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2018/02/09

【招待券プレゼント★2/25〆切】
150年続いた画家一族の
魅惑の世界「ブリューゲル展」

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 16~17世紀のフランドル(今のベルギーに相当する地域)を代表するブリューゲル一族の作品を中心に、同時代のフランドル絵画約100点を紹介する展覧会「ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜」が、東京都美術館にて4月1日まで開催されている。

冒頭の写真:ピーテル・ブリューゲル2世 《野外での婚礼の踊り》1610年頃 Private Collection

150年にわたって著名な画家を輩出し続けたブリューゲル一族

 ブリューゲル一族は、ピーテル・ブリューゲル1世を筆頭として、150年にわたって画家を輩出し続けた。
 ピーテル・ブリューゲル1世は、宗教画、農民の生活、風景画などを描き、当時から高い評価を得ていた。彼の息子、長男のピーテル・ブリューゲル2世は、人気のあった父の作品の模倣作(コピー)を描くことで父親の功績を世に知らしめた。次男のヤン・ブリューゲル1世は、父の模倣にとどまらず、花などの静物画の名作を遺した。さらにヤン・ブリューゲル1世の息子ヤン・ブリューゲル2世と彼の息子たちも画家として同じ道を歩んだ。

 100年以上にわたる活動において、一族の工房は「ブリューゲル」の署名入りの絵画なら自動的に一流と見なされるほど、今で言うブランド的な人気を博したという。

ピーテル・ブリューゲル1世が目を向けた2つのジャンル

 なぜブリューゲル一族の絵画が愛されたのか? それは、ピーテル・ブリューゲル1世が卓越した画家として"農民の生活"と"風景画"特に冬の風景という2つの新しいジャンルに目を向けたことにあると言われている。「ブリューゲル様式」とも言われるスタイルに彼の子孫たちは磨きをかけ、改良し、大衆に普及させていったのである。

農民のリアルライフをありのままに描く

 例えば、著名な作品《野外での婚礼の踊り》(写真冒頭)は、当時の農民の日常生活が生き生きと表現されている。
 本展覧会の最初の章『宗教と道徳』で紹介されている「最後の審判」(以下の版画)や「キリストの復活」に代表されるように、聖人の生涯を証することを目的にして発展してきたヨーロッパ美術の主流は宗教画であり、普通の農民の生活をそのように写実的に表現するのは画期的なことだった。

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ピーテル・ブリューゲル1 世 [下絵] 、ピーテル・ファン・デル・ヘイデン [彫版] 《最後の審判》1558年 Private Collection

 ブリューゲル一族の画家たちは、生活の苦労で腰の曲がった農婦、物乞い、酔っ払ってダンスをし、共に歓喜するといった農民たちのありのままの姿、つまりリアルライフを描き出したのである。
 こうした現実をそのまま描くという写実的手法は、19世紀にジャポニスムと呼ばれる日本の浮世絵から影響を受けて印象派が生み出した新たな表現様式であり、それよりも何百年も前にすでにピーテル・ブリューゲル1世が手がけていたという事実は驚きに値する。

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フランドル人の心象風景たる冬の風景

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