なんでも乗り物 日産の救急車が20年ぶりにフルチェン!
患者として利用したくはないけれど、
その中身はかなり気になる!

 日産は11月27日、高規格準拠救急車「パラメディック」をフルモデルチェンジすると発表した。 全国津々浦々でみかける同車だが、中身はどんな進化を見せているのか、日産の発表を元に解説。

2018年11月29日 掲載

JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一

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 「パラメディック(paramedic)」とは救急隊員を指す英単語だが、日産では1992年より高規格救急車の名称として使用している。92年登場の初代パラメディック(写真上右)は、日産のトラックをベースに製造されていたが、98年に製造が中止され現在はほとんどの車両が退役していると見られる。2代目パラメディック(写真上左)は98年から2017年まで生産された。初代エルグランドをベースに、車体後半部を当時の商用車「キャラバン」と"ニコイチ"にすることで高規格救急車として成立させた。現在でも消防署などで目にすることがある、現役で活躍する車両だ。

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 今回の3代目となる新型パラメディックは、実に20年ぶりのフルモデルチェンジとなる。新型パラメディックは商用車「NV350キャラバン」(写真上)のスーパーロングのワイド、ハイルーフ、低床モデルをベースにしていると見られる。

 日産によると、ただでさえ高いベース車両の室内高をさらに「超」ハイルーフ化することで、車内での救急隊員の動作を妨げないようにしているという。さらに通路幅を40cm以上にしたり、空気清浄機能付きのリアクーラーやヒーター、汚れた時に消毒用アルコールで拭き取りが可能な防水シートなどを採用している。

 さらに、除細動器や輸液ポンプ、人工呼吸器、電動吸引器など、各種医療資器材を機能的に配置できるうえ、右側にもスライドドアを設け、各種収納庫を設置。車外から容易にアクセス可能な収納量を増大するとともに、重い酸素ボンベをここに配置することで、交換時の作業性を大幅に向上させた。ユーザーである現場の生の声を吸い上げながら、何十年も救急車を作ってきた日産の知見が活かされた改善点であるといえる。

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 新型パラメディックは、大柄な車体に加えて4WDだが、最小回転半径は6メートルに抑えられている。トランスミッションは5ATで、乗車定員は8名。価格は14,569,200円となっている。日産では、11月末から全国の消防本部や救急指定病院に納車を開始する予定としている。