定期点検項目以外の点検・整備が必要な場合もあります。
もうひとつ大切なのが、走行前に行う日常点検。これはユーザー自らが実施するもので、長距離走行前はもちろん、洗車や給油の際などにも行いましょう。また、自分でできない場合は、整備工場に依頼しましょう。

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